Vol.14~「普通に接することの大切さ」

■Vol.14~「普通に接することの大切さ」

いつもブログをご覧いただきありがとうございます。

心理カウンセラーの近藤あきとしです。

以前、10月28日に更新した第10回の記事で、なぜうつの本人に「頑張って」と言ってはいけないのか?という内容で執筆しました。

今回は、その他にもこんな関わり方はプレッシャーを与えたり、傷つけてしまうことがありえる、という環境について書いてみたいと思います。

それはどんな場合か?最初にハッキリと書いてしまいますが、明らかに周りに気を使われているということが分かってしまう、という環境なんですね。例えば…

・私を見て、何か言いたそうだけどちょっと間をおいて黙って目を逸らす。

・あからさまに腫れ物に触るような感じで、距離を置いて遠くから見ている。

・「頑張れ」などの言ってはいけないと思われる言葉を言わないように、言葉を選んでいるのが分かる。

…など、気を使われているのが分かってしまう行動にはかえって心が痛むことが多いのです。

なぜかというと、気を使われている自分を感じてしまうと自分がこんな状態のせいで周りに気苦労を掛けて
しまっているんだな、と感じてしまうんですね。

とても申し訳なく、つらい気持ちになってしまったことが何度もありました。

もちろん、うつのせいでネガティブな思考に偏っているからこそそう感じてしまうのですが。

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逆に、私にとって一番ラクだと感じることのできた周りからの関わり方というのは、
普通に接してもらうこと、だったと思います。

こう言ってしまうと、本当に当たり前すぎなのですが実感として確かにそう思うのです。

どうしてかと言うと、私の母親はまさにごく普通の関わり方で私に接し続けてくれたからなんですね。

昼間でも夜でも、いつ布団から起き出してリビングやキッチンへ行っても、それが当たり前のようにいつもと変わらない様子で話しかけてくれました。

「今日は寒いね」

「ご飯あるよ」

「お茶入れたよ」

私の調子が悪くて何の反応もできなくても、なんてことない様子で、毎回同じように接してくれました。

特別扱いをしてこないからこそ、私も自分だけが特別ダメだと感じることを減らすことができたのでしょう。

ただ調子が悪い時は、負担をかけないように見守るようにしてくれていましたし、また調子が良い時には、

簡単な家事を頼んでくることもありました。

そして、やったことにはちゃんと感謝をしてくれました。

できたことには、どんな簡単なことでも一緒に喜んでくれました。

そのおかげで、家には居場所があると感じられたのだと思います。

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どんなに酷い状態でも、うつになる以前と何も変わらずにいてくれたことが、間接的に私が私のままでいても良いんだ、ということが許されたように感じられたと、今では思えます。

その瞬間だけは自分を責める気持ちが引っ込んでいたようでした。

ただ、当時はそのことにすぐに気づけた訳ではありません。

後々回復してきた時になって、ようやく普通に接してくれたことがどれだけ私の救いになっていたかを実感することができたんです。

うつになる人は、ほとんどが罪悪感を抱えています。

そして犠牲的に周りに尽くし、例え理不尽なことでも受け入れてしまい、まるで償いをするかのように

自分を投げ出して他人の為に行動してきた人たちです。

そして限界を超えてしまい、うつになっているんです。

また何もできない自分になってしまうことで、それまで抑えていた依存心があふれている状態でもあると言えます。

そしてそんな自分が許せずにいるんです。

それだけの状態になりながら、24時間寝ても覚めても自己嫌悪が止まらず、自分を責め続けているんです。

だから、周りに気を使われているのを感じてしまうとそれを理由に更に自分を攻撃してしまうものなんですね。

そして、ますます弱音も吐けずに本心が言えなくなっていくのです。

遠くへ突き放すでもなく、過剰に心配して過保護になるでもなくただ普通に、なんてことないよ、という様子で自然にふるまい接してくれることが、一番うつの本人にとっては少しでも心穏やかにでいられる環境なのだと思います。

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心穏やかに、自分を責めなくていいと感じられた分だけ、本人がつらい、しんどいと言いやすい環境を作ってあげることに繋がります。

自分が自分のままでいても良いんだ、と思えるとようやく本心が言えるものなんですね。

そしてどんな弱音を吐いても、どれだけ酷い自分を見せている時でも

「そんな日もあるよ」

「だって、それが人間だもんね」

そう言って周りが受け止めてくれたら、どれだけラクな気持ちになれるか分かりません。

ただし、その働きかけにいつ終わりが来るか分からないだけに、周りで支えるみなさんの努力と忍耐は計り知れないでしょう。

まずは、できるところから取り組んでみてくださいね。

もっと具体的にどうしたら良いかを知りたい時には、ぜひカウンセリングを利用していただけたらと思います。

みなさんそれぞれの事情と状況をお聞きした上で、みなさんの為だけのアドバイスを個別にさせていただきます。

今回でひとまずこのシリーズは終了です。
ありがとうございました。

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