私たちは、寂しさや悲しさや不安、怒りなど
心が送ってくる痛みのメッセージに対して
だんだん麻痺して感じられなくなっていくと、
何らかの方法で感じようとします。
人によってはそれが過食や自傷行為になるんですね。
ただ本質的な解消にはなっていないので、何度も繰り返してしまったり
徐々にエスカレートすることも少なくないんです。
まずは辛い気持ちを吐き出してもいい場所、
抱えきれない感情を受けとめてくれる誰かを見つけること。
そして、自分を責めている自分を許せることを
先々の目標にするという、少し長い目で見通す取り組みが
結果的にはあなたの笑顔を取り戻す近道になるでしょう。
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6月1日に【無料相談コーナー】へお寄せいただいたご相談への近藤からの回答です。
みなさんの今の問題と向き合うためのヒントになれば幸いです。
「食べ物に振り回されない自分になりたいです」 : ジャンル(からだ・病気)
(回答本文は以下をご覧ください。※スマートフォンでご覧の方は画面を横向きにすると読み易くなります)
タイトル
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食べ物に振り回されない自分になりたいです |
相談者名
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ひかり |
カウンセリングサービスの皆様、いつもコラムや講座から学ばせていただき、ありがとうございます。よろしくお願い致します。私は18才の頃から8年間、過食で悩んでいます。きっかけは人生初の失恋でした。彼に振られた帰り道、食欲なんてないのにフラフラとコンビニでパンをたくさん買い、泣きながら食べました。食べている間は辛いことを忘れられるので、今は仕事帰り、気づけばコンビニに寄り、お腹が空いていなくても大量の食べ物を購入しています。そして気持ち悪くなるまで食べてしまい、食べ終わると現実に引き戻されるのが嫌で、再びお菓子を開けたり冷蔵庫を漁り、常に食べ物がないと落ち着きません。太る一方なので、吐いてしまえたらどんなにいいだろうと思うのに、嘔吐が異常に怖く吐けません。居酒屋で働いてた頃嘔吐する人を見すぎたり、それを処理させられてたトラウマかと思います。食べることに取り憑かれている自分が憎く、自傷行為もしてしまいます。細い女の子を見ると、食べ物に支配されてないんだろうなぁと羨ましくてたまりません。逆に、集団だと緊張なのか、気持ち悪くなり、食事が全然喉を通らなくなります。子供の頃は食べることが大嫌いでした。母親の作るご飯を残すと殴られ「残したらぶっ殺す」と言われていました。嫌いな食べ物は口に突っ込まれ、吐いてしまうとその吐いた物をまた口に入れられました。お腹がいっぱいだと言うと「じゃあトイレで吐いてお腹空かせてくれば」と言われてました。実家暮しですが、家族で食事は10年くらいまともにしていません。母親がものを捨てないで溜め込む人で、ダイニングがゴミ屋敷状態で、私の座るところがないんです(一人で食べたいので、それは良いのですが)。8年間繰り返している鬱病が最近つらく、同時に過食もひどくなっています。久々に会った人達に「太ったなー、いい生活してるんだろ!」と大声で笑われたとき、ものすごく恥ずかしくて悲しかったです。痩せれば心配されるのに、太るイコール自分に甘い、と見られることが悔しくてたまりません。仕事中は気が紛れますが、一人になると、食べ物のことが襲ってきます。心療内科に通い薬を飲んでも変われない自分が嫌です。。食べ物に囚われないためには、どうしたら良いのでしょうか。悲しい気持ちや憂鬱さを、食べ物以外のもので消せるようになりたいです。長々と申し訳ありません。アドバイスをいただけると幸いです。 | |
カウンセラー
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近藤あきとし |
ひかりさん はじめまして。 カウンセラーの近藤あきとしと申します。 どうぞよろしくお願いいたします。 詳しく分かりやすく今の状況と過去の体験を教えてくださって >私は18才の頃から8年間、過食で悩んでいます。 >食べている間は辛いことを忘れられるので、今は仕事帰り、気づけばコンビニに寄り、お腹が空いていなくても大量の食べ物を購入しています。 とっても大好きな彼だったんでしょうね。 過食をしているときというは、心理的には感じたくない不安や恐怖を また、心にぽっかりと空いた空虚な感じを埋めようとしていることや ただ、あくまで代わりのモノなので、本当の意味で満足とか >太る一方なので、吐いてしまえたらどんなにいいだろうと思うのに、嘔吐が異常に怖く吐けません。居酒屋で働いてた頃嘔吐する人を見すぎたり、それを処理させられてたトラウマかと思います。 >食べることに取り憑かれている自分が憎く、自傷行為もしてしまいます。細い女の子を見ると、食べ物に支配されてないんだろうなぁと羨ましくてたまりません。逆に、集団だと緊張なのか、気持ち悪くなり、食事が全然喉を通らなくなります。 メールの文章から私が感じることは、ひかりさんはずっと自分の気持ちを抑えることが 寂しくても悲しくても誰にも言えずに我慢をしてきたのではありませんか? 深層心理的には、心の底にある罪悪感を身体で感じようとしているのですが 食べ物を吐き出すことを、自らの意思で押さえようとしてきたように 自傷行為はそんな辛さをようやく感じられる、逃げ場なのかもしれませんね。 >子供の頃は食べることが大嫌い!でした。母親の作るご飯を残すと殴られ「残したらぶっ殺す」と言われていました。嫌いな食べ物は口に突っ込まれ、吐いてしまうとその吐いた物をまた口に入れられました。 >実家暮しですが、家族で食事は10年くらいまともにしていません。母親がものを捨てないで溜め込む人で、ダイニングがゴミ屋敷状態で、私の座るところがないんです(一人で食べたいので、それは良いのですが)。 たしかに、食事がそんな状況であったら食べることに嫌悪感を感じても 本当は一番の理解者であってほしいお母さんに、厳しい言葉やキツイ態度で 私たちは、心が送ってくる痛みのメッセージに対してだんだん麻痺して 今は、自分の心と向き合う時間、溜め込んできた不安や寂しさ、怒りや惨めさ もちろんカウンセリング的に見れば、お母さんや他のご家族との関係が ただし、それは自分のための時間とその機会を作って、少しでも楽になってから >8年間繰り返している鬱病が最近つらく、同時に過食もひどくなっています。久々に会った人達に「太ったなー、いい生活してるんだろ!」と大声で笑われたとき、ものすごく恥ずかしくて悲しかったです。 >仕事中は気が紛れますが、一人になると、食べ物のことが襲ってきます。心療内科に通い薬を飲んでも変われない自分が嫌です。。 本当はひかりさんが一番辛いのは、このことかもしれないですね。 今はそれも仕方がないと思いますよ。 でも、そんな思いも全部手放して、心からの笑顔がこぼれてくる日が その為には、今まで我慢してきた辛かったこと、不安や悲しみの感情を 誰にも受けとめてもらえなかった、ひかりさんの痛みを話してみてください。 この痛みを乗り越えていく先に、ひかりさんが本当の自分自身を生きるという 今回はご相談ありがとうございました。 近藤あきとし |
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