ただ聴くことも愛かもしれない

心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。

2月12日に【アメブロ】恋愛テクニックに掲載した記事をご紹介いたします。

●ただ聴くことも愛かもしれない

前回、そして去年の記事で扱った「不機嫌な彼」の心理について、たくさんの反響をいただきました。

2022/1/29「彼の不機嫌な態度は「愛してほしい」のサインかもしれない」
https://kondouakitoshi.jp/archives/65972615.html

2021/11/21「彼が不機嫌な時には、どんなコミュニケーションをすれば良いのか？を心理分析してみた」
https://kondouakitoshi.jp/archives/65971334.html

最近は「ブログを読みました」と言ってカウンセリングを受けてくださった方が多かったですね。

私の想像以上に皆さんにとって関心の高いテーマだったようです。

そこで今回はさらに内容を深めて、彼の不機嫌（怒り）の下にある「分かってほしい」思いに寄り添っていくには、どんなことを心がけていくと良いのか？についてお届したいと思います。

＊

前回は、彼が自分の感情を抑圧してきたための「怒り」が心の中に溜まっている分だけ、不機嫌になったり、無反応になるという話をしました。

彼女の真剣な話を聴こうとしない彼の不機嫌な態度の裏には、じつは彼の方に「聞いてほしい・分かってほしい」気持ちが隠れています。

彼には「言えないこと」がたくさんあるわけです。

職場や友人などの対人関係での文句があったり、仕事がうまくいっていない時の愚痴であったり、

「言いたいけど言えないこと」この弱音を誰にも言わず（言えず）に我慢をしているので、

彼の心の中は「オレだってこんなに我慢しているんだ！」という気持ちがたくさんあるということです。

その我慢の度合だけ、話を聴いてほしいと彼女に言われた時に、浮上してくる怒りを不機嫌な態度で表現したり、せめて彼女には怒りをぶつけないように無反応になったりするんですね。

ただ、彼が意識的にこの態度をとっていることはほぼなくて、自覚なく無意識にやっていることがほとんどのはずです。

そんな彼と向き合い、深い話ができるようになるには、会話うんぬん以前に「彼の我慢と怒り」を緩めていくことが必要です。

そのためにはどんなコミュニケーションが必要かというと・・・

＊

●真面目な話はできないけど、雑談には応じてくれる場合

まずは、何も言わずに彼の話に耳を傾けて「ただ聴く」ことから始めてみてください。

一気にダーッとたくさん話す彼でも、ポツリポツリとつぶやくように話す彼であっても同じです。

彼の話に、あなたの反応をすぐに返すのではなく、彼の話す言葉をそのままあなたの胸の真ん中で受けとめてあげる気持ちで聴いてみてください。

彼の言う言葉に一喜一憂して感情をあらわすでもなく、意見や反論をするでもなく。

彼の言動の奥にある気持ちに、あなたの心でなぞるようについていき、その言動に至った経緯や出来事に想像を働かせてみてください。

私たちはそのままの自分を受け入れてもらえた時に、大きな安心感と愛されている感覚を感じられます。

もしかしたら、彼は今までの人生でそんな風に「ただ聴いてもらえる」「そのまま受け入れてもらえる」とった経験が少なかったのかもしれません。

それが「言いたいことが言えない」我慢につながってきたとしたら、あなたが彼の話に耳を傾けてそのままを受け入れてあげることで、彼に今までになかった経験を与えられるはずです。

ポイントは彼の感情を決めつけないことですね。

たとえ彼があなたにとって嬉しくない反応をしたとしても、「もう私のことはどうでもイイんでしょ！」とか「今、もういい加減にしてくれって思ったわよね！」などの、あなたの解釈で決めつけないことが大切です（難しい時もありますけどね。できる限りトライしてみましょう）。

彼の心の中で、こんなに話しても大丈夫なんだな、という安心感が育っていくと・・・

「あの時、僕が向き合えなかったのは話し合うのが嫌だったわけじゃなくて、君に感情的に言われてしまったのが辛くてその場から逃げたかったのかもしれない。」といった感じに、彼が自分の内面を言葉にできる日も来るかもしれません。

＊

●雑談も難しいくらい反応がなかったり、心を閉じている場合

この場合は、「ただ一緒にいる」ことから始めてみましょう

会話は難しいけど、同じ部屋・同じ空間には居られるのであれば、ただ彼と一緒にいることに気持ちを傾けてみてください。

たとえば彼の背中を視界の端にとらえながら、「言えないんだろうけど、辛いことがいっぱいあったんだね」と思いながら、ただ一緒にいる。という感じに。

ポイントは自分に引きこもらないことですね。

彼が無反応でも、何も言ってくれなくても、彼の思考や感情を決めつけるのでなく。

また、自分の思考や思い込みと一緒にいるのではなく、ただ彼と一緒に居てみようと思ってみてください。

こういった場合の彼は、近くにいるだけで心が防衛的になって、緊張状態から抜けられないのかもしれませんから、

同じ空間に一緒に居ても、責められるでも脅かされるわけでもない、という安心感に慣れるのが大切なことです。

少しずつ同じ場所に居ながらリラックスできることを感じられたら、ポソッと独り言のように言葉を漏らすことがありますので、

そうなってきたら上に書いた取り組みに移っていきます（時間はかかると思いますので、焦らずに寄り添ってみてください。）。

＊

愛の言葉を語ってもらうよりも、もしかしたら、話を聴いてもらうこと、そのままを受け入れてもらうことの方が、愛されていると実感できることもあるのではないでしょうか。

だとすれば、逆にあなたが彼の話を「ただ聴くこと」、「ただ一緒にいること」も、愛していることの表現になるはず。

私たちは言葉を使えるだけに、相手に言えば「伝わっている」「分かってくれてる」と、つい思い込んでしまうようです。

それよりも「なかなか伝わらないものだなあ」「まだまだ分かってないなあ」と思いながら、関係を育んでいくことが必要なのかもしれません。

皆さんのパートナーシップの参考になりましたら幸いです。

参考記事です↓こちらもどうぞ
「向き合ってくれない彼」にはどうすればイイの？（１）

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに。

それでは、皆さんが健康で、心穏やかに、いい時を過ごされますように。

心理カウンセラー
近藤あきとし

★近藤の執筆したアメブロ【恋愛テクニック】のバックナンバーです。

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