あなたは「正しさ」と「幸せ」のどちらを選びたいですか?
こんな質問をされたら、たいていの人は「それは幸せに決まってますよ」と答えるかもしれません。
でも実際には「正しさ」を選んでいることがとても多いんです。
私のブログにもよく登場する、いわゆる超自立男性たちも間違いなく正しさを選んでいるはずです。
※超自立男性の心理はこちら↓

彼らとの恋愛に悩んでいる女性クライアントからよく聞くのが
「本当につきあっているのか不安なんです」
「仕事が忙しいが口癖で、月に1回会えたら良い方です」
「向こうからのアプローチでつきあって最初は結婚の話もよく出ていたのに、途中から『結婚なんて無理無理』という雰囲気を出してきて、彼は何を考えているんでしょうか?」
超自立男性の多くは、仕事ができて、そこそこお金もあって、前に進むエネルギーがあって、大人の男性としての自信がある(ように見える)ので、強い男性に優しくされたいと願う女性にとっては、とても魅力的に映るのですが・・・
つきあえそうな雰囲気になってきても上に書いたような事態に見舞われてしまうため、
「せっかく恋愛をしているのに、なんでこんなつらい思いばかりなの?」
というお悩みを伺うことになるわけです。
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パートナーシップのカウンセリングをしていて気づくのは、ケンカが絶えないカップルも、すれ違いばかりの夫婦も、いつもこの罠にハマってしまい「自分とパートナーのどっちが正しいのか?」という競争を繰り広げているんです。
それでも二人のやりとりが幸せにつながっているのであれば、どっちでもいいんですけどね。
ただ、お互いに譲れない価値観があって、それを相手に押し付けようとしてしましまうと、幸せになるための手段が争いを引き起こしてしまうこともあります。
典型的な例が「一生懸命働いてお金をたくさん稼いでくれば妻や子供を幸せにできる。だから今は仕事に全力を注いでいこう」と思って10年20年と、家族を顧みず働き続けた結果、
気づいたら夫婦関係も子供との関係もうまくいかず、家族の中で孤立してしまった。というお父さんですね。
もちろん家族のことを大切に思っての行動ではあるのですが、その裏には
・稼げない自分
・無価値な自分
・先に出世した同僚たち
・兄弟との競争心
などに対しての隠れた競争心があるんです。
だから家族の「もっと家にいてほしい」「夫婦の時間を過ごしたい」「一緒に遊びたい」という気持ちが見えなくなって、自分の価値観だけを見てしまうのです。
この「自分のやり方が正しい」という思い込みが、無意識に「正しさ」を選んでしまう理由なんですね。
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多くの超自立男性も「仕事の成功」「競争に勝つこと」という自分にとっての価値観だけを見ています。
そして、それを「正しい」と思っています
競争というゲームはとても刺激的なので、勝つことで「自分の価値やパワー」を強烈に感じられるし、周りにも証明できるんですよね。
もちろん勝てば気分は良いですし、勝者としての自分には自信を感じられます。
ただ、こうしたアドレナリン的なカッーと熱くなる高揚感には期限があります。あくまで一時的なもので時間が経つと消えていってしまうんです。
勝負に勝った高揚感を維持するためには、常に競争が必要になります。
勝ち負けのつく場に踏み込んでいって、勝ち続ける。何かを達成し続けるしか方法はありません。
中には「それが人生だ」と思っている人も少なからずいます。彼らにとっては幸せより、大切な人との関係より、勝ち続けること。自らの価値を証明し続けることが大切になっているわけです。
しかし、ある瞬間に人生の虚しさを感じたり、家族や周りの友人、同じ志を抱えていたはずの同僚が離れていくなどの形で、挫折や失敗を味わうこともあります。
勝ち続ける人生という罠にハマっていると、人はみんな走り続けるしかなくなります。
これは「アドレナリン的な興奮と幸せが分からなくなっている状態」だと言えます。
もちろん、こういう人たちも家族や仲間や大切な人のために頑張っています。それがいつの間にか「幸せになるために仕事を頑張る」という手段が目的にすり替わってしまい、まるで心が乗っ取られたようになり、止まれなくなってしまうんです。
そうなると、
「競争と幸せとどっちを選ぶ?」
と聞かれたら、無自覚に競争を選んでしまうんです。
他にも、
「お金と幸せだったら、どっちを選ぶ?」
「チャンスと幸せは?」
「人脈と幸せは?」
「成功と幸せは?」
「刺激と幸せは?」
「安定と幸せは?」
・・・などなど
どっちを選ぶのも自由ですが、自分がほしいものがハッキリと決まっていないと、人生が思わぬ方法に進んでしまいます。そして、人生の罠に引っかかってしまいます。
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さて、ようやく今回の本題に入ります。
こうした自分のやり方が「正しい」ことを主張するために「仕事の成功」「競争に勝つ」価値観だけを見ている彼。
わき目もふらず仕事に邁進する彼を、どうやって愛そうかと悩んでいる女性の皆さま。
じつは、そんな女性の皆さまも「正しさ」の罠に引っかかっているんですよ。と言ったらどんな感じがしますか?
超自立男性を愛したい皆さまは、程度の差はあれ、例外なく自立女性のはずです(おそらく超がつく方も少なくないはず)。
そんな自立女性が陥りがちな罠があるんです。
それは、「彼」という存在を「私が幸せになるための手段」にしてしまうことです。
つまり「彼と恋人同士になること。彼と結婚すること。彼に振り向いてもらうこと。彼を愛すること。だけが、私が幸せになるために必要なこと」だと思ってはいないでしょうか?
その時、女性の皆さまも「自分の価値観だけを見ている=正しさを選んでいる」のかもしれません。
ここでもう一度、冒頭の問いかけを思い出してみてください。
「あなたは「正しさ」と「幸せ」のどちらを選びたいですか?」
そして、もし正しさに執着している自分に気がついたら、この2つの質問を考えてみてください。
Q,あなたが、「幸せ」よりも、大切にしているモノがあるとすれば、それは一体なんでしょうか?
Q,どういう理由で、今、それが大切だと思っているのでしょうか?
その理由がわかれば、今の選択に自信を持つこともできるでしょうし、別の選択をすることもできます。
最も大切なことは、
・あなたが本当に幸せだと感じられるのはどんな生き方か?
・大切な人とどんな関係を作りたいか?
・どんな絆が感じられたら満たされるのか?
・どんな在り方で周りと関わることが望みなのか?
あなたが大切に抱えてきた「本来の願い」を思い出すことです。
我慢や無理をして手に入れるモノは本当の幸せではないはずですからね。
あなたが彼の喜びになる。彼の幸せになる。彼の希望に、光になる。
そのために、あなたの「正しさ」を手放して、本当に願う幸せを手に入れてください。
それでは皆さんが健康で、心穏やかに、いい時を過ごされますように。
心理カウンセラー
近藤あきとし
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