いつもありがとうございます。
心理カウンセラーの近藤あきとしです。
最近まで暑い暑いと言っていたと思ったらすっかり秋の気配がしてきましたね。
早いもので今年もあと3ヶ月。残りの年内をめいっぱい充実した日々にできるよう、そして新しい年により豊かなものを受けとれるように、みなさんを心から応援しています。
以前こんなことを書きました。
しかし、その体験から得られたモノもありました。それは、
『私たちは進んできた道のりを振りかえって、あの時のあの出来事が自分にとって大きな意味があった。必要だったと実感できるところまでやって来ることができる。』
という信頼です。
私たちカウンセラーがクライアントさんの人生の大きな変化に立ち会い、傍で一緒に進んでいけるのは、そのプロセスを深く信頼しているからこそなんですね。
とは言え、大きな変化はどこかしらリスクがあるもの。
進んでいく先にある意味の大きさを感じると、誰しも恐れが湧き上がってきたりします。
たとえ、目の前に次に進むための道が見えていても、どうしてもそこに踏み出す一歩のための力が出ない、という人もたくさんいます。
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「どうやら今までのやり方、在り方では上手くいかないらしいことは分かる。」
「どっちの方向へ努力しても行き詰ってしまうし、先が見えてこない。」
「気がつくと、どこか虚しい気分に浸っているときがある。」
と自覚している場合も、ただ変化の前の、正体の見えない不安を感じているだけの場合も、
そこにはある種の痛みがあり、それは避けて通ることはむずかしいことかもしれないんですね。
なぜなら、私たちは人生の大きな変化を前にしたとき、心の中では「今までの自分が消えてしまう」という恐れを感じるからです。
(ただし、それは同時に新しい自分が生まれてくることも意味しています。)
比喩的に言えば、心の中の自己の「死と再生」を体験するということです。
人によっては、ずっと大切にしてきた想いや拠りどころを手放すことかもしれませんし、大好きな人との関係や生きがいに感じていた仕事との別れであるかもしれません。
これを失ったら自分が自分でいられない、それこそ生きていくことなんてできない、と感じるほどの何かが消える。
そんな、感覚的にとは言え、(生まれ変わる前の)今までの自分の死ともいえる体験を受け入れることにまったく恐怖を感じないという人はいないでしょう。
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だから、「恐れないでください」とは私は言いません。
「恐れていても大丈夫」だから。
人生に起こるプロセス、抗いがたい大きな流れを前にしたとき、思わず怯んでしまったり立ちすくんでしまうこと、
なにがしかの不安を覚えることは人にとってはごく自然な反応です。
そんな心の状態で、未体験の新たな場所へ進むのは簡単なことではないですよね。
だから、どうぞ恐れを胸に抱えながら、それでも「あなたなりの歩み」で進んでみてください。
切り捨てようとしたり、無かったものとして抑え込もうとすると、むしろ恐怖は膨らんでいきます。
恐れと戦おうとすると、本来の進むべき道を見失ってしまいます。
けれど恐れを感じながらでも、「怖いよー」と言いながらでも、あなたは目指す方向へ歩き続けることができるんですね。それは私なりにですが知っています。
不安や恐れを感じるのは、今が「生まれ変わり」の時だと促されているということだと思えば、「新しい自分で生きること」を許し受け入れることも、恐れながら進むことへの少しの勇気を見つけることも出来そうな気がしませんか?
それでは、今日があなたにとって素晴らしい日でありますように!
心理カウンセラー
近藤あきとし