こんにちは
心理カウンセラーの近藤あきとしです。
先週の記事
6/25 お金とパートナーシップとの相互関係について ~7/5【CS1DAYワークショップ】へのお誘い
では、パートナーシップの問題が、いつの間にかお金の問題にすり替わることについてお話しました。
今日は、また別の例でお話しましょう。
男性は女性よりも、愛情や感情の表現がとっても苦手ですよね。
そんな男性の心理をみながらご紹介します。
ある時、こんな旦那さんがカウンセリングに来られました。
結婚当初は仲が良かったのに徐々に夫婦関係が上手くいかなくなってきて、今はいつも不機嫌だったり、ふさぎ込んでいる妻に、以前のように戻ってもらうにはどうすればいいかと悩んでいました。
「家も車もある。欲しい服もバッグも全部買ってあげている。習い事も自由にいかせているし、ママ友同士で遊びに行くことも一度だって反対したこともない。たまに家事代行サービスを頼んで楽をできるようにさせてあげているのに・・・」
「生活の心配をしなくてもいいよう配慮しているのに、なぜか妻は私の前では不機嫌にしているんです。いったい何が不満なんでしょうか?」
こう言われるんですね。
同じ男性として正直に感じるのは、
「本当にこの旦那さんは、頑張って頑張って、自分の信じる与え方をしてきたんだろうな」
ということです。
もう一方では、「奥さんが何に不満なのか気付けないこと」が、一番の問題であるともいえます。
パートナーシップで一番よくある誤解の1つが、
「お互いが何を一番欲しているのか、何を一番喜ぶのかが、分かっていない、誤解している」
ということです。
先ほどの例では、夫は、「家、車、洋服、習い事、家事代行サービス」を与えていれば、妻は満足すると思っているのですが、夫婦仲がまずくなっているということは、どうやらそれでは妻は満足していないということですですよね。
そして、そんな現実が目の前にさらされると、男性の感情の動きはどうなるかというと?
それは、
「ボクは、妻に何も心配もさせていないし、生活も不自由もさせてない」
「でも、妻が不満だということは、もしかしたら、まだ十分じゃないのか・・・」
「いや!そんなことはないはずだ。他の夫と比べても、ボクは見劣りしないくらい、いや、それ以上に妻に与えている。これで満足しない妻が悪いんだ!」
「でも、それだけやっても、妻が満足しないということは、もしかしたら・・・、ボクが何か間違っているんじゃ・・・」
こんな「私は間違っていない」「いや、もしかしたら、間違っているかも・・・」
という2つの感情の間を行ったりきたりしているんですね。
多くの男性にとって「自分が間違っている」というのは、ストレートに自己否定感につながりますから、なかなかその気持ちに向き合うことはできないのです。
そして、自分を否定しないように、
「これだけやっても、満足しない妻が悪いんだ!」
とパートナーを否定する行動になってしまいます。
ちなみに今の行動について、旦那さんの心の中でどのようなことが起きていたか説明すると、
A:「自分は間違っている」
B:「いや、間違っていない」
という二つの感情を抱えてその間で葛藤して悩んでいるわけですが、旦那さんもいつまでもその葛藤を感じ続けてるというのはしんどいわけです。
すると、二つの感情のうちのひとつを、目の前の妻にポンッと投げて渡してしまうんですね。
上の例で言えば、旦那さんは A:「自分は間違っている」という感情を妻に投げつけました。
本来は旦那さんの心の中で【A】と【B】が対立し葛藤していたものが、妻にAを投げつけたことで、【妻:A 対 旦那さん:B】という対立の構図になってしまったんですね。
なので旦那さんから見れば、妻は「だから、あなたは間違っているのよ!」と言ってくるように感じてしまいます。
そうなると負けたくないので、妻をとことん否定して攻撃をしてしまうのです。
潜在意識にある感情をパートナーが映し出すというのは、こんな感情の力学が働くからなんですね。
話はズレますが、これは他の家族、兄弟、友人、会社の上司など様々な身近な人たちに対して、私たちが無意識にやってしまっていることなのです。
どうしていつも私は否定されてばかりなのかな?と感じている人は、じつは自分の中の対立・葛藤が周りに飛び火していたのかもしれない、と考えてみてください。
どれだけ自分が頑張っているのかが証明されたとしても、パートナーシップ自体ががうまくいっていなかったとしたら、幸せを感じることはなかなか難しいだろうと、私は思っています。
なぜなら、パートナーシップの成功は二人で幸せになって初めて、実現されるからです。
パートナーシップ、お金、愛情、幸せ、これらはすべて繋がっているんですね。
「お金はあるけど、パートナーシップはない」
あるいは
「パートナーや愛はあるけれど、お金がない」
状況の違いはあると思いますが、もし今のあなたに何かが欠けていると感じるなら、「いったい私はどんな感情を感じたくないと思っているんだろう?」という質問を自分にしてみるといいでしょう。
「お金はあるけど、パートナーシップはない」というかたなら、「パートナーシップが持てていない今の自分」を客観的に見てみたときに、どんな気持ちがするか?どんな感情が胸のうちに湧き上がってくるのか?
もしかしたら、その感情に向き合うのが怖くて、パートナーシップから遠ざかっているということなのかもしれません。
「パートナーや愛はあるけれど、お金がない」という人は、逆にお金がない自分への感情と向き合うことが必要だといえるでしょう
その感情に正面から向き合ったとき、あなたが本当に幸せになりたいと思っているパートナーと出会う準備が、またはお金とのもっと自由な関係を受け取る準備が整いはじめるんですね。
あなたはこの記事を読んでどんなことを感じましたか?
それがどんなものであるにせよ、誰かに胸の内を聞いてもらうほうが、ひとりで悩むよりもずっと楽で簡単に抜け出せますよ。
今週末の日曜日に、お金の問題と向き合い、そこにある感情のブロックを外すというテーマのワークショップが、開催されます。
きっと、あなたのお金にまつわる悩みを解消するためのヒントが見つかるはずですよ。