「18歳年下の彼氏ができました」
ある女性クライアントから連絡が来ました。彼女は50代、彼は30代でした。
この話、じつはもう10年ほど前のことなんですけどね。 ※ちなみに今、二人は結婚しています
当時は彼ができたという話は聞いていたものの詳しい経緯は知らなかったので、つい出会いからおつきあいに至った流れをアレコレと聞いてしまいました。
どうも彼氏の方が彼女にベタ惚れで、こんなに求められていいの?と戸惑ってしまうことが多くて「どうしたらいいでしょう?」という相談でした。(思わず「どうぞお好きになさってください」と言いそうになりましたが、まじめにカウンセリングしました)
恋愛のカウンセリングをしていると
「好きな彼がいるんですけど、年下なんです・・・」
「もう年だから恋愛なんて無理ですよね・・・」
なんてお悩みを聞くこともあるのですが、このクライアントさんの話を聞くと、恋愛も結婚も歳の差や年齢は関係ないということが分かると思います。
※参考記事↓年下の彼とのレス問題を扱いました

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では彼女はどうやって年の差を越えていったのでしょうか?
それは自分の持っている魅力を彼の前で隠さずにいたからです。
彼女はとてもアクティブで前向きな女性。思いついたアイデアはすぐに実行してトライ&エラーで前に進むタイプ。新しいものへの感度も高く、チャレンジ精神も旺盛でした。
また世話好きでもあるので、後輩の悩みを聞くときは自分の仕事の手を止めてでも受け入れますし、飲み会のセッティングなども頼まれたらすぐに引き受けて、上手に場を盛り上げることのできる面もありました。
ところが、昔の彼女は恋愛になると、
「あまり出過ぎたマネをしたら、彼から疎まれるんじゃないかな?」
「エネルギッシュ過ぎる女よりも、可愛らしい女子のほうがモテるよね・・・」
と、自分の本来の長所を隠すような振る舞いをしてきたそう。つまり自分に自信が無かったんです。
好きな男性の前だと自分ではない自分を演じてしまうので、思い通り恋人同士になれたとしても、いつも自分を隠して遠慮しながらのおつきあいになっていました。
デートをしていても、本来の自分がバレないように気を使ううえ、彼にお願いするよりも自分が動いて楽しみたい気持ちも抑えながらなので、毎回ものすごく疲れていたそうです。
そのうちに限界が来て、彼女から一方的にお別れを告げてしまうか、
彼の方が「遠慮がちで何かを隠している様子の彼女」を見ていて、「どこか壁を感じる。僕には本心を見せてくれないんだな。」と無力さを感じて離れていってしまうか、のどちらかのパターンで失恋を繰り返していたのです。
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最初にカウンセリングに来られた時の彼女は、まさに失恋直後で自信の欠片もないような状態でした。
詳しい事情を伺った後で、私は彼女にこう伝えました。
「あなたはそのままの自分では嫌われてしまう不安から長所を隠してきたようですが、これからはあなた本来の魅力にフォーカスしてみてください」
「本来の魅力をパートナーの前でも自信をもって表現できるようになると、そのままのあなたを好きになってもらえますからね」
人は誰もが長所と短所を持っていますよね。
ちょっと思い変えてみてほしいのですが、あなたは長所を伸ばして表現することと、短所を直したり隠すことのどちらにエネルギーを使ってきましたか?
これまでの彼女は不安を克服するために多くのエネルギーを使っていたようですが、それでは上手くいきませんでした。
そのままの彼女を「イイね!」と行ってくれる男性に出会うためには、彼女が本来の長所や魅力を表現してイキイキと輝いている自分を取り戻す必要があったのです。
しかし、よくよく考えたら本来の彼女は、まっすぐで情熱的で、一緒にいて楽しくて、周りへのケアも行き届いていて、その場の全員を大切にできる人です。
そんな女性が魅力的でないはずがないんですよね。
最初は疑いながらでしたが、少しずつ本来の彼女で人間関係を築いていくことで、周りからの「イイね!」をたくさん感じていくと徐々に自信がついてきたようでした。
そして冒頭の報告へとつながっていったわけです。
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誰にでも「この話をしている時はつい熱くなってしまう」「これに熱中している時は没頭して時間を忘れる」など、心のエネルギー(喜び、情熱など)が高まって溢れてしまう何かがあるものです。
ここを自覚できているかどうかが、本来の輝きを発揮できる長所・魅力を自分のモノにできるかどうかの分かれ目になりそうです。特に不安から自分を隠してしまう人にとっては。
さらに出会いのチャンスを引き寄せるポイントも、この自分が一番輝けるポイントを知っているかどうか?なんですね。
「そうは言っても、男性は結局は若い女性の方が好きなんでしょう?」
という声も聞こえてきそうですが、そう考えている間にも時間だけが過ぎてしまい本当に年だけを取っていってしまうでしょう。
さらに重要なのは、あなたが好きな人が本当に年齢や若さだけで人を判断するような男性だったら、もし一緒になれたとしても幸せにはなれないはずです。
先ほどの彼女は、自分らしさを大切にして、本来の自分にふさわしい魅力を隠さずに表現することにエネルギーを集中できたので、理想のパートナーと出会えました。
今までと違うやり方を採用するのはリスクがありますが、そのリスクすらドキドキするようなチャレンジにできたことが、本来のエネルギッシュで若々しい彼女でいることにつながっていたんです。
カウンセリングをしていると、
「好きな人からは好かれないのに、好きじゃない人から好かれてばかりで困っています」
というお悩みを聞くことがよくあります。その理由は、ここまで読んだ方はもうお分かりだと思いますが、自分らしく生きていないからなんです。
自分を隠していたり、偽りの仮面をつけた自分を演じているから、それを見て気に入った人が近づいてきてしまうからです。
それでは本当の自分を見てもらえないので、好きになれないのは当然ですよね。
「私は自分を隠して生きていないだろうか?」
ふだんからチェックしていると、いかに本来の自分からズレた生き方をしているかを実感できるかもしれません。
たとえば、もしあなたが、
「よく『しっかりしている君が好きだ』と言われるけど、甘えられるのはなんか嫌だな」
と感じるなら、周りやパートナーにしっかり者の自分しか見せていないかどうか?をチェックしてみてください。
周りの人はふだんのあなたを見ていて好きになるんです。逆に言うと、どんな自分を表現しているかによって、出会う人の質が変わってきます。
あなたが理想のパートナーに出会いたいと願っているなら、本来の自分の魅力を知ること。そして自然体の自分のままで人間関係をつくる力をつけていくことです。
自然体のあなたでいることが、一番輝いているあなたでいられる最高の秘訣なのです。
それでは皆さんが健康で、心穏やかに、いい時を過ごされますように。
心理カウンセラー
近藤あきとし
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