心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。
11月5日に【アメブロ】恋愛テクニックに掲載した記事をご紹介いたします。
●結婚前に出てくる不安の理由(1)~マリッジブルーの罠を抜け出すために~
最近は結婚に関するカウンセリングが多い印象でした。
普通に考えると「結婚=幸せ」というイメージですが、結婚前のトラブルや不安についてのご相談もよく伺います。
たとえば、
・パートナーの家族とモメてしまったり、
・結婚式や新婚旅行の話し合いでパートナーと衝突したり、
・パートナーが消極的で自分だけが段取りに奔走していることへの不満がもとでケンカになったり、
・自分の実家の家族と意見が合わずに結婚の話題を出すことがストレスになっていたり…
いざ結婚が直前に迫ってくると様々な不安が湧いてくることもあります。また、急に普段のその人からは想像できないような行動をしてしまうこともあります。
たとえば、
結婚が決まって新居への引っ越しを済ませた直後にパートナーを締め出してしまい、相手をしばらくホテル住まいにさせてしまった人もいました。
また別の人は、
結婚式直前にあまりの不安に居ても立っても居られなくなり、アプリで出会った見ず知らずの人とのワンナイトの関係を繰り返していた人もいました。
そこまででなくても、パートナーに対して今まで気にもしなかったことが急に受け入れられなくなったり、嫌な面ばかり見えてきてしまったり、会うとケンカばかりになったりすることも珍しくないのです。
第三者から見れば、どうして?…と思うようなことになっているのですが、ほとんどの場合、当人に事情を聴いても「自分でもどうしてなのか、分からないんです…」と答えます。
当人にしてみれば本当に衝動的に行動してしまっているんです。ただ、よく話を聞いていくと皆さんが潜在的に抱えてきた感情のパターンがあることが分かってきました。
今日はそのうち最も代表的な2つのパターンについてお話ししたいと思います。
●結婚したら失ってしまうという思い込み
私たちが何らかの形で人生を次のステージへ進めていこうと思うとき、それが結婚でも、趣味でも、昇進でも、あこがれの仕事につけた場合でも、なぜかモヤモヤしたりイライラしてしまうことがあります。
次のステージが今よりも良い場所だと、頭では分かっているのに言いようのない不安が心の奥にいつもあるような気がして、「やっぱりこの話は断ろうかな…」「今じゃなくてもう少し後にしようかな…」という考えが出てきてしまうのです。
こうした考えがなぜ出てくるのでしょう?
それは、私たちはどこかで「この一線を越えたら後戻りできなくなる」とか、「今までの自分ではいられなくなる」などのように、
「何かを失ってしまい、もう戻ってこない」ような不安を潜在的に抱えているからです。
この「結婚して何かを失う不安」が、先ほどのような衝動的な行動というカタチで出てくるわけです。
当人にも理由が分からないだけに、パートナーにしてみたらもっと訳が分からないであろうことは想像できるかと思います。
時には「もう僕(私)との結婚が嫌になったってこと?」と思われてしまい本当に白紙に戻ってしまいかねない場合もあるのです。
「結婚したら、◎◎を失ってしまう…」この恐れと不安が心の奥にある分だけ、いざ結婚を前にしたときに、最初に書いたような問題が浮上してくるわけです。
●結婚へのネガティブなイメージ
たとえば、よく言われるのは「結婚したら自由がなくなる」というネガティブなイメージがあります。
時間、お金、食事、趣味、旅行先など、今まで一人で自由に決められていたのが、もう自由にできなくなる。束縛されてしまう。
「自由が無くなるのが怖い」と感じている人は、結婚に対してそもそも良いイメージがないために二の足を踏んでしまうことが多いようです。
ただ自由というのは本来、心の状態をいうので、本質的には環境の問題ではないんですよね。
つまり私たちの心がそもそも自由を感じていなければ、どんな場所でも、結婚していても独身でも、一人暮らしでも実家住まいでも、自営業でも会社員でも、貯金0でも1000億円持っていても、自由ではないのです。
逆に心が自由な人は、どこへいても、結婚していようがいまいが自由なんです。
また、身近な誰かを見ていて作られたネガティブなイメージというのもあります。
たとえば両親がケンカばかりだったり、離婚をしていたり、父親が頼りなくていつも母親が苦労していたとか、母親が弱々しくて夫(父親)がいないと何もできないように見えていたなど、
両親の姿を通して見てきた夫婦・結婚のイメージがネガティブなものだった場合には、「私も結婚したら、ああなるのかな?」「だったら止めておいた方が傷つかないよね」という恐れと不安を潜在的に抱えることは少なくありません。
あるいは、逆に「私は絶対に両親みたいな結婚はしない!」と決意して臨もうとしたものの、「でも、失敗したらどうしよう」と思うと、ほんのちょっとの不安要素が気になって前に進めない。なんてこともあり得ます。
代表的なパターンを二つご紹介しましたが、あくまで典型的なケースの話なので、読者の中に同じような状況の方がいたとしても、あてはまる人もいればそうでない人もいるかと思います。
一人ひとり個別の事情があり、個別の感情パターンがあり、それができた理由もそれぞれ違っているはずですので、もし気になる方がいましたら、カウンセリングを受けてみてくださいね。
●本当は何が怖いのだろう?
私たちが結婚の何を恐れているのか?カウンセリングを通して見えてきたことがあります。
それは「今までの自分を卒業して、新しい自分へ変わること」なのです。
結婚によって、実家の家族の一員だったところから、パートナーと二人で新しい家族を作るというまったく新しい人生に進むわけですから、
心理的には今までの自分が消えて、まったく新しい自分が始まる。再誕生のプロセスを進んでいくことになるのです。
そういう意味では、不安で怖くても当たり前かもしれませんよね。
このブログの読者は女性が多いと思いますが、男性も同じように再誕生のプロセスを通りますし、結婚を怖がっているんです。
たとえば「自分は彼女を幸せにできるのか?生活を支えていけるのか?」「自分が一人前の大人の男になれているのか?父親になれるのか?」
今の自分と、理想の夫・父親・男性像の間でものすごく葛藤しています。
ただ、男性の場合はプロポーズの前にこの葛藤に襲われることが多いようですね。
そろそろ結婚の話が出てもいいんじゃないの?とやきもきしているのに、なんだか煮え切らない彼氏だなと思ったら、「今は葛藤に苦しみながら乗り越えようとしているんだな」と思ってあげてください。
あるいは「最後のあがき」をしているんだなと思ってくださいね^^;
●マリッジブルーの罠を越えるには
もし、あなたパートナーがマリッジブルーにハマっていたら、彼の行動があなたのことを「嫌い」だとか「拒絶」しているわけではなく、「結婚」という変化を恐れているんだという目で見てみましょう。
私たちの感情というものは身近な人と共鳴する性質があります。つまり相手の「恐れ」「不安」といったものも伝わってくるんです。
あなたのパートナーがマリッジブルーにハマり結婚を恐れていると、その恐れがあなたに伝わって、あなたも怖くなってしまうことがあります。
そして、この恐れから逃げるために、決断をせかしたり、ケンカをしたり、逃げたりしてしまうのです。
ですので、まず大切なことは、「彼(彼女)は怖がっているんだな」と思いながらも、あなたは巻き込まれずにしっかり地に足をつけてドンと構えておくことです。
すると、落ち着いているあなたを見たパートナーも徐々に落ち着きを取り戻していくのです。
●もし、あなた自身がマリッジブルーの罠にハマったと気づいたら
・結婚して幸せなこと、嬉しいことは何か?
・結婚へのネガティブなイメージ、どんな不安や恐れを感じているか?
まずはこの2つを書けるだけ書き出してみて、よくよく見つめてみましょう。
そしてパートナーに打ち明けてみてください。
どうしてあなたが不安になっていたのか?その理由をパートナーと分かち合うことで、今までとは別レベルの深いコミュニケーションへの入り口になるでしょう。
もしパートナーも同じような不安を抱えていることに気づいたら、今度はここを二人でどう乗り越えていけるかを話し合ってみる機会にしてみましょう。
どちらにしても、コミュニケーションを通して不安は小さくなっていきます。
その時には二人の間の絆が、それまでよりもずっと確かなものに成長していることに気づけるはずですよ。
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最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに。
それでは、皆さんが健康で、心穏やかに、いい時を過ごされますように。