いつもありがとうございます。
心理カウンセラーの近藤あきとしです。
3月12日に【アメブロ】恋愛テクニックに掲載した記事をご紹介いたします。
●超自立男性との恋愛がうまくいくシリーズ(1)「恋愛の被害者から抜け出すために知っておきたいこと」
- いつも自分だけが我慢して耐える恋愛をくりかえしているのは、潜在的に「自分にはこれがふさわしい」と感じているから。
- 「もし彼との関係を通して、我慢したいと思っているとしたら、どうしてだと思いますか?」
- 自分が恋愛の加害者と被害者の、どちらのポジションに入りやすいかを気づいて抜け出すことが大切。
しんどい男女関係から卒業するには、まず自分自身を満たしてあげることから始めるのが外せないポイントです。
「自分が幸せになること」に、他の誰かでなく、自分で責任を持とうとする意欲を、私が後押しできたらなと考えています。
あなたらしさを人生の中心に置きながら、満ち足りた心でパートナーと関わりあうことができたら、二人だけでなく周りで関わる人たちもとっても幸せなんじゃないかと思います。
もしあなたがそうなりたいと望むなら、このシリーズからきっとたくさんの良いものを得ることができるはずですよ。
これからも精いっぱい応援いたしますので、どうぞよろしくお願いします。
◇ ◇ ◇
超自立の彼とおつきあいしているというクライアントさんとカウンセリングをしていた時のことです。
お話を伺うと、パートナーの様子がおつきあいし始めた頃と変わってしまい、メールの返信もまばらになり、会うペースもグッと少なって、冷たい態度ばかりとられてしまうようになってしまったとのことでした。
あれこれと考えられることは試してきたのに、全く状況が変わらなくて、どうしていいのか分からなくなっていたところ、たまたま私のブログを目にしたことで相談に来られたかたでした。
彼のためにそうとう我慢をしてきたのか、お話をしながら涙が流れてくるくらい、そのクライアントさんは感情を抑えきれない様子でした。
私は彼女がどんなことが辛かったか質問しました。
「彼の機嫌が悪くならないように、出来るだけ彼の言うとおりに尽くして彼に合わせてきたのに、彼はわたしのためには全然なんにもしてくれないんです。」
他にもたくさんの不満が彼女の口からこぼれてきました。
私はこうも聞いてみました。
「よく耐えてこられましたね。どうしてそんなに我慢してきたのですか?」
すると、彼女は
「そうですね。どうしてなんでしょう?自分でもよく分からないのですが、きっとわたしみたいな女性でないと彼とはやっていけないと思います。」
と言っていました。
私が最も疑問に感じたことは、「なぜこんなに苦しくなってしまうほど我慢をしてしまうのだろう?」ということでした。
しかも、それは彼女からだけではないんですね。
多くの女性クライアントから同じようなお話を聞いています。
「わたしはこんなに彼のためにしてあげているのに、彼はわたしを大事にしてくれない。」
そんな声を数えきれないくらい聞いてきました。
ここに、もう一つ不思議なことを感じないでしょうか?
ちょっと考えてみて欲しいのですが、みなさんは自分を大事にしてくれない男性に、あれこれと尽くそうと思われますか?
普通に考えたら、そうは思わないですよね。
ではどうして、大事にしてくれない彼に対しても、クライアントさんたちは与え続けてきたのでしょう?
同じような状況でも、わざわざしんどい思いをして我慢を重ねてまで関係を保とうとは思わない人もいます。
大事にしてくれない相手だったら、早々に見切りをつけてお別れをして次の相手を見つける人もいますよね。
どうして彼女は辛くなるほど我慢をして、彼への不満を抱えながらも見切りをつけずにいるのでしょう?その目的はどんなことだと思いますか?
◇ ◇ ◇
私はこんな質問をしてみました。
「もし、あなたが彼との関係を通して我慢したいと思っていたとしたら、それはどんな理由からですか?」
彼女からしたら、我慢しているのではなくて我慢させられていると思っているわけですから、まったくの意味不明な質問です。
「何言っているんですか、わたし我慢したいなんて思ってませんよ。」
もっともな返事ですよね。
これまでにもお伝えしてきましたが、私たちがいま手にしているモノは、それが意識的に欲しいと思っていたか、欲しくないと思っていたかに関わらず、
「これが自分にはふさわしい」と潜在意識は感じてるようなのです。
意識的に思っていることと、その奥の潜在意識で思っていることは全く違っていることは珍しいことではありません。
でもそのことに気づいていないと、みなさんが望んでいることが叶わなかったり、欲しいモノが手に入らなくなってしまいます。
先ほどのような質問は、普段は潜在意識の中に眠っている感情や心理パターンを掘り起こすにはとても効果的と言えるものです。
もう一度お聞きしてみました。
「そんな風には思っていないはずなんですけれど、仮にあなたが我慢をしたいと思っているとしたら、どんな理由からでしょうか?」
「自分を抑えて我慢してでも彼に与えて続けることのメリットがあるとしたら、どんなことですか?」
この質問を聞いたクライアントさんたちから返ってくる答えの中で多いものをあげると・・・
「わがままだと思われたくない」
「重い女になりたくない」
「我慢していれば、嫌われなくて済むから」
読んでみるとなんとなく、良い子でいないといけない気持ちからかな、という感じがしますね。
こんなことを答えてくれたかたもいました。
「彼が向き合ってくれたら、わたしが甘えすぎてしまうから」
「好きになりすぎたら、彼なしではいられなくなりそうで怖い」
これは先に出たモノより深い部分の気持ちですね。
先ほどのクライアントさんも、まさにこんな感情があることに気づきました。
もし彼が本気でわたしのことを受け入れてくれて、全力で彼を好きになってしまったら・・・
そうなってから彼がわたしのことを嫌いになって離れていったら、きっとその喪失感に耐えられない・・・
そんな恐れが彼女の心の奥に隠れていたのです。
◇ ◇ ◇
もちろん、彼女は本心で彼を愛したいと思っています。
でも、その末にもし彼を失うことがあったとしたら、悲しみを受け入れられないのではないかという恐れが潜在意識に隠されていたんですね。
私たちは、本当に欲しいと思っているモノほど、手に入れることを恐れてしまい、むしろ遠ざけるようなことをしてしまうのです。
だとすれば、彼女は彼を愛しているけれど、その愛を失うのが怖い。
だから『100%全力で愛さないで済んで、彼を手に入れないようにするため』には、大事にしてくれない彼、向き合ってくれない彼でいてくれるほうが都合が良いわけです。
そして彼女は、「私は本気で彼を愛しきってないし、与え抜いていないし、信頼もしていない」ことを心のどこかで感じています。
その罪悪感から、犠牲的に彼に尽くすという形で補償行為をしているのだとすれば、ここで起こっていることの構図が見えてくるのではないでしょうか?
「わたしはこんなに犠牲をして与えているのに、彼ったら何にもしてくれないじゃない・・・」
と文句や不満を言える立場になることで、罪悪感を感じないようにしているのです。
こんな複雑なことをしているのは彼女だけではないのです。私たちもこの種のややこしい振る舞いをしていることは少なくないんですよ。
それには、もちろん理由があります。こんなとき私たちは「被害者」でいたいからなんですね。
また訳の分からないことを言っているな、と思われたかもしれませんが^^;
私たちが被害者意識を持つとき、本当はその下には加害者意識を感じています。
(先ほどの彼女で言えば「彼を本気で愛していない。信頼していない」気持ち)
でも加害者になると、悪いことをしてしまったという罪悪感を感じてしまいます。
それを避けるためには「被害者」の立場になることが、一番の方法になってしまうからなのです。
もう読んでいて、みなさんイヤーな気分になっているかもしれませんね。
私もカウンセリングの勉強をしていて、この仕組みを学んだ時に、反射的に「しまった!知らなきゃよかった!」と思いました。
もう、親にもパートナーにも上司にも先生にも文句が言えなくなってしまいますからね。
しかし考え方を変えてみると、ここに気づいたということは、自分の感情を自分で受けとめられる、自分で責任を持てるところまで成長したからこそ、であるとも言えますね。
◇ ◇ ◇
中には「被害者なんて嫌だ。加害者でいるほうがまだマシだ」と思う人もいるでしょう。
「他人に振り回されるくらいなら、周りに迷惑をかけてでも自分がコントロールしていたい」と考える人もいるかもしれません。(それはそれで、しんどいんですけれどね。)
大切なポイントは、どの立場が自分にとって馴染んでいるか?に気づくことです。
今日は、自分がどちらの立場が慣れ親しんだポジションだったかを考えてみましょう。
もしあなたが被害者のポジションが慣れ親しんだものであるとしたら、心理的なバランスから周りの人を無意識的に加害者にしてしまいやすくなります。
加害者は罪悪感を感じるので、そんな場所からは遠ざかりたくなります。結果あなたの元を去っていくことになってしまいます。
そこから抜け出すには、今この瞬間から「被害者でいることを手放そう」と決めることです。
この無意識の心理パターンを手放せると、被害者でも加害者でもない、コントロールも犠牲も必要が無い世界でパートナーを愛することができます。
次回も続きをお送りいたします↓
2016/3/27「(2)もしも私が彼に尽くさなくなったとしたら」
※参考記事 2013/8/7「無害者という位置」
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに!
それでは、今日があなたにとって素晴らしい日でありますように!