心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。
2月13日に【アメブロ】恋愛テクニックに掲載した記事をご紹介いたします。
●パートナーシップで使える『鏡の法則』~「正しいのは私」をひっくり返してみる~
パートナーシップの問題を扱っていると、「相手と自分の価値感の違いや、パートナーに対する不満からケンカになってしまう」というテーマはかなりの頻度で浮上してきます。
・デートの計画はいつも私が決めていて彼は付いてくるだけ
・彼のお金の使い方(財布の口が固すぎ、逆に浪費しすぎ)に不満を感じる
・二人の記念日を彼はいつも忘れて仕事を入れてしまう
・浮気の証拠はないけど、彼の女性の友だちと仲が良すぎるのが気になる
などなど、私たちは様々な不満が発端となってケンカをしてしまうことがありますよね。
別々に生きてきた人間同士なので、考え方も感じ方も違っていて当たり前。お互いの違いが受け入れられずにどうしてもケンカになってしまう時もあります。
ただ、カウンセリングを通してわかってきたのはパートナーシップで起こるケンカの多くは、
「悪いのはパートナーの方で、正しいのは私!」
という前提からやってくるということです。
なぜかパートナーに対してだけは、私たちは根拠のない自信を持てたり、強気になってしまうみたいですね。
*
ちょっと想像してみて欲しいのですが、あなたのパートナーが自分の「正しさ」にこだわっているとしましょう。
そして
・あなたの話をまったく聞き入れません。
・あなたの話を聞く前に決めつけてきます。
・あなたの話をすべて否定してきます。
としたら、どんな気持ちがするでしょうか?とっても嫌な感じですよね。悲しくなったり、腹が立ってくるかもしれません。
では逆に、パートナーが
・あなたの話を「うんうん」と頷いてとても良く聞いてくれる。
・独断的に判断せず、分かりにくいところも丁寧に質問してくれて理解しようとしてくれる。
・彼の気持ちも誠実に伝えてくれて、お互いの考えを共有しようとしてくれる
・価値感に違いがあっても否定せずに、受けとめてくれる。
としたら、どうでしょう?とても安心できますし、嬉しくなってしまいますよね。
こういった関係性を作っていくための一つの取り組みとして、クライアントさんにこんなチャレンジを提案してみることがあります。
それは「パートナーが100%正しいと思って関わってみる」です。
パートナーシップは自分を映しだす鏡だと言われますよね。私の経験上、心理学的にはまったくその通りだと言えます。
「私が無意識的にパートナーに対してとっている態度は、じつはそのままパートナーから返ってきているのかもしれない。」
「私がパートナーから大切にされていないと感じている時、パートナーも同じように感じているのかもしれない。」
こういう視点を持てると、色々と気づけることが出てきます。
そして、こんな問いかけを自分にしてみてくださいね。
「パートナーは、わたしにどんな風に大切にして欲しいと思っているのだろう?」
パッと思いつく人もいれば、なかなか浮かんでこない人もいるかもしれません。ペースは人それぞれなので気にしなくていいですからね。じっくり取り組んでみてください。
ここでの気づきを、自然に、期待せずに(見返りを求めずに)実行できるようになると、あなたは彼(彼女)からものすごく喜ばれる存在になれるでしょう。
すぐに何個か思い当たるという人は、ふだんからパートナーのことを良く見ていて、大切にしようと思っているんでしょうね。そのまま、あなたの感じたものを一つひとつ与えてみてくださいね。
まったく出てこないという人は、まずはそのこと自体が問題かもしれないと思ってみたほうが良いかもしれません^^;
と言っても、自分を責める必要はありませんので、パートナーのことを注意深く観察するところから始めてください。
丁寧に見てあげる、落ち着いて話を聞いてみることを心がけてみましょう。すると、徐々にパートナーの大切にしているものが見えてくるはずです。
ヒントになるのは、パートナーがあなたにいつもしてくれていることです(あなたが嬉しいかどうかに関わらず)。それがパートナーが大切にしていることを教えてくれますよ。
*
以前ある女性クライアントさんにこの提案をしてみたのですが、すぐに実行してみたところこんな体験をしたそうです。
いつもは彼女が仕事の愚痴や友だちとの話などをしゃべっていて、彼が聞き役のことが多かったのですが、その日は逆に、彼女が彼の話を良く聞こうとしてみました。
すると、彼が「どうしたの?今日はあまり話さないよね?」とちょっと怪訝な顔をされたそうですが、「今日は聞いてるだけで良いよ」と伝えて、彼の言うことをちゃんと聴いてみたんですね。
今までと逆の役割に立ってみて「いつも聞いてるつもりだったんですけど、全然できてなかったことに気づきました」と彼女は言っていました。
それでも、彼の話を丁寧に受け入れていくと、「僕の話に『きっとそうだよ』とか、『良かったね』って言ってくれたの初めてじゃない?」と言われてしまったそうです。
そのうちに彼が上機嫌になって、今まで話さなかった彼の気持ちや内面のことを打ち明けてくれて、「とても幸せな気持ちになれました」とのことでした。
私たちが愛する人に求めるモノは「想いを聴いてほしい」「分かってもらいたい」「共感してほしい、そして応援してもらいたい」という気持ち。
自分を受け止めてもらえる安心感を欲しいと思っているようです。
パートナーが100%正しいと思ってみる、というチャレンジはこの感覚を育てるためにとても役に立つ方法です。
さっきのクライアントさんのように、最初はパートナーに怪しまれることもあるでしょうけど、その分だけ、もしかしたら今までは受け入れているつもり、理解しているつもりでいたのかもしれないと思ってみてください。そして、そのことを受け入れるところからスタートです。
最初はうまくできなくても、関わり続けることでパートナーが安心してきますので、今よりも良い関係を築くきっかけになりますよ。
パートナーシップ以外の関係性、友人、職場、家族にも、こうした関わり方をしてみると、意外な良い変化を体験できると思います。対人関係に良い変化を感じたいと思ったら試してみてくださいね。
※参考記事です↓こちらもどうぞ
ちなみに、「正しさ」へのこだわりは、「自立」という生き方の一つの罠にあたります。2/17(水)に開催するオンライン講座で詳しくお話しますので、興味のある方は受講してみてください。自立の罠と抜け方を詳しくお話します。
どなたでもZOOMで参加できるオンライン講座です。この機会に、気軽に心理学に触れてみてくださいね。
◇◇◇
2/17(水) 19:00-20:50
心理学入門講座 講師:近藤あきとし
テーマ:『「超自立」の心理学~「頑張ればなんとかなる」を手放したい~』
会場:ZOOM
料金:一般¥4,400 会員¥3,300(会員は入会申込み¥3,300が必要です)
詳しくはこちらのブログから↓
お申込みはこちらの「オンライン講座スケジュール」のページからどうぞ
https://www.healing.ac/school/calendar_online.html
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに。
それでは、皆さんが健康で、心穏やかに、いい時を過ごされますように。