第17回『自己嫌悪を癒すカギと、もたらされるご褒美』 ◆◆もしもあなたに世界が救えるなら◆◆

前回の記事では、

魅力を相手から欲しいものを手に入れるために使うと獲物を釣るためのエサや取引材料のように扱ってしまい、自分自身を苦しめる生き方になり、魅力を使うことを楽しめると自分も相手も幸せを感じられる、という内容をお送りしました。

ではどうして、自分の長所である魅力を取引材料のように扱ってまで相手から欲しいものを奪おうとしてしまうのかというと、心の中の自己嫌悪がその根本であることが考えられます。

私たちは誰でも自己嫌悪を持っています。おそらく全く無いという人はいないでしょう。

しかし、その発端は人生のどこかで生じた「間違った思い込み」から出来上がっているのです。

自己嫌悪と言うのは簡単に言うと「こんな私はダメ!」と思っていたり今の自分を「愛されるはずがない自分」と心の中で感じているということです。

例えば、愛想の良くない自分・お金の無い自分・頭の悪い自分・仕事が出来ない自分・可愛くない自分…などといったように、自分の嫌なところを自分で見つけて嫌っているんですね。

「可愛くない私が好かれるわけないわ」とか、「お金が無い自分がモテるはずがない」というように、心の中の「愛されない私」を見つけては、「お前がいるから私は好かれないんだ!」とその原因になる自分を自分で責めているんです。

ちなみに嫌いな人や苦手な人が、なぜか自分の周りにはたくさんいると感じている人というのは、実はこの自己嫌悪を、周りの人たちに無意識に映し出している(投影している)からなんです。

または、私たちが心の中で「これは私じゃない!ここは要らない!」と嫌っている自分の一部を切り離して捨てようとしたのに、その捨てたはずの嫌いな一部が落ちてることに周りの人たちが気づいて、わざわざ拾って持って来てくれたと考えてみてもイイかもしれませんね。

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この自己嫌悪は、過去に体験した出来事や、傷ついた経験からきているんです。

両親が「いつも可愛らしい妹ばかりを褒めていた」「しっかり者で勉強のできるお兄ちゃんだけがえこ贔屓されていた」などということを子供時代に経験すると、

「可愛くない私はダメなのかな?」「バカな自分だから相手にされないのか?」と思ってしまうこともあるでしょう。

すると「こんな私だから認めてもらえない・愛してもらえないんだ!」という思い込みを作ってしまうんですね。

私たちは心が傷つく経験をすると、その痛みから自分を守る為に「~な自分だから愛されないんだ」という思い込みを作ってしまうのです。

この間違った思い込み(「観念」と言います)に心が支配されていると、後々の私たちの人生に大きく影響が及んでくることも少なくないんですね。

男女関係・会社での人間関係・様々な集団の中での人間関係で、自己嫌悪をルーツとした問題や悩みを抱えている人は本当にたくさんいます。

デートの時に「不愛想な私じゃ嫌われる」「貧乏な自分は好きになってもらえない」という思い込みを持ったままでは、相手といる間も「本当の私がバレないように」と、よそ行きの自分を常に前面に出していなければなりません。

無理をして可愛く振る舞ったり、気前良い態度をとったとしても、それでは本来の自分が全く表現できないので、もともと持っている長所も魅力も、ほとんど発揮できないのです。

「自分を隠さないと」という思いが過剰な重圧となって、自分がどう見られているかばかりに意識が行ってしまい、緊張しすぎて考えていることと全然違うことを喋ってしまうケースは少なくないんです。

不自然なくらいテンションを高くしないと人前に出られなかったり、また逆に黙ってしまって、何も出来なくなってしまうことも良くあることです。

また、良い関係を築いていた相手であっても、不意に心の傷に触れられる一言を言われたが為に、パートナーや友人との関係を壊してしまうといったことも珍しくないのです。

例えば、パートナーに「もっとしっかりしてよ~」「そういうトコロ可愛くないね」などと言われた時、それが心の傷に触れるモノであったら、

「頼りにならなくて悪かったな!」「どうせ私なんて可愛くないわよ!」など、ついカッとなって関係を切ってしまったりすることもあるかもしれません。

すると、つながりや絆を自分から切り捨てることを繰り返すうちに、人との距離を縮めることが怖くなったり、誰かと深い関係を築くことを諦めてしまうこともあるかもしれません。

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自己嫌悪というモノは、私たちの魅力や長所をことごとく隠してしまいます。

それだけに自己嫌悪を癒していくことが出来ると、自然と魅力が外へと出ていくようになれるんですね。

自分を隠すことが必要なくなるので、自分そのものを表現することがとても楽になって、すごく自然な形で私たちの持っている魅力が外へ向かって流れ出していくんです。

特に男女関係では、パートナーから送られる愛情が、私たちの自己嫌悪を癒し、心を支配していた観念(間違った思い込み)を、手放せるよう促してくれることは素晴らしく大きな恩恵と言えるでしょう。

ただ、自己嫌悪が癒される時とは、同時に疑いが最も出てくる時でもあるのです。

疑いに心が囚われそうになると、パートナーや周りの人たちの言葉も振る舞いも、そして送られる愛情も偽物のように感じられてしまうんです。

ということは、疑いが出てきている時ほど、自己嫌悪を癒すチャンスが来ていると考えてみるとイイかも知れません。

「今までは、自分には魅力なんて無いって思ってきたけど、彼(や彼女や周りの人)はこんなにも私を褒めてくれるし、認めてくれる。」

「ということは、もしかしたらずっと自分のことを嫌いだったのは、思い込みだったのかな?ホントは私も、もっと自分のことを好きでいてもイイのかな?」

ということを、分かりたくない時、受け入れたくない時には相手の愛情より自己嫌悪を見てしまい、その関係をダメにしまうことがあります。

誰もそんなこと、本当はしたくないのですが、自己嫌悪のルーツである心の傷にしがみついてしまうと、大切にしたい相手との関係を放り投げて壊してしまうこともあるのです。

ここを抜けるカギは、どれだけ相手や周りの人たちを「信頼」出来るかどうかです。

自分の恐れよりも、パートナーからの愛情や優しさを選べるかどうかなのです。

ここで相手を信じるには、今まで出したことのあるレベルとは別モノの「勇気」が必要です。

自己嫌悪よりも、相手が送ってくれる言葉や思い、そして愛情を「信頼」できた時に、私たちの心の痛みは溶けて消えていくのです。

「それが簡単に出来れば苦労しないよ。」と思われる方もいるかもしれませんが、確かにその通りでしょう。

そう感じる時には、カウンセリングを利用するなどして、ぜひ誰かを頼ってみてくださいね。

カウンセラーの助けを借りるというコトも、自分だけでやろうとしないコトも、自己嫌悪を癒していくために「信頼」に取り組むテーマになりますからね。

また心理セラピーで過去の傷を癒し、心の痛みを手放していくと「信頼」することが、今よりもずっと楽にできるようになりますよ。

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自己嫌悪が如何に誰かとの間の問題を作り、あなたに苦しい人生を強いているのか、そして魅力を隠してしまっているのかが、少しでもお分かりいただけたらと思います。

そこから抜け出す為のカギが「恐れより愛を選ぶこと」「信頼すること」なんですね。

それが達成できた瞬間に、あなたの魅力が溢れるほど外へ向かって流れ出すという「ご褒美」がもたらされるのです。

そしてそれには「勇気を出すこと」が必要です。

そう言えば、ある映画のセリフでこんなことを言っていました。

「人間は大きな幸せを前にすると、急に臆病になる。幸せを勝ち取ることは、不幸に耐えることより勇気が要る」

近いうちに信頼についての記事も書きたいと考えていますので、早く読んでみたいと思われたら、是非コメントを送っていただければと思います。

求められているとわかるとその分、モチベーションも上がってしまいますからね。

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