いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
心理カウンセラーの近藤あきとしです。
みなさんにとって成功することは、どんなモノだというイメージがあるでしょうか?
私は以前のサラリーマン時代には、とにかく誰かとの比較(同僚やライバル会社)で少しでも優位に立つことで、自分が認められるということが成功につながると感じていました。
競争に勝つこと、人から後れを取らないことばかりを考えていたように思います。
しかし、その結果得られたものはほんの少しの評価と心の中には他の誰もいないという孤独な世界でした。
そして、病気になり会社も辞めカウンセリングを受けて、今度は自分がカウンセラーになるという人生の転機を迎えることとなったのですから、プロセスとしては本当の生きがいを見つけられたので良かったように思います。
しかし、心の中には自分ひとりという世界を感じて誰も心の中に招き入れずに、たった一人の世界を生きている感覚というのは、最後には喜びや悲しみも感じることの無い不毛な状態であったと思います。
その時、たとえ使い切れないほどの財産を築いていても、揺らぐことの無い確固たる地位を築いていたとしても、そのときに感じるのがこの世にいるのは自分たった一人だったら。
成功の喜びや幸せを分かち合う人が誰もいなかったら。それは本当の成功ではないのかもしれません。
時に私たちは、成功を得る為に社会で競争し勝つことだけを人生の目的にしてしまっていることがあったりします。
でも多額のお金を手にしても、マイホームがあっても、好きな車に乗っていても、なぜか幸せを感じられないということはあるのですね。
競争に勝つことが出来れば一時の興奮と満足感は得られますが、その感覚は持続しにくいので、再びこの興奮と満足感を得る為には次の競争が必要になっていきます。
それを得るために絶えず戦っている人生になっていたらどんな感じがするでしょうか?戦い続けることはとても苦しくつらいものですよね。
そして、戦い続けて勝つことに人生の意味を起きすぎていると徐々に燃え尽きていくような感覚になっていくんです。
いわゆるデッドゾーンという心のステージに突入していくと言われます。
デットゾーンのステージに行くと、他人からは成功しているように見えるのですが、本人としてはそうは思えず、燃え尽き感や、失敗感、なんだか自分自身が偽物のような感じがして、人からの距離を感じてしまいます。
分離、孤独、重苦しい感じなどを感じるようになるんですね。私たちは競争に勝つというだけでは心が満たされにくいようです。
では心が満たされ、幸せを感じるためには、競争に勝つ以外にいったいどんな要素が必要なのでしょう?
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私がカウンセリングの勉強をするために入ったカウンセラー養成スクールでは、毎月ワークショップを開催しているのですが、その準備も運営も開催中のアシスタントも受講生自身がやるというスタイルだったんですね。
月替わりでアシスタントのリーダーを決めて、その月のテーマを考え会場作りなどの係りを割り振るなどして、何週間も前から準備をしていくのです。
時間を掛けて準備をしてきた分だけ、ワークショップが終わった時の達成感はとても大きいですし、それまでの準備や努力が報われた実感をいっぱいに感じられました。
一緒にがんばった仲間と喜びあったり、つい胸が熱くなって涙を流すこともありました。
私もアシスタントのリーダーを任された時には、最後に嬉しさが爆発してしまったことを覚えています。
その時に私が感じていたのは、みんなで1つのことに取り組んでいく楽しさだったと思います。まるで学生の頃に体育祭や文化祭の準備を放課後にしていたような感覚ですね。
「人と人とのつながり」が私たちが成功していくためには必要不可欠なのかもしれません。
つながりのなかで感じる安心感や暖かい感じは、心を優しく満たしていきます。それは競争で得られる刺激的な興奮とは少し違う質のものでしょう。
私たちはそのことを子供の頃にきっと知っていたはずなんですね。
私も実家の自分の部屋の本棚に置いてあった、小学校や中学校のなにかのきっかけで卒業アルバムを手にすれば、そこにあった友だちとのつながりを思い出して気づけていたかもしれません。
いつの間にか、競争に勝ち抜き、置き去りにされないことばかりに心がとらわれているうちに大切なことを忘れてしまっていたようでした。
でも大切なことは、ずっと昔から変わらないものかもしれないと今では感じます。
そのヒントが実はずっと自分の部屋の中にあって、目の前に手を伸ばせば届いていたかもしれないのですから。
私の感性の鈍さには少し悲しくもなってしまいますが、それだけ私たちが気づこうという意識、学ぼうという意欲さえあれば、その為のヒントも答えも実は目の前にあるのかもしれませんね。
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また、成功を英語で言うと success ですが、その動詞は succeed です。
succeed とは「引き継ぐ」という意味です。
成功とは、自分以外の誰かに引き継がれていって初めて本当の成功となるということです。
私たちが競争に勝ち抜き、誰かの上に立とうとしたり、成功を自分のモノだけにしようとしたりすることでは、真の成功の喜びや幸せは得られないということなんですね。
自分の子孫、大切な人たち、まだ見ぬ未来を生きる人々のために、そしてその人たちに引き継いでほしいことって何だろう?と考え出したとき。
みなさんの心にまだ開かれていない扉があることに気づくでしょう。まだ使っていないみなさん自身も知らなかった力が眠っていることに気づくこともあるでしょう。
自分一人のためだけではなく、人と人とのつながりに目覚め、誰のために誰に引き継いでほしいのだろう?という新しい視点と発想を持てたとき。
新しい、そして本当の意味での成功を、これまでとは全く違うレベルでみなさんの人生にもたらしてくれるでしょう。
すると、その為に今やるべきこと、今手放してもいいこと、その答えも自ずと見えてくるのかもしれません。
さあ、みなさんはいったい未来の誰のために成功を目指し、誰にそれを引き継いで欲しいと思いますか?
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