心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。
3月28日に【アメブロ】恋愛テクニックに掲載した記事をご紹介いたします。
●愛されることが恐い(2)~失敗したという誤解がつくりだす感情について~
前回からの続きをお届けします↓
2020/3/14「愛されることが怖い(1)」

パートナーや、大好きな人との『親密感が怖い』という恐れの感情が強いとパートナーからの愛を受け取れなくなってしまうこと。
そして、自己嫌悪やコンプレックスと言うのは、親密感を失う恐れ、子供時代の分離感がルーツとなる愛情への誤解からやってくる、ということについてお話しました。
子供時代に私たちは両親から躾を受けますよね。
2~3歳くらいから始まることが多いと思いますが、これは言わば大人の価値感から見た「正しいか・間違いか」が元になっています。
たとえば、
・親の言うことを聞くのは良い子
・おとなしくしているのは良い子
・下の兄弟たちの面倒を見るのは良い子
・わがままを言うのは悪い子
・大声を出して騒ぐのは悪い子
・勉強しないのは悪い子
などのように、
大人の価値感に合致しているときは褒められるので、「こうしていれば私は愛されるんだ」と感じられますが、
大人の価値感に沿わないことや、親の言う通りにできなかったとき、自分が感情的に納得できないときには、「こんな私じゃ愛してもらえない」そんな誤解をすることがあります。
私たちが生まれて最初に自己嫌悪を感じたり、「私は愛されない」という思い込みを持つのは、こんなところから生じていることが多いんですね。
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さらには「こんな自分はダメだ」という自己嫌悪が強くなると、「私は愛されない」という思い込みにとどまらず、
「こんな私を愛してくれる人なんているはずがない!」とか、「自分には愛される資格なんてないんだ!」などの絶望感にまで至ることもあるのです。
こういった心の痛みを抱えたまま成長して大人になると、大きく2つの感じ方に分かれます
A,「こんな私のままでは愛されるはずがないので、とにかく人の言うとおりに従って、愛されるようになろう。」
B,「私は人の期待に応えられるはずがないので、このままずっと愛されなくても仕方ない・・・」
Aのパターンは、ひたすら周りに合わせてしまうので犠牲的な人間関係ばかりになって、いつも人の顔色を伺っているのでとても疲れます。
それに根本には自己嫌悪があるので、誰かが認めてくれたり好意をよせてくれたとしても、それを素直には受け取れずなかなか親密感が手に入りません。
Bのパターンは、愛される期待を最初から切り捨てているので、人から離れて生きようとするため親密感を得る機会がありません。
中には人を振り回すような、自己中心的なふるまいをして周りから避けられてしまう人もいます(「どうせ私なんて誰も愛してくれないんでしょ!」という感情を態度で表現してしまうんですね)。
いずれにせよ、私たちが過去の誰かとの関係で感じた「こんな私は愛されないんだ・・・」という誤解から生じているわけです。
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ここで、また子供時代の話に戻ります。
両親が躾をするのは父母の価値感に沿ったものになりますよね。そして当たり前ですがあくまで親の価値感であって、あなたにジャストフィットなものかどうかは分からないんですよね。
と言っても、あなたの両親が悪いと言いたいのではありません。
親は親なりの優しさであなたに与えたいことがあったからです。お父さんは自分が上手くいったやり方を伝えたかったのかもしれませんし、
お母さんは自分が幸せを感じられたパターンを教えたかったのかもしれないんですね。
両親なりの愛があって、その価値感で大切な子供であるあなたに与えたいという思いから躾をしていたはず。
ただ、親と子供では生きる時代が数十年違ってきますし、子供がどんな価値感で、どんな生き方を選ぶかは、あなた自身に選択権があるんですよね。
なので、あなたが自分なりの幸せを選んでいいはずなのですが、子供側からも親への愛があるわけです。
両親を愛している分だけ、両親の価値感で成功したら、お父さんお母さんが喜んでくれるんじゃないか、2人を笑顔にしてあげられるんじゃないかという思いを持っているんですね。
しかし残念なことに、親の期待に完璧にこたえることは出来ませんから、子供は挫折を感じて、失敗感を抱えてしまうことになります。
すると成長していっても、家族親戚・学校の先生・友だちや先輩後輩・会社の上司や同僚・ネットやテレビなどのメディアが言っている、自分以外の価値観に影響されやすくなってしまうんです。
「私が失敗したから親を喜ばせてあげられなかった、だから愛されなかった(すべて誤解ですが)」という痛みがある分だけ、
「私は正しいかな?間違ってないかな?」
「今の私で愛されるだろうか?やっぱり愛されないんじゃないか?」
という不安がいつも付きまとうことになります。
そして「いつも周りの顔色や、どう思われているかが、とっても気になってしまう」という悩みを抱えていることが多いのです。
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このパターンを癒していくための一つの方法は、痛みのルーツになった親子関係の誤解を解いていくことです。
先ほど書いた通り、両親なりの愛があり、与えたかった思いがちゃんとあったはずなんですよね。
(「私の親にはそんなの無かったわ!」と言いたい人もいるかもしれませんが、ちゃんとあったんですよ。)
ただ、子供だったあなたが欲しいカタチではなかったんですよね。それを「私への愛がなかった=愛されてなかった」と誤解していたのかもしれないんです。
今日はちょっとだけ腰を落ち着けて、昔を振り返ってみてくださいね。
1.あなたが両親や家族のために頑張ったこと、してあげたことを一つ一つ丁寧に思い出してみてください。そして、頑張った自分を「私けっこう頑張ったんだな」と認めてあげてください。
2.子供時代に見ていた両親の姿を思い出しながら、「あれは私の欲しいカタチではなかったけど両親なりに与えてくれた愛だったな」と感じられるものを、これも一つ一つリストアップしてみましょう。
ポイントは愛される恐れを完璧に解決しようとしないこと、そして出来れば1人でやろうとしないことです。
こういった悩みは、どうしても自己嫌悪・自己否定がつきまといますから、ちょっとでも出来てないところを見つけては自分を責めてしまいますからね。
信頼できる誰かと一緒に
「愛されるって怖いよね。でも前よりもずいぶん緩くなってるんじゃない?」
「あいかわらず受けとり下手だけど、受けとれてる時もあるのはスゴイね」
そんな風に軽く笑えるくらいに自分を受け入れることが出来たら、気づいたら意外とうまくいっている自分に気づけるものですよ。
次回はもう一つの方法をお届けしますね↓

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