いつもありがとうございます。
心理カウンセラーの近藤あきとしです。
今日は「自分らしさを見つけるためのリストをつくる」シリーズの第11回をおとどけします。
第11回 「心をクリアにするリスト ~自分にOKを出す~」
あらゆるものは常に変化するという「万物流転」を言ったのは、ギリシャの哲学者ヘラクレイトスだそうです。
この世界は、さまざまなものがせめぎ合い、動き合い、混じり合うプロセスの中からなにがしかの調和のとれたものへと移っていくということをあらわしています。
それは、私たちの人生に対しても同じことが言えそうです。
・変わらない人はいない
・起きていることに無駄なことはひとつもない
・どんな問題や困難があらわれても、それを自分や他の誰かの為に活かすことができる
・誰もが、その人の人生を通して、その人にしか現せないものを創造するプロセスにいる
つまり、今この瞬間から、私たちはもっと自分らしく幸せになれるし、人生をよりいいものに変えていけるんですね。
それは、いつも嫌なことばかり、最悪なことばかり続くわけではない。とも言えますし、常にベストコンディションでいられないことや、最高なことばかり続くわけではないということも言えるでしょう。
続くかもしれないし、そうでないかもしれない。ということですね。
過去と何も変わっていないように感じていても、まだ来ていない未来を想像して一喜一憂しても、ひと時もとどまることなく、変化のうねりの中にいるのは、常に「今この瞬間」の自分だけなんですよね。
それは、きっと誰でも分かっているはずなのに、気がつくと過去の出来事(失敗したこと、みじめだったこと)を思い出して落ち込んだり、
未来への不安(こうなったらどうしよう?)に囚われて、「今この瞬間の自分」が何を感じているかを忘れてしまうなんてことってないですか?私には数えきれないほど覚えがあります。
じゃあ、どんな時でも「今の自分」に戻してくれるものには何があるでしょう?
それは、「私が一番大切にしたいものは何か?」という想いではないでしょうか。
自分の心の奥にある、想いの源泉、根っこ、核、エッセンスなど、表現はいろいろですが、私たちの「本来の願い」が人生を生きる意義として、私たちを支える確かなものになってくれるのです。
今この瞬間の自分に戻ってこれるのです。
あなたが何を想い、何を感じているのかを言葉にすることは、人生の羅針盤のように一つの大きな手がかりになってくれるでしょう。
ただ、言葉にすることは具体的ですし、ある意味ものごとを限定的に捉えなくては表現できませんから、
常に変化している私たちとは矛盾する、という考え方もあるでしょう。
しかし、願い・想いを表現する一つ一つの言葉が、たとえば庭に置いてある飛び石のように、あなたの進むべき方向を示してくれるものになり得ると考えてみるといいかもしれません。
今日は、そんなあなた本来の願いに気づくための前段階として、潜在意識をクリアにするためのリストを作ってみましょう。
私たちの心の世界の構造は、意識の表面から奥に向かって
顕在意識(思考の世界)
↓
潜在意識(感情 〃 )
↓
無意識 (感覚 〃 )※ここに私たちの「本来の願い・想い」があります。
という考え方がされていて、心理学が理論立てて考えられるようになってから現在までの中心的な概念とされています。(諸説あります)
顕在意識の下の潜在意識という部分には、過去に抑圧してきた記憶や感情が収められていると考えられています。
例えば、私たちが過去に失敗したと感じたこと・挫折した経験・思い出したくない記憶が、心の傷として潜在意識に押し込まれていたとしたら、下のように
顕在意識
↓
××××××
潜在意識
××××××
↓
無意識
何もなければ透明なガラスのように無意識が透けて見ることができるのに、心の傷で擦りガラスのようになっていてボンヤリとしか見通せなかったり、痛みの度合によってはほとんど見えなかったりするのです。
結果として、自分らしさや何がしたいのかが分からないというモヤモヤを感じたり、生きづらさを抱えたりします。
また、感情・感覚とつながれないので思考ばかり使ってしまい、論理的な正しさを求めて行き詰まって、生きているのに死んでいるような気持ちになることもあるんです。
逆に、潜在意識がクリアになっている人というのは、感覚と感情と思考(と行動)までが一本筋が通って一致しているので、自分を深く見つめることができます。
その根底にあるもの気づけるので生き方にブレが少なく、イキイキとしていて、周りからは、その人が持っている本来の魅力・エネルギーに溢れているように見えるのです。
まずは、心によぎった考え・気がつくと頭を占めている過去の記憶・未来への漠然とした不安など、良い悪いも、理路整然としているかどうかも、他人の目も関係なく、ただ思うままに書き出してみてください。
考えてから書くのではなくて、書いてみて心をクリアにして、それから
「ああ~、今こんなこと考えていたんだな」
「そういえば、こんなパターンがずっと続いていたな」
ということに、まず気づくことが大切です。
そして、今度からその一つ一つに「OK」を出してあげましょう。
おそらく、いつもはダメ出しをして自分に「×」をつけているかたが少なくないと思います。
そうではなくて、一回一回気づいたごとに「○」をつけてあげてみてください。
ちなみに、あなたが今この瞬間「どうしてですか?」「それをやったらどうなるんですか?」と思っているとしたら、それは私の経験上、(潜在的に)まだ自分を変えるつもりが無いことが多い気がします。
そう思ったとしても「ああ、自分は今そうなんだな」とOKを出してあげてくださいね。
【実践編】
ひとつの項目にたいして思いつくだけ、いくつでも書き留めてみてくださいね。
さあ書くぞ、と集中するよりも、ふだんの活動中に思いついたとき・気づいたときに書き留めるようにしてみるとイイですよ。
【あなたの潜在意識をクリアにするリスト】
◆〔日頃、気づいたらふと考えていたこと〕
◆〔集中が途切れているときに心に浮かんでいたこと〕
◆〔寝る前に思い出していること〕
◆〔怒りをおぼえたとき・落ち込んだとき・悲しいとき・不安なときに考えていること〕
◆〔すごく気分が良いときに考えていること〕
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