心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。
10月5日に【アメブロ】恋愛テクニックに掲載した記事をご紹介いたします。
●恋愛でいつも不安になってしまう人が安心を感じるためにやってみてほしいこと
今日は前回のブログの最後でちょっと説明不足だった部分(3.貰えなかった愛情をあげられる人になる)を詳しくお話ししたいと思います↓
2024/9/21「彼から『友達に戻りたい』と言われてしまったら~その原因と解決のための心の見つめ方~」
私たちが恋愛の時に感じるワクワクする高揚感や満たされた感覚は、他のものでは変えの利かない幸せだと言えます。
ですが同時に、言いようのない不安が出てくることもありますよね。
そんな時、私たちは自分の本当の気持ちとは違う方向を選ぼうとしてしまうようです。
たとえば、
「本当は恋人が欲しいけど、出会いがないから・・・」
「本当は仲直りしたいけど、自分から頭を下げて謝るのはイヤだな・・・」
「本当は結婚したいけど、面倒なことも多そうだし、今のままでもいいかな・・・」
どれもどこかで聞いたような言葉かもしれませんね。
この心の声、よく読むと気持ちが二つに分裂しているのが分かります。
「自分から告白して断られたくない」
「自分から謝ったら相手に負けた感じがする(劣等感に耐えられない)」
「失敗したくない」
こうした気持ちが心の奥にあるので、つい私たちの本当の気持ち(願い)に嘘をついてしまうんです。
上のような不安な気持ちに耐えられないと感じた時、「だったら、もういいや」と思い込んで、願いを無かったことにしてしまうのです。
私たちが願う未来、欲しい将来に進めない理由、それは不安という感情から逃げてしまうからなんですね。
大事なポイントは、出来事や状況から逃げているわけではない。ということ。
感情のレベルから見ると、不安を感じさせる出来事や状況から逃げているんです。要は不安を感じたくないから、なのです。
もし、あなたに今、悩みがあってもそのまま何もせず放置していたり、目標を立てたのに何も前に進んでいないとしたら、悩んでいる心の裏側には不安が隠れているからかもしれません。
だとすれば、今のあなたはどんな不安を抱えているんだと思いますか?
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今日はその不安のルーツがどこから来たのかを解説します。
私たちの抱える不安のルーツは家族関係、特に両親との間の愛情が関わっていると考えられます。
(もちろん親子関係だけが原因ではありませんが、カウンセリングの現場での典型的な事例としてご紹介したいと思います。)
子どもの成長を例にとってお話しします。
私たちが生まれてきた時、まず必要とするのが親の愛情ですよね。
無条件に受け入れてくれて、私たちが生きていくために、あれこれ何でもお世話をしてくれるのが両親です。
子どもは親の無条件の愛情の中、安心して成長していきます。
「お母さん(お父さん)は自分の全部を愛してくれている」
「どんな自分でも許してくれるし、受け入れてくれるんだ」
という感覚。これが大きくなってからの社会に投影されると
「みんなが自分を愛してくれているんだ」
「この社会に自分は受け入れられているんだ」
という社会や世界への信頼感に繋がっていくわけです。
世界を信頼できるかどうか?その土台を作っているのが親からもらった愛情ということです。
育児という期間が、子供の中の信頼という心の土台を作っているんですね。
しかしながら、完璧な人間、完璧な親というのは存在しませんので、子どもはどこかで
「あれ?お母さん(お父さん)は僕のことが本当は好きじゃないのかな?」
「私のことを大切に思ってないの?」
そんな風に感じてしまうこともあるでしょう。
もちろん親からすれば、十分に愛情を注いであげたい、いつも子どもの成長を見守りたいという思いはあるわけですが、
たとえば家業があり両親とも昼間は働いていて子どもの傍にいられなかった。
または離婚したため一人で子育てをしないといけない状況だった。
あるいは病気や障害を抱えた家族がいたり、借金やアルコール・モラハラやDVなどの問題を抱えた人がいたりして、十分に子どもの面倒を見てあげられない事情があったなど、
愛したくても愛せない。どうにもならない状況だった場合もあり得ます。
ただ子どもの視点から理解することは難しいため、今は一先ずこの親の方の事情は横へ置いておくとします。
親からの愛情を貰えなかったと感じている子供は、大きな不安を抱えて成長していきます。
そうした「愛してもらってない」「受け入れてもらってない」という感覚を抱えた子どもが大人になり、職場、友人、サークルなどの人間関係の場に入ると、
「自分は受け入れてもらえないんだ」という感覚に襲われて、疎外感、孤独感で不安になるケースは多いんです。
そういう場に入るのが苦手で、人との関わりを避けるようになった人の話を聞いていくと、子ども時代から家の中に安心感が少なかった傾向を感じることは少なくありません。
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愛されてなかった。と言う感覚は、親からの情緒的な関わりが少なかった場合もあれば、逆に子どもに近すぎて過干渉になっている場合もあります。
過保護になってしまい、子どもが壁にぶつかる前に親の自分が出て行って解決したり、道を作ってしまう。そのため子どもが自信を持てず、安心感が無かったというケースも多いですね。
どちらにせよ、子供の心には大きな不安を抱えてしまうわけです。
ここでちょっと考えてみてください。あなたは何が無かったから不安だと感じているんでしょうか?
答えが何であっても、それがあなたが子ども時代に本当に欲しかったもののはずです。
私たちは過去に貰えなかった(と感じている)愛情を求めて、人生を彷徨い、出会う人を「理想の親」だと思い込んでしまうようです。たとえば同級生や先生、先輩や上司であることもあるでしょう。
特にパートナーは心の距離が、最も近くなる関係だけに、親子関係を再現したくなってしまいます。
そして「せっかくこの人から愛情を貰えると思ったのに!理想の母親(父親)じゃなかった!」と感じては、パートナーに失望し、また次の出会いを求めて、次の相手でもまた失望する。そんなパターンを繰り返す人もいます。
この失望のパターンを抜け出すために必要なモノ。
それは理想の両親を探すことでも、愛情をくれなかった親に文句を言うことでもありません。
・自分がどんな安心感を求めていたのかを知ること。
・親があなたに愛を与えたくても与えられなかった事情を理解して受け入れれること。
・そして、もらえなかった愛情を「あげられる人」にあなたがなることです。
私たちがこれまで生きてきて貰ってきた愛情は、誰かが「自分にはなかったけど、あげられる人になろう」という思いから生まれた愛情だったはず。
(私たちの先祖の生きてきた時代は、今以上に無いモノが多かったはずですからね)
いつの時代も「無かったけど、あげよう」としてくれた人がいて、その思いが途切れずに続いてきたと考えたら、どれほどの大きな愛の繋がりの中で自分が生まれてきたかが感じられるかもしれませんよね。
あなたの周りにも「無かったけどあげられる人」がきっといたはずです。そしてその人からの愛を受けとってきたはずです。
人生を振り返り、よく周りを見渡して、その大きくて深い愛を見つけられた時、自分が愛されていたことを思い出せるでしょう。
あなたは「貰ってないからあげない人」と「もらってないけどあげられる人」どちらになりたいと思いましたか?
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最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに。
それでは、皆さんが健康で、心穏やかに、いい時を過ごされますように。
心理カウンセラー
近藤あきとし