いつもありがとうございます。
心理カウンセラーの近藤あきとしです。
3月27日に【アメブロ】恋愛テクニックに掲載した記事をご紹介いたします。
●超自立男性との恋愛がうまくいくシリーズ(2)「もしも、わたしが彼に尽くさなくなったとしたら」
- パートナーに尽くすことの裏に見返り求めている欲求が隠れているとしたら、なぜそんなやり方でニーズを満たそうとしてしまうのでしょう?
- 私たちは自立のステージに入ると、「与えてこそ価値がある」「より評価されるために頑張る」「出来ない自分に意味はない」と思ってしまいます。
- そこでの本当のテーマは「何もしていない私でも、愛される価値がある」ことを知ることです。
前回の記事を読んだみなさんの感想をコメントなどで読ませていただいたところ、
3/12「恋愛の被害者から抜け出すために知っておきたいこと」
「ちょっと難しい内容でした。何回か読んでみてようやく理解できました。」と書かれていたものをいくつかいただきました。
私の記事の特徴として、潜在意識がどう感じているのかにアプローチするような構成にしていますので、サラッと読んだだけだとよく分からない部分があるのは確かですね。
なぜかと言うと、意識の潜在的な部分で感じていることは、私たちが普段使っている表面意識とはまた違った論理を持っていることが多いからなんです。
男女関係に限ったことではないですが、私たちが悩みを抱えたり問題が出てくるというのは、潜在意識が必要だと感じたからこそ目の前に現れているんですね。
もちろん表面的な意識では、そんなことはないと思っていますよ。
でも潜在意識や無意識は、表面意識の数十倍(ひょっとしたらもっと広いかもしれませんが)の大きさがあると言われていますから、ふだん頭で考えている範囲では理解しきれないことがたくさんあるわけです。
だとすると、問題をいつもとはちょっと違う視点から考えるために、こんな自分への問いかけも必要になってきます。
「あの出来事が・私の感じていた感情が『もし、~だったとしたら?』」
今まで思っても見なかった角度から物事をとらえていく為に想像力を活用することが必要なのです。
潜在意識の世界は理屈ではなく、感覚的でイメージのような世界だと言われています。そこへアプローチするには想像力を使うことが求められるからです。
私の記事を良く読んでいる人は、「ちょっと想像してみてくださいね」という表現が多いことに気づくと思います。
その後には「もし、~だとしたら」とか、「こんなイメージをしてみてください」と提案をしているはずです。
ここで読者のみなさんに自身の問題への捉え方を変えていくアプローチをしているんです。
前回の記事で言えばこの部分がそうです。
私はこんな質問をしてみました。
「もし、あなたが彼との関係を通して我慢したいと思っていたとしたら、それはどんな理由からですか?」
「問題を持つことのメリットがあるとしたら、それは何だろう?」
という視点から見つめ直すことで、行き詰ったように思える壁を越えてクライアントさんの本質にたどり着けるようにリードしているのです。
そうして、彼から愛されることよりも、その愛を失ったときのことを恐れている心理から、向き合ってくれない彼のほうが都合が良いこと。
さらには、彼を全力で愛していないこと、どこか一歩引いて関わろうとしていることの罪悪感を感じないために被害者の立場に入っていること、実はその下には加害者意識が隠れていることをお話しました。
◇◇◇
それでも、やっぱり分かりにくい内容だったかもしれないとは思いますね。
特に自分が罪悪感や加害者意識を感じているとはなかなか実感しにくいですから、今日はその部分についてもう少し詳しくお話していきますね。
まず当然の心理ですが、前提として、私たちは「自分が悪い」とはあまり感じたくはないものです。
加害者意識とは、まさに私が悪いことをしてしまった。悪いのは私なんだという感覚、罪悪感を感じるものですよね。
人は罪悪感を感じるような状況からはなるべく逃げたいですし、遠ざかりたいと思います。
例えば、ある子供A君がいたとします。彼はB君をいじめていることが先生にばれて怒られていました。
ところが、A君はとっさにこう言ってしまいました。
「違うんです。先にC君がB君をいじめていて、僕はC君に言われて仕方なくやっていたんです。」
この時、A君はいじめの加害者としての自分から逃げるために、C君という新たな加害者を作ることで、「僕は嫌々やっていたんです」という、実は被害者だったという構図を持ち出しました。
被害者意識の下に加害者意識を隠したわけです。
もう一つの例えとして、ある夫婦の会話です。夫が妻に話しかけました。
「最近スマホの通信料がいやに高いよね。それにやたら通販で買い物してるみたいだけど、どういうこと?」
妻が答えたのは、
「ああ、ごめんなさい。あなた仕事で忙しくていつも家にいないじゃない。スマホでゲームとかして時間をつぶしているのよ。一人で買い物には行けないし、通販なら楽でしょ。」
こんなやり取り、どこかで聞いたことありそうですね。
ここでは、妻から夫への「悪いのは私じゃなくて、あなたでしょ!」という攻撃があるわけです。不満をぶつける一種の復讐でもあります。
この態度の裏には「本当は寂しくて、もっとかまってほしい。」という心理があることは分かるかと思います。
では、妻は「夫に気にかけてもらえていない私」ってどんな女だと思っているでしょうか?
もし「私に魅力がないから飽きてしまったの?」「妻として十分に出来ていないことがあるから?」「もう私のこと愛してないってこと?」などの自己嫌悪があるとしたら、
心のどこかで「私が悪いんだ」という罪悪感を感じてしまうはずです。
だとすると加害者意識がそこにはあるわけです。
こういった隠れた感情は、ほとんど意識には上がってきませんので、ふつうであれば気づくことは難しいものです。
もしこの女性が、
「そうか、私は自分が妻として女としていたらないと感じていて、そのせいで夫が家に帰ってこないと思っていたんだ。」
「でもそうは感じたくないから、仕事ばかりしている夫を批判して、攻撃して、さらにストレスを溜めて、スマホや通販で解消しようとしていたのね。」
という心理に気づいてしまったら、ストレートに夫を責められなくなってしまいます。不満をぶつけられなくなってしまいますよね。
私が「しまった。知らなければよかった」と感じたのは、こういった心理の仕組みを分かってしまったら、もう親やパートナーや上司たちに文句が言えなくなってしまうと感じたからなのです。
◇◇◇
さて、前回の話の流れに戻ると、
「たくさん我慢をしながら、それでも彼にアレコレしてあげたくなる」
「彼が引いているのは知っていて、やりすぎかも、と思うけど与えたくなる。」
そして、思っているほどには良い反応が彼から無くて、疲れて落ち込んでしまう。
ここには、彼に与えているのだけど、同時に何らかの見返りを期待している心理があります。
「わたしがこれだけやっているんだから、あなたも見合うくらいのことをわたしに返しなさいよね。」
という隠れた欲求があります。では、どうしてそこまでして、パートナーに尽くして与えてしまいたくなるのでしょう?
今日は、自分自身にこんな質問をしてみてください。
「私が彼に尽くさなくなったら、何もしなくなったとしたら、どうなってしまうことを恐れているんだろう?」
つい尽くしすぎて自分をすり減らしてしまう人や、私がやらないとと感じて背負いすぎてしまう人は、そうでなくなった自分に対してとてもネガティブなイメージを持っていることが非常に多いのです。
カウンセリングをして自分と向き合っていくと、
「何もしない自分には価値がないんじゃないか?誰も気にかけてくれないんじゃないか?」
という感情があることに気づくことはよくありますね。
家庭環境の影響も少なくはありません。
例えば非常にキチンとした家庭で、すごく気づかいをする親だったりすると、
「自分も、ああしないといけない」という強迫観念に捉われてしまい、いつも動いていないと気持ち悪かったり。
逆にすごくルーズな両親だったことで、何もしてくれなかったことへの不満があったり、ケンカやDVが日常的だった場合などは、
「自分は絶対にああはなりたくない」と思って、親とは思い切り逆方向へ行きたくなります。
結果しなくていいことまでやってしまい、時にはおせっかいになっていることもあります。
いずれにしても「自分がやらないといけない」という意識がとても強くなって何かと背負いすぎたり、何もしないことが居心地悪く感じてしまうというケースは、良く伺うお話なのです。
私たちは自立のステージに入ると、「与えてこそ価値がある」「より評価されるために頑張る」「出来ない自分に意味はない」と思ってしまいます。
そこでの本当のテーマは「何もしていなくても愛される価値が私にはある」ことを知ることです。
ここで大事なのは、どんな自分でも愛される価値があること。周りに受け入れられてきたことに気づくことです。
「どんな自分であっても、私は私でいい」「私は愛されるにふさわしい」という感覚を取り戻すことです。
すると、あなたが自分自身を本当の意味で受け入れられるように成長できるんですね。
何ものにも縛られず、誰にも支配されない、「私が私になること」を目指していきましょう。
次回も続きをお届けします↓
2016/4/10「(3)恋愛の問題はあなたの限界を超えるためのチャンス」
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに!
それでは、今日があなたにとって素晴らしい日でありますように!