いつもありがとうございます。
心理カウンセラーの近藤あきとしです。
関東は寒い日が続いていますが、みなさん風邪などひかれていませんか?私は足が冷えるので、寝るときに湯たんぽが手放せないのです。
お正月休みの間にすっかり緩みきってしまったようで、そろそろみなさんとお話しをしないと調子が悪くなってきそうな感じがしてしまいます。
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さて、今日は湯たんぽではなく^^; 「正しさを手放す」ということについて考えてみたことをお話したいと思います。
みなさんがカウンセリングを受けたり、私たちカウンセラーのブログや心理学講座を読んでみて、どなたも一度は「正しさを手放しましょうね」という言葉を聞いたり見たりしたことがあるのではないでしょうか。
正しさを手放すことがどうして必要かというと、「正しさと幸せは両立しない」からなんです。
私たちが、世間一般で正しいとされているものに従って生きているときには、ものごとが一時的に上手くいくことは多いんですね。周りから認められたり、頼りにされることもよくあります。
なぜなら、正しいことをしているのですから。
でも、いつの間にかその「正しさ」という考え方に自分自身が縛られてしまい、だんだん苦しくなってくることもまた多いのです。
何をするにも、誰かと話すのにも、正しいか正しくないかが気になったり、間違えること失敗することがものすごく怖くなってしまうこともあります。
オカシイことはしていない、言いたいこともキチンと言えている。
なのにどこかスッキリとしない、心の中のモヤモヤした気持ちがなくならない。
私って本当にさっきしたことがしたかったの?
あのとき相手に言ったことが私の本音だったの?
そんな自分への疑いから自信を失っていくこともあります。
すると余計に正しさだけは手放せなくなるのです。
これが無くなったら、自分の拠りどころ、支えるものが無くなってしまうように感じるからです。
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どうしてこんなことになるのでしょう?
それは「正しいことをすると幸せになれる」という観念(思い込み)をどこかで抱えてしまったことがあるからなんですね。
逆に言うと「正しくないことをすると不幸になる」ということです。
私たちの本心・本当の気持ちよりも「正しさ」を大切にしていると、自分の感情すら「正しいかそうでないか」で判断してしまうことがあるようです。
「本当はAだと思うんだけど、それは正しいことじゃないから言わないでおこう。」と考えて、「私はBだと思います。」と言ってしまう、なんてことが心の中で起こっていたりします。
たとえば、
- 体調が悪くて学校には行けそうにないけど、頑張って登校したり
- もう辞めたいと思っている仕事だけど、無理やり会社へ行き続けたり
- 彼にお願いしたいことがあるけど、わがまま言うのは悪いことだからと我慢して言わないでおいたり・・・
そうすることが正しいことだから、という基準で自分の気持ちを判断してしまっているのです。
自分の本心すら、正しいかどうかで裁いてしまうと、「自分が偽物」のような感覚をいつも抱えてしまうこともあります。
周りから見たら幸せそうにみえる生活をしていても、目標を達成して褒め称えられても、どこかで「これは本物じゃない」という感じがずっと心に残ってしまうのです。
カウンセリングに来られるクライアントさんも、この感覚に苦しんでいるというかたは少なくないですね。
私自身だいぶ長いこと、そんな世界にいたのでこのしんどさは深く実感しています。
出口のない世界に閉じ込められて、彷徨っているうちに力尽きそうになって、最後には「自分は消えた方が良いんじゃないか?」と考えるまで追いつめられてしまいました。
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最初の方に書きましたが、これは観念(思い込み)です。
そして、思い込み自体には正しさも間違いもないんですね。
だからうまく使うことで、自分にとって良いモノにすることもできるのです。
私はいつも「正しさ」をこんなふうに使うことにしています。
「『自分を幸せにしてくれるコト・心を満たしてくれるモノ』は、全部私にとって『正しいこと』」
周りや世間や他の誰かのモノサシではなくて、私自身が満たされるモノ・幸せなコトを基準にしていこうと決めたからですね。
だから、正しさも、自分の本心も、湯たんぽも手放さずにいこうと思います^^
正しさへの囚われが問題となっている場合、「過去の失敗感」や、「自分は間違っている」という感覚を無意識に抱えているかたが多いように思われます。(そして、それはすべて誤解だったりします)
その失敗や間違いの埋め合わせとして、自分の本心よりも正しさの方向へ向かわざるを得なかったという事情があった・・・そんなことも、心の深い部分を見つめていくと分かってくるものです。
もし、みなさんも思い当たる部分があったら一度お話を伺わせてください。
どんな誤解や思い違いがあったのか?本当は何が起こっていたのか?
一緒に見つけていきましょう。
それでは、今日があなたにとって素晴らしい日でありますように!
心理カウンセラー
近藤あきとし