だめんずとの恋愛から抜け出だすために必要なこと（３）～【アメブロ】恋愛テクニックより

ここ2回にわたって、いわゆる『だめんず』とばかりつきあってしまう女性の心理についてお話してきました。

（１）
https://kondouakitoshi.jp/archives/65961358.html
（２）
https://kondouakitoshi.jp/archives/65961769.html

前回は、だめんずを好きになる心理として、

１“いつも誰かのお世話をしてきた”、
２“自信の無さを隠すため”

という2つの例をあげましたが、今日はまた別のケースをお話したいと思います。

＊

３、問題のある家族を助けたかった

子どもの頃の私たちには、家庭環境や自分の周りの人間関係を変える力はありませんでしたよね。何をしても褒めてくれる両親のところへ生まれることもあれば、かなり問題のある家族の子どもになる場合もあります。

するとその環境をできるだけ受け入れ、適応していくため、家族の中の問題児的な人をどうにかして理解して、受け入れたい気持ちが育っていきます。

たとえば、お父さんがほとんど家にいなくて遊んでもらえなかったとしたら、「でもお父さんは仕事だから仕方ない。お父さんってそういうものだから・・・」というかたちで受け入れようとすることもあります。

アルコールやＤＶ、ギャンブル、借金などの問題がある父親だとしても、「お酒を呑んだり、暴れているお父さんは嫌だけど、優しい部分もあるから・・・」

そうして何とか好きになろうと努力することもあります。

それは先ほど書いたように適応していかないと家の中で生きていけないという事情もありますが、そういった状況にある子どもの心の根本にあるのは「私がお父さんを助けたい」という思いなんです。

「この家族が平和に暮らせるようにしたい」という願いなんですね。

ある時はお母さんの味方になったり、ある時は暴れているお父さんを止めようとしたり、ある時は夫婦ゲンカが治まるのを祈りながら布団の中で小さい弟妹たちを守ったり。

子どもながらあらゆる方法、様々なやり方で親を助けようとします。それは本当に純粋な愛から湧き出る行為です。

とは言え、当たり前ですが、子供には大人の問題を解決するだけの力はありません。

だから必ずこのミッションは失敗してしまうんです。そしてこの挫折が子どもの心に大きな失敗感、罪悪感を残すことになります。

その失敗した自分を許せなかったり、助けられなかった罪悪感に苦しんだ分だけ、今度は大人になってからパートナーシップの中で、子ども時代に達成できなかったミッションのやり直しをしたくなってしまうんです。

すると、『だめんず』のような問題を抱えた男性を好きになって、彼の為にあれこれと甲斐甲斐しくお世話をしたり、彼の抱える問題を自分の努力で解決しようとしたり。

彼を助けることができたら、あの時お父さんを助けられなかったことへの失敗感・罪悪感を覆せるように感じてしまう、というわけです。

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前回の例も含めて、これまでに挙げたパターンには共通して見られることがあります。

それは、どれも彼に与えることで自分の心を満たそうとしている点です。

つまり、彼の方はあなたのお世話を求めてくる、自分（あなた）は与えたい。いちおうお互いのニーズは噛み合うので与えがいを感じられますが、これは真実ではないんですね。

本当に与えることで満たされるのであれば、そこには喜びがあり、またさらに与えたくなるものですが、応えられなかった期待に応える為や無力感を隠すための行為では、心はすり減り、疲弊していき、いずれボロボロになってしまいます。

カウンセリングを受けに来られるクライアントの中には、こういったパートナーと長期間にわたって関係を持ってきたという方も少なくありません。

そういった方から良く聞く言葉は「こんな私だから仕方ないんです」「彼の要求を断るなんて絶対に無理なんです」といったもの。

こうした絶望のような、諦めのような気持ちを感じることもありますし、パートナーに対する強い執着を感じることも良くあります。

苦痛がとっくに限界を超えていることも、今のままでは幸せからは程遠いことも理解していながら「ここまで来たからには、もう後には引けない」そんな気持ちを抱えて、関係を続けることを選んでいる人もいます。

別れたいのに別れられない。離れた方が良いのに離れられない関係のように感じてしまうんですね。

それはどうしてかと言うと、彼への依存と執着が強ければ強いほど、別れた後の自分がどうなってしまうのかが分からないのが不安だからなんです。

彼と離れられないと感じている分だけ、心のレベルでは自分の心と彼の心がくっついているように感じるので、彼と離れることは自分の心の一部が持って行かれて、自分自身が欠けてしまうように感じてしまうんです。

そうなったら、いったい自分はどうなってしまうのか？それが怖すぎて離れられなくなってしまうんですね。

＊

今回取り上げている、助けたくなってしまう気持ちが強い女性がこの状況から抜け出すためには、あなたが与えてきたものの価値を受け入れることです。

たいていの方は「自分のしてきたことなんて何の価値もない、ゼロ、いやマイナスしかない」と感じていたりするのですが（失敗感や罪悪感がそう感じさせるんですけどね）、それは誤解なんです。

あなたがどれくらいの愛で彼に与えてきたか？両親兄弟を守りたかった、家族が平和でいてほしかったという願いの奥にはどれほどの大きな愛があったのか？その価値をもっと認めていくことが大切です。

その行為の偉大さを讃えていいですし、その想いの尊さを受け入れて良いんです。

その為に、子どもの頃の自分がどれだけ頑張っていたか？もし今のあなたがあの頃の自分に声をかけるとしたらどんな言葉を言ってあげたいか？そんなセラピーで心の深い部分を癒すことが必要な場合もあれば、

彼との関係性だけでなく、父親に感じていた葛藤を癒したり、母親を許して受け入れることが必要になる場合もあります。

誰かに助けてもらうことが必要なこともあるでしょう。

そんな、今までだったらあり得ないと思っていた感覚を体験することで、あなたの在り方が変わっていきます。

すると、これまでとは周りや物事に対する感じ方も変わっていきます。大げさに言うなら生まれ変わるくらいの衝撃を感じることもあります。

なぜ『だめんず』にばかり魅かれてしまうのか？その心理、その意味を知り、受け入れられると、手放すことも、もっと愛してあげることも自由に選ぶことができるようになります。

自分を見つめ直して、痛みを癒していくと、心はどんどん自由を感じられるようになっていきます。

その時には「自分らしい幸せ」がどんなものかが、あなたには自然と分かっているはずですよ。

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https://kondouakitoshi.jp/archives/65962006.html

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに。

それでは、皆さんが健康で、心穏やかに、いい時を過ごされますように。

心理カウンセラー
近藤あきとし

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