パートナーへの嫉妬が教えてくれる、私たちの本当の問題(5)

心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。

●パートナーへの嫉妬が教えてくれる、私たちの本当の問題(5)

前回の記事では↓

「欲求(ニーズ)への誤解を解いていくことで、自分のニーズに気づきやすくなって軽やかにお願い事ができること。」

そして、

「自分のニーズを大切にできると、相手のニーズも大切にできるので、パートナーの願いを素直に応援できるようになれる」

という内容をお届けしました。

ところで、自分のニーズに気づくことがどうしてそんなに大切なんだと思いますか?

それは、ニーズを掘り下げていくと、あなたが人生で大切にしたいもの、本当の願い、価値感に気づけるからです。

大切にしたいものが分かっていると、私たちは自分がどう生きたいのか?どんなことを幸せに感じるのか?が分かります。

その分だけ、必要なチャンスも出会いも見逃すことなく手に入れることが出来るんです。

私たちは誰でも、生まれてからずっとニーズを持っています。

子ども時代の一番のニーズと言えば「両親から愛されること」「仲の良いお父さんとお母さんでいてほしい」ということでしょう。

しかし、どれだけ素晴らしい両親だったとしても、子どものすべてのニーズに応えることはできませんよね。仕事もある、家事もある。そばにいて欲しくても、遊んでもらいたくても、それが叶わない状況もたくさんあるわけです。

ところが子どもにはそんな大人の事情は分かるはずもないので、

と言われただけでも、自分が拒絶されて、まるで世界が終わったかのような悲しみと絶望を感じて大泣きしてしまうこともありましたよね。

大人の頭で考えれば、そんな大げさなことじゃない、仕方がないことだと理解できますが、小さな子供にはそうは思えません。

そういった悲しみを感じる度に、小さな心に感情的な痛みを経験するわけです。そして、

【両親がニーズを満たしてくれない=愛されてない】

そんな誤解をしてしまうことも多いんですね。

両親から愛されないことは、子供にとっては一番怖いことです。なので、この誤解が生まれた時から「両親(大切な誰か)から愛されるために◎◎をしなければいけない」という行動パターンを作ります。

例えば、子ども時代に『いい子』をしていた子が、大人になっても『いい人』をしてしまうのも、この行動パターンで動いているからなのです。

(ちなみに『イタズラ』をすることで注目を集めていた子どもが、大人になってからも『問題行動』を起こして周りの気を引こうとするケースもありますが、こちらは少数派です。)

なお、カウンセリングの経験上、ずっと親と同居していたり、離れて暮らしていても親子関係が癒着状態だと、この傾向は強いような気がします。

こうして、子ども時代に「いい子」になることで親からの愛を得ようと努力するのですが、先ほど言った通り、自分の望み通りに完璧に愛してくれる親はいないでしょうから、結局は傷ついてしまいます。

すると、私たちは親に期待することを諦めて、親の代わりに自分のニーズを満たしてくれる理想のパートナー(友人・先生・上司など)を探し始めるのです。

恋愛が始まる時のドキドキは、遠い昔に心の中に作りあげた「完璧で理想の親のイメージ」を相手に投影することからはじまります。

特に片思いの時には、好きな相手に恋をしているというより、心の中の理想のパートナーを好きな相手に重ねているわけです。いわゆる恋に恋している状態というのはこのことを言っています。

そういう意味では、あらゆる恋愛はファンタジー(幻想)から始まっていると言っても過言ではないかもしれません。

恋愛を重ねて、ある程度の年齢に達した人が「もう恋愛に理想は求めない!」そう言って、パートナーシップを遠ざけてしまうのは、かつて両親に感じた失望(誤解なんですけどね)を、恋愛でも繰り返し経験したからなんです。

※この恋愛初期の心理を詳しく解説した記事です↓(1)~(4)まであります。

ファンタジーは過去の満たされなかったニーズが土台になっていますので、パートナーが期待通りに望みを叶えてくれないことが何度か続くと、急に恋にかけていた情熱が冷めてしまいます。

なんだか裏切られたような、騙されたような気持ちになるのですが、パートナーにとってみると「え?どうしたの?何か悪いことした?」という感じで訳が分からなくなってしまいます。

ただ、これはある意味まっとうなプロセスとも言えます。

なぜかと言うと、失望したことでパートナーに重ねていた理想のパートナーのイメージが剥がれるので、ようやくパートナーを一人の男性(女性)として見ることができるからです。本当のパートナーシップが始まるのはここからなんですね。

極端なことを言うと、私たちは両親や過去のパートナーたちから貰えなかった愛を手に入れるために、あらゆる人間関係を作ろうとしているのかもしれません。

ただ、中には失望の痛みが強すぎて、あらゆる人間関係を遠ざけてしまう人もいます。

しかし、その痛みの強さの分だけ、心の傷の奥に抑圧されてしまったニーズには、「本当はこうあって欲しかった世界」、私たちの「本当の願い」が眠っているのです。

あなたにも、そう思っていたことがあるのではないですか?

私たちが心の傷を癒そうとするのも、幸せなパートナーシップを求めるのも、描いた目標を達成したいと思うのも、すべては昔、昔に作ろうとして作れなかった理想の世界のビジョンが、あなたが本当に叶えたい願いがあるからです。

という想いがあるからなんですよね。

ちょっと想像してみてください。あなたにとって、この『みんな』とは誰のことでしょうか?

それは、その人たちは、あなたが本当に愛したい人のはずです。

心の痛みを癒す方法は2つあります。

1つは、受けとること過去にもらえなかった愛を、パートナーなど周りの人たちから受けとったり、もらえなかったという誤解を解いて受け取り直すことでニーズを満たすと、心は癒されていきます。

もう1つは、与えること自分がもらえなかったものを、周りに与えていくことで、私たちはより強く、より深く癒されていきます。

私たちは欲しかった愛をもらえた喜びも経験していますが、もらえなかった悲しみ、つらさも知っていますよね。そしてその痛みの奥には『人生をかけて大切にしたいもの』が眠っています。

これは私が心理学を学び始めてから、現在までカウンセラーを続けてきた中で最も大切にしている言葉の一つです。

自分の痛みに向き合い、その奥に隠れているニーズに気づいて、与え始めた時に、私たちの人生は変わり始めます。

その時のあなたの行動、態度、眼差しに、あなたの大切にしたい理想が表れます。そこに周りの人は魅力を感じるのです。

あなたの在り方、生きる姿勢に、共感する人、応援する人、同じように生きたいと思う人、諦めていたけどもう一度チャレンジしたい人たちが引き寄せられてくるんです。

パートナーシップ(や人間関係)を通して、自分のニーズに気づくこと、そして心の痛みを癒して、本来の自分の願いを生きることが理想の人間関係と出会わせてくれるんですね。

カウンセリングやセラピーで心と向き合い、感情を癒すことで、どうして素晴らしい出会いに恵まれたり、幸せや成功への流れに乗れるようになるのか、その理由はここにあるのです。

※参考記事です。自分のニーズに気づく為のエクササイズをご紹介したので読んでみてください↓

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最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに↓

それでは、今日があなたにとって素晴らしい日でありますように!

心理カウンセラー
近藤あきとし

※「パートナーへの嫉妬が教えてくれる、私たちの本当の問題」シリーズを最初から読む↓

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