心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。
●離婚したくないから結婚しない~コミュニケーションが問題になるのはこんな時~
前回のブログでは、3人の男性からプロポーズされたのに最後は相手が離れていってしまったのはどうしてか?というケースをお話しました↓

今回も「プロポーズされたことが悩みになってしまう」テーマでお届けしますね。
以前カウンセリングをしていた女性のクライアントとのお話です。(青字=女性 緑字=近藤)
「プロポーズされたのですが、結婚してもいいと思いますか?」
という言葉から相談が始まりました。ちょっと不思議な話だったので、私は逆に聞いてみました。
「どうして、結婚してもいいかどうかが気になっているんですか?」
「彼の性格とか、年齢とか、収入とか、何か結婚に踏み切れない問題があるということでしょうか?」
すぐに彼女は答えてくれました。
「いいえ。そんなことはないです。彼は優しいし、歳も近いし、ちゃんと仕事をして稼いでいる人ですよ。」
私はまた質問します。
「そんなに良いパートナーなのに、なぜ結婚したくないのでしょうか?」
すると、彼女がしばらく黙った後で、口を開いた時に出てきた言葉は、
「・・・どうせ離婚することになるのだったら、最初から結婚しない方がいいかなと思って・・・」
彼女は結婚する前から離婚することを心配していたんです。再び私は質問します。
「離婚するとは決まってないと思うんですけど、なぜそれが心配なんですか?」
彼女の答えは、
「だって、彼はきっと離婚するって言いますよ。」
「どうしてそう思うんですか?」
彼女は黙って考えているようでした。次に口を開いて打ち明けたのは…
「だって男の人は浮気するじゃないですか・・・いつも最後には裏切るんですよね・・・」
「だから、彼が私をずっと愛してくれるはずがないって思ってしまうんです。」
そう話す彼女の目から涙がこぼれてきます。
「そのことは彼に話したことはありますか?」
「ないです。」
泣きながら彼女は首を横に振りました。
*
よく話を聞いていくと、彼女が小学校の頃に、お父さんが浮気をしているんじゃないかと、お母さんが疑っていた時があったとのこと。
そのことで夕飯時によくケンカになっていたそうで、そんな時は彼女はなるべく両親を見ずに、黙ってテレビを見ながらご飯を食べていたことを話してくれました。
離婚するしないという怒鳴り声が頭の上でやり取りされていても、彼女はひたすら何も見えてないかのようにしてやり過ごすしかなかったそうです。
結局、お父さんが浮気していたかどうかは分からず、お母さんも離婚に踏み切ることはなかったのですが、
子供時代の彼女の心には「お父さんですらお母さんを裏切ってしまうんだ・・・」と写ってしまったようでした。
その後、大きくなって彼氏ができても、ある程度関係が進むと彼女の不安が出てきてしまい別れることばかりだったとのことでした。
彼の優しさを受けとれなかったり、彼から別れを切り出すようにコントロールしてしまうこともあったそうです。
子供が学校へ通い始める年齢になる頃、多くの夫婦は結婚から約10年~15年が経過しています。
その年数は、デッドゾーンと呼ばれる「関係性の危機」のプロセスに重なります。つまり物心ついた子供たちが、目の当たりにする両親の関係性は、ちょうど最悪のタイミングにあってしまうことがよくあるのです。
「ご両親は今日まで離婚は選ばなかったですよね。それはお父さんもお母さんも、お互いをパートナーとして選びあうことを一度も諦めなかったからではないですか?」
彼女にそんな話をしながら、少しずつ誤解や思い込みに気づいていく取り組みを続けていくと、徐々に彼女が感じてきたお父さんのイメージが変わってきました。
ただ、今回の一番のテーマはそこではありませんでした。
彼女が本当に向きあわないといけなかったのは、コミュニケーションの問題だったからです。
*
パートナーに言えない悩みを抱え続けていると、徐々に心の距離が作られていきます。まさに彼女と彼もそうでした。
そして彼女は言えない代わりにプロポーズの返事を先延ばしにしてきたようです。
彼からすると「ひょっとして結婚できないってことかな?」「僕じゃダメだってことなのか・・・」と不安が増していくばかりだったかもしれません。
こうした「私を一生愛してくれるはずがない!」という自分の心の奥(潜在意識)にしまい込まれている不安な感情と、彼女自身がコミュニケーションできてない状態の場合、
意識上では「結婚してもいいのかな?」「この人で大丈夫かな?」という問題にすり替わってしまうことがよく起こります。
なので友だちや周りの人にどれだけ相談しても、いつもスッキリしない答えが帰ってくるばかりになってしまうんです。
たとえば周りから「素敵な彼だと思うよ。大丈夫、大丈夫。」「結婚したら良いじゃない。何も問題ないでしょ。」と後押しされても、
逆に「嫌ならやめておいた方が良いんじゃない?」「またチャンスはあるから、焦らなくても大丈夫だよ。」とアドバイスされても、
心と頭がつながっていないので、彼女が本当に聞きたいことを聞けている訳ではないですから、どこか腑に落ちない、納得できないので行動できない、という悪循環になってしまうんです。
皆さんもパートナーの反応が気になってしまって、なかなか本当の気持ちを言い出せないことってありませんか?
私たちは、自分の気持ちが分からないときや、向き合いたくないときには、相手の気持ちばかり考えて一喜一憂してしまいがちです。
そして心が振り回されて、疲れきって、「もうこんな関係イヤだ!」と思ってしまうんです。
*
何かしら人生が行き詰っている。なぜか前に進んでない気がする。同じ問題が繰り返されている。
あなたが今、そう感じるなら、自分とのコミュニケーションができていないかどうかチェックが必要です。
選択する前、行動を起こす前に「私の心は本当は何を感じているのか?」「私は本当はどうしたいと思っているのか?」自分自身の心の深い部分を見つめ直していきましょう。
自分とのコミュニケーションに慣れていくと、どんな行動が必要かは自動的に分かるようになります。
彼女は「引き延ばすか、断るか」、そこで悩むのは違うことに気がついて、勇気を出して彼に思っていることを話してみました。
結婚への不安。男性への不信感。子供時代に両親との間であったことを正直に打ち明けてみました。さらに、できればこうしたいという前向きな希望もコミュニケーションできました。
そして洗いざらい彼と分かち合ったことで、不安が小さくなっていった結果、
「絆って、こういうことなのかな?って、初めて感じられました。」と言って彼との結婚を決めました。
自分の本心を知ることも、相手の本心を聴くことも、どちらも怖く感じることもあります。時には傷ついてしまうこともあるかもしれません。
でも、本心をコミュニケーションできる関係性に勇気を持って踏み出せた時に、パートナーやりとりできた信頼や愛情の深さの分だけ、強い絆を育むことができるはずです。
そしてその絆が、次にまた問題が出てきても、二人で乗り越えていける関係性を作っていくんですね。
カウンセリングをしていると、私たちの人間関係の悩みはほとんどがコミュニケーションの問題に行きつくことに気づかされます。
今年に入ってからあらためて深く感じることが多かったので、今回ブログでご紹介させていただきました。
皆さんのパートナーシップのお役に立てたら嬉しいです。
また掲載を許可していただいたお客さまに感謝を申し上げます。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに。
それでは、皆さんが健康で、心穏やかに、いい時を過ごされますように。
心理カウンセラー
近藤あきとし
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