彼の気持ちが分からないときの不安はどんな心理が作っているのか?その抜け出し方も教えます(2)

心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。

●彼の気持ちが分からないときの不安はどんな心理が作っているのか?その抜け出し方も教えます(2)

前回のブログでは↓恋愛をするたびに彼に対して依存的になりすぎてしまったり、彼の気持ちを考えすぎて振り回されてしまうお悩みをご紹介しましたね。

最初は少しの不安だったのがだんだん大きくなり、自分では抱えきれずに彼への依存がどんどん強くなってしまい、最後にはフラれてしまうパターンがなぜ起こるのか?について解説しました。

今日は続きとして、もう少し深い部分の心理を解説します。

私たちが自分でコントロールできないくらい依存心に振り回されてしまうのは、いつも心のどこかに「満たされない気持ち」があるからだと考えられています。

前回の架空の事例で登場した、Iさんのケースを思い出してみましょう。

彼女のパートナーは超のつく仕事人間で、ハードワークがあたりまえ。とにかくいつも仕事のことばかり考えているような人でした。

じつは彼女(Iさん)のようなケースでは、彼女のお父さんも「家庭を顧みない仕事人間」だった・・・なんて話は意外に多いんです。

たとえばこんな感じ。

お父さんは子供が朝起きる前に仕事へ出かけて、夜寝た後に家に帰ってくる生活だったので、子供時代のお父さんの印象は「あまり家にいない人」。

もちろん、ずっと仕事ではないので休日には買い物に連れて行ってもらったり、年に1度は家族旅行へも行っていましたが、関わってもらえた感覚は薄い。

そのためお父さんとは物理的な距離だけでなく、心の距離もかなり遠くに感じていた。

大人になってからは仕事の話ではなんとか会話ができるようになったものの、やはりお父さんとの距離を感じるのは変わっていない・・・

こんな幼少期だったとすると、Iさんの心の中には「お父さんに甘えたかった気持ち」が満たされないまま残っていることになります。

一緒に遊びたかった、もっと私を見てほしかった。そうした子供らしい欲求が心の中で行き場をなくしたままになっているわけです。

これはあまりに昔の感情であるのと同時に、まともに感じたくない感情なので、無意識に抑圧されてしまい感じることができないことも少なくありません。

ただ、恋愛になると抑えていた欲求が無意識から浮上してきて、現実の彼との関係に影響してしまうのです。

ふいに寂しさや空虚感に襲われることもあれば、自分自身の価値が分からなくなって不安になり、誰かに受け止めてほしい認めてほしい気持ちが強くなっていきます。

そして彼にこの気持ちを満たしてほしくて「この虚しさを埋めて。寂しさから救って。」と強く依存するようになるわけです。

さらにお母さんとの関係も、恋愛に影響していたことが分かってくる場合も多いのです。たとえば、

仕事ばかりで家にいないお父さんだっただけに、お母さんも強い寂しさと不安を抱えていたとしたら、お母さんはお父さんへの不満を、たびたび子供であるIさんに愚痴をこぼしていた。

つい子供を頼ってしまうお母さんの依存的な態度から、いつの間にか、子供なのに「お母さんのお母さん役」をするようになった。

Iさんが彼に冷たくされても、愛情表現がなくても離れられないのは、じつはお母さんを助けていた過去の再体験をしていたからだった・・・など。

ちなみに、こうしたケースでは、彼の方にも同じような親子関係での経験があることが多いのです。

例えばこんな感じです。

彼のお母さんは自由な人で自分の好きなことを優先するタイプ。彼は家で一人で留守番をしていることが多かったため孤独感が強くなり、自立の度合いが高まっていきました。

その分だけ誰も頼らなくなり、孤独でいた分だけ人を信頼することができずに、誰にも心を開けない生き方をしてきた・・・という背景もありえます。

そんなIさんのようなケースでは、恋愛での依存してしまう状況を変えていくために2つのアプローチが考えられます。

1つには、心の距離を感じているお父さんとの関係を見つめ直して、心の中のお父さんへのイメージを変えていく取り組み。

2つ目は、依存してきたお母さんをどこかで今も背負い続けている感覚を手放していくこと。

そのためには両親の生い立ちや抱えてきたネガティブな感情を知り、理解していくプロセスが必要になります。

なぜなら、こうしたケースでは、両親とも大きな孤独感を抱えていることがとても多いからです。

どうしてそうならざるを得なかったのか?どんな心の痛みがあったのか?

両親の子供時代を含めた背景を理解し、受け入れていくことが、自分自身(Iさん)の癒しにつながり、同時に問題を解決する方法になっていくんです。

今回は架空のケースなので、最もメジャーな解決へのプロセスを紹介しましょう。

たとえば、お父さんは大家族の長男として生まれたため、早くから働いて家族を養うことを期待されていたとします。

甘えたくても甘えられず、弟や妹たちの面倒を見ながら勉強をして、働きにも出るという生活だったので、子供らしい子供時代をおくれませんでした。

思うように自分を受け入れてもらう経験が乏しかった分、娘をどう受け入れたら良いのか分からず、ひたすら働いて稼ぐことで家族を守ろうとしてきました。

また、お母さんは末っ子として生まれて、いつも上の兄弟ばかりが親から期待されているのを寂しく感じながら成長してきました。

結婚する際には誰一人知り合いのいない土地へ来て、あまり家にいない夫をあてにできず、孤独に耐えながら家事、近所づきあい、子育てを一人でこなしてきました・・・

こうした両親の背景を知ると、両親に対する見方・感じ方が、徐々に変わっていきます。

少しずつでもお父さんの抱えてきた寂しさを理解できたなら、それが向き合う意欲につながっていきます。すると、離れていた距離が徐々に近づいていくのを実感できるようになります。

自分から話しかけたり、ちょっとだけ優しさを表現してみたり、ありふれた父娘の自然な会話がいつの間にかできるようになっていたりします。

また、お父さんとの距離が近づき始めると、今度は近すぎたお母さんとの距離が開き始めます。

この時、お母さん側が娘(Iさん)が離れていくのに気づいて、しがみついてこようとすることもあります。その手を振り払おうとしてケンカになりやすいんです。

さらに、お母さんとの距離が離れていくと、娘(Iさん)は自分自身の感情に気づいていかざるをえなくなります。我慢してきたお母さんへの不平不満や怒りが噴出して、遅れてきた反抗期のような状態になることも少なくありません。

ただ、それは一時的なものなので慌てなくても大丈夫です。

徐々に母と娘から、大人の女同士の関係へ進んでいけるので、いつしか彼への悩みを相談できるようになったりもします。

ここまでくると、ようやく彼との関係性に手を付けることができます。

自分の心を見つめ直し、抱えてきた孤独感のルーツを理解し、両親の心の痛みも受け入れられくらいまで成長できました。

絡みついていた過去の感情たちを丁寧に見直して、解きほぐしていくことで、訳が分からなかった自分の心が整理されていきます。

すると、不思議なもので彼の方の孤独感も緩んでいったりするんです。

なのでカウンセリングを受けているのは彼女だけなのに、彼の方も影響されて癒しが進んでいって、以前とは少し関係性が変化してきたことに気づけるのもこの時期なんですね。

彼がなかなか受け入れられなかった信頼と愛情を、今度は私が与えてあげるにはどうしたらいいか?が主なテーマになっていきます。

今までは、

・つい「愛してあげたんだから愛してよ!」という態度になったり
・被害者的な気持ちで彼に関わって罪悪感で彼をコントロールしようとしたり
・お願いでなく要求ばかりつきつけてしまったりしていたのが、

彼よりも前に、誰よりも手強い両親と向き合ってきたわけですから、ある意味、一番ハードな場面は越えてきているわけです。

さらに、今や両親ともにあなたを応援する側に回ってくれているかもしれません。以前にはなかった自信があなたの手に入っています。

ですので、ここでは余裕をもって彼と向き合えるようになっているはずです。

彼が見せることのなかった、ちょっとした弱さを見せるようになったり、頼みごとをしてきたり、あなたをあてにし始めるようになります。

休暇や楽しむことを許せなかった彼が、あなたが楽しんでいるのを笑顔で見れるようになったり、一緒に楽しむことができるようになってくるんですね。

ストレートな愛情表現こそまだ無いものの、あなたを褒める言葉が出てきたり、何気ない会話から「お前のこういうところは信頼できるよな」のような言葉がポロっとこぼれてきたりするようになります。

こうなってくると、今まで彼がリードすることばかりだったのが、あなたがリードする場面が増えてきます。

その立場に慣れていないので、どうしたらいいか悩むこともあるはずですが、ここまで来れたということは既に多くの自信につながる体験があなたにはありますから、心配しなくても大丈夫です。

ここで一番大事なのは自分を信じて、したいようにする。ただそれだけで上手くいってしまうんですよね。

この記事が皆さんの幸せな恋愛のお役に立てたら嬉しいです。

なお、今回の事例は典型的なケースとして紹介したので、実際のカウンセリングでは様々なアレンジが入った個別のアプローチになっていきます。自分はどうなんだろう?と思ったら、お気軽にカウンセリングを受けてみてくださいね。

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに。

それでは、皆さんが健康で、心穏やかに、いい時を過ごされますように。

心理カウンセラー
近藤あきとし

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