彼の気持ちが分からないときの不安はどんな心理が作っているのか?その抜け出し方も教えます(1)

心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。

7月1日に【アメブロ】恋愛テクニックに掲載した記事をご紹介いたします。

●彼の気持ちが分からないときの不安はどんな心理が作っているのか?その抜け出し方も教えます(1)

いわゆる恋愛体質で彼氏が途切れない。だけど毎回のように彼に依存しすぎて嫌われてしまう。

そんなお悩みをカウンセリングで伺うことがあります。

たとえば典型的なケースだとこんな感じです。

今つきあっている彼が大好きだというIさん(私が創作した架空のケースです)。

大好きな彼の言うことは何でも聞いてあげたくなってしまうとのこと。

でも彼の言動に振り回されてしまうことが増えてきてしまいました。

彼のことが頭から離れなくて、彼のことを考えすぎて不安になってしまうこともあるそう。

友だちからは「少し彼から距離を取ったら?」とか「もっと自分を大切にしなよ」なんて言われてしまうのだとか。

こういった恋愛では、つきあっている彼がとても理性的でクールな性格だったり、合理的で理屈っぽいタイプであることが多く、あまり感情を表に出さない人だというお話をよく聞きます。いわゆる超自立男性ですね。

Iさんの彼もそういった超自立タイプで、「彼が本当に私のことを好きなのか分からなくて不安になってしまうんです」というのがお悩みでした。

※「超自立男性との恋愛シリーズ」はこちら

カウンセリングでも彼への不安や不満として、

・こちらからの連絡にはほとんど返事がない。
・連絡があるかどうかは彼の都合次第
・仕事が忙しいという理由でなかなか会えない
・デートは月に1回あるかないか
・会うとすぐにホテルへ行く
・愛情表現はほとんどない(つきあう前はあった)

などは本当に良く伺いますね。
そうなると当然、彼から愛されているのか自信が無くなってしまい、余計に彼のことで思い悩んでしまう・・・という悪循環になってしまうわけです。

Iさんの彼も超のつく仕事人間で、ハードワークがあたりまえ。とにかくいつも仕事のことばかり考えているような人とのこと。

彼女が彼に依存しているように、彼は仕事に依存しているようでした。

不思議なことですが、こうした依存の連鎖というのは珍しいことではありません。

たとえば、夫が仕事人間で家庭を顧みないでいた為に、妻は子供にばかり愛情を注いでいって子供に依存するようになった。なんて家庭の構図は皆さんも見たことがあるのではないでしょうか。

話を戻すと、仮に彼がハードワークをしていても、彼女を大切にしている気持ちを伝えることができていて、ちゃんと二人の時間を楽しむことができているなら問題にはなりにくいはずです。

でもパートナーとの時間を犠牲にしてでも働き続けてしまうと、Iさんのように愛されている実感を感じにくくなってしまいます。

また彼以外の時間にも影響が出てきます。たとえば仕事に集中できなかったり、趣味や友だちとの時間も楽しめなくなってしまうんです。

愛されている自信が持てない。連絡もないし、なかなか会えない。こうした状況が続くと彼との関係はどんどん苦しくなっていきます。

不安が増すばかりなので、なんとか彼から返事が来るようにあれこれ工夫したり、たまに会えた時間を特別なものにしたくて頑張りすぎたりしてしまうことはよくあります。

ただ、彼女側からしたら「彼の気持ちをこっちに向けさせる」ことが目的になっているので、彼への依存心はますます高まっていきます。

すると彼にとっては、彼女に依存されていく度合いだけ「重い」「ウザい」感覚が増していくので、余計に他のものに目を向けたくなったり、逃避したくなってしまいます。

さらに仕事にのめり込もうとする場合もあれば、趣味や友だちとの時間を優先したり、他の女性との浮気に走ることもあるでしょうし、時にはアルコールやギャンブルなど依存性の高いものにハマってしまうこともあります。

ここまで読んできて、「だったら彼女が自立すればいいんじゃない?」と思われた方もいるかもしれません。

それは確かにそうなのですが、彼の自立に対抗するかたちでの自立を目指すと、それはそれで問題になる場合もあるんです。

たとえば「彼が仕事にのめり込んでいくなら、私も仕事で身を立てていくわ!」と頑張りだしたとします。

するとお互い自立同士になり、相手に依存せず甘えも出さず、自分のことは自分でどうにかできるようになっていくので、一見うまくいっている感じがするのですが・・・

じつは彼女の心の中では、抑え込んだ彼への依存心がどんどん高まっていくので(そして不安も増していくので)、それがどこかで噴出してしまうなんてことが起こりやすいんです。

また強く抑え込んだままだったとしても、逆に強烈な依存の雰囲気が彼に伝わってしまうので、やっぱり彼がほかの何かに逃げて行ってしまうのです。

※ちなみに彼の逃げ場が彼女に向くと、お互いが依存を強めあっていく共依存の関係になりやすいです。どちらが依存のポジションに入るか?という依存の争いが始まり、今まで以上にしんどい関係になってしまいます。

こうした関係に陥っている時は、「人生の主役の座」を彼に明け渡していることがよくあります。

無自覚のうちに、彼ありきの物語を描いてしまい、私は彼の横にいる脇役のような気持ちになっているんです。

すると何かをしようとしたときに、「彼だったらどう思うかな?なんて言うかな?」と自動的に考えてしまいます。

さらに会話の主語が「彼が」になってしまい、「私」がどこかへいってしまうこともよく起こります。

境界線が曖昧になってしまうために自分のことなのか、彼のことなのか分からなくなってしまうからです。

主体性を彼に譲ってしまい、自分自身を喪失しているので、自分の気持ちが分からないので常に苦しいですし不安になってしまうんですね。

この状況を抜け出すために大切なポイントは二つ。(細かくはもっとあるのですが、今日は中でも大事な二つをあげます)

まず一つには「私」という意識を持つこと。

彼に傾き過ぎた意識を、「私」に戻していくことです。

パートナーに依存しすぎてしまうと、本来は自分で決められることを気づかないうちにパートナーに明け渡していることがあります。

その決定権を自分の手に取り戻して、「私が決める」という意識を持つことが必要です。

それには、今の自分が何を感じているのか? 「私の感情」にフォーカスしていくのが最初の一歩になります。

・私は何を感じているの?
・私は何がしんどいの?
・私は何て言ってもらえたら安心できるの?
・私は何が好きなの?
・私の楽しいことは何?
・私が一番幸せなことってどんなこと?

まずは自分の感情を自分のものとして感じられるようになるところから始めましょう。

二つ目は「自信を取り戻すこと」

Iさんの彼氏のような超自立男性のとる態度を見ていると、どうしても自分を否定されている感覚に苛まれます。

その体験が積み重なると、自分で自分を否定する癖がついてしまうのです。

さらに一つ目のポイントで、主体性を譲って自己喪失の状態になっていると書きましたが、じつはそれ自体が自分自身を否定しているのです。

なぜなら、主体性を無くしているので自分の意志を持てませんよね。それはつまり自分の感情を否定しているということになるからです。

女性としての自信を取り戻すために、セルフワークとして自分自身へこんな問いかけてをしてみましょう。

・私が女性として努力してきたこと、気を付けてきたことって何があるだろう?
・彼と出会ったことで、私が成長できたことってどこだろう?(過去の元彼との経験も振り返ってみてください)
・今の私が彼に与えられるものは何だろう?

さらに、あなたの信頼できる友だちや仲間に「私の女性としての魅力って何かな?」と聞いてみるのもいいです。

あなたが本来もっている魅力と自信を取り戻していくと、今の彼との間に幸せを見つけられるようになります。

超自立男性は本気であなたを否定したいわけではなく、彼も(恋愛に)自信がないので、不安で怖がっているがゆえの言動であることも分かってくるはずです。

そして、そんな彼をどうやって愛そうかという発想に変わっていくでしょう。

パートナーとの関係がうまくいかない時。多くの場合それは、今の場所からあと一歩踏み込んで相手を愛することを求められている時だといえます。

どちらが最初の一歩を踏み出してもいいのですが、気づいた方がリーダーシップをとるのが心のジャンルの法則なので、どうやら今この記事を読んでいるあなたがリーダーのようです。

自己愛が高まった分だけ、「私を大切にしない男には用はないわ」と思って別のパートナーを見つけたくなることもありますが、いずれにせよ、今よりも幸せに近づけるのは同じことです。

次回は続きとして、もう少し深い心理についてお届けしますね。

参考記事です↓こちらもどうぞ

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに。

それでは、皆さんが健康で、心穏やかに、いい時を過ごされますように。

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