いつもありがとうございます。
心理カウンセラーの近藤あきとしです。
人間に備わっている力の中でもっとも強いものは、周りの状況や自分の内面に注意深く意識を向けられる「気づく力」と、自分が本当に望む方向へ進むことができる「選択する力」だと、私は考えています。
この二つには、あなたの見ている世界・現実を変化させ、状況を変えていくパワーがあります。幸いなことに私は自身の実体験とカウンセリング活動との両方で実感することができました。
また、これは逆に言えば無意識のうちに注意を向けているものが、あなたの見ている世界・現実を作っていることになるわけです。
たとえば、今この場にあるモノの豊かさに意識を向けることが習慣になっていたら、その人の現実はいつも豊かで満ち足りた世界が広がっているでしょう。
もし、「アレが欠けている。コレが足りないから大変だ」という部分にばかり意識を向けていたら、その人の現実は欠乏感からくる不安に満ちた世界になってしまうはずです。
あるいは、普段からパートナーの些細な愛情表現に注意深く気づくことができていたら、いつも「愛されている」と感じられる幸せに満ちた世界に生きられるでしょう。
もし、パートナーの「出来ていない部分」を探すことに一生懸命だったら、いつも相手に対する不満と不信感でいっぱいの世界が現実になってしまうはず。
つまり、私たちが現実として見ているものはすべて「自分が心の中で、見たいと思っている(信じている)ストーリーを周りに映し出している世界」かもしれないということなのです。
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このことはおそらく私たちが人間である以上、誰もがやっているはずなんですね。
じつはこのストーリーは、自分で作ったのではなく、
過去に「周りの誰かが強く信じていたこと」であったり、
ずっと「身近な誰かから言われていたこと」であることがほとんどなのです。
私たちは未熟な子供時代には、まだ自分というモノが十分育っていないだけに、一度は他人から与えられた枠にハマる必要があります。
そして成長の過程のどこかで、今度はその枠を壊すことで本来の自分に気づくことができるのです。典型的には赤ちゃんの頃のイヤイヤ期や10代の反抗期などがそうです。
しかし、反抗の機会が十分でなかったり、反抗はできたけどそれでも無意識のストーリーの方が強力だったりすると、
「○○(たとえば、お金・学歴・仕事など)がないと、きっと大変なことになる」
などという思い込みを抱えたままでいることになります。
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カウンセリングでは、クライアントさんからのお話しの中から無意識的に信じているストーリーや思い込みを浮かび上がらせ、なぜ今の悩みに突き当たったのか、問題の背景で何が起こっていたのかに気づいていただくことが大切なポイントになります。
無意識にやっていることに気づくことは一人ではなかなか難しいのですが、誰かにしっかりと受け止めてもらいながら対話をする中で自分のパターンが見えたりすることはよくあるのです。
無意識的に繰り返していたことに自覚的になれると、「じゃあ、私が本当に望んでいたこと・感じたかった幸せは何?」という方向へ思考は切り替わります。
“自分の真実”を知りたいという意欲が自然と湧いてくるからです。
心の真ん中の真実に気づくことができたら、「じゃあ次は、その為に何をしようか?」と多くの選択肢の中から選ぶ力が目覚めてくるんです。
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目の前の現実とは、
- 「自分が何を見たいのか?何を信じているのか?という無意識的なストーリー」に気づくためのツール
- 気づくことで「私は本当は何を望んでいるのか?」を自分自身に問い直すチャンス
と考えてみると、今見えてくるものが違ってきそうではないですか?
その視点は、あなたの注意深く気づく力と、真実を選択する力が目覚めるきっかけになります。
すると、そこから多くの選択肢=可能性を発見することができます。
また今の状況を変えていくことができます。
「人生を切り拓く力」を育てて発揮することができるようになれるんです。
もし、あなたの中の「もしこうなったら大変だ」を、「きっと大丈夫」に変えいきたい意欲があるのなら、カウンセリングは一つの有効な手段になるんじゃないかと思います。
それでは、今日があなたにとって素晴らしい日でありますように!
心理カウンセラー
近藤あきとし