心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。
7月27日に【アメブロ】恋愛テクニックに掲載した記事をご紹介いたします。
●大好きな彼の前だと緊張して自分らしくいられない理由とその対策
恋愛のカウンセリングでよくあるご相談の一つに
「大好きな人の前だと緊張して言いたいことが全然言えないんです」
というお悩みがあります。
皆さんも程度の差はあれ、似たような経験があるのではないでしょうか?
おそらく好きな人の前でもいつも通りの自分でいられる人の方が少ないかもしれませんからね。
友達や異性として意識していない人とは、普通に話せるし、どう思われるかも気にしないのに。どうしてなんだろう?と思ったこともあったかもしれないですね。
私たちが好きな人の前で緊張してしまったり、自分らしくいられないのにはちゃんと理由があるんです。
私たちは「自分にとって大事なモノ。価値のあるモノほど、強く恐れを感じてしまう」傾向があるからです。
例えば、友達の家に行った時に、友達があなたの座っているソファーの横に飾ってある壺を指さして「それ3億円するんだ」と言ってきたら、急に緊張が走りますよね。
ふいに手で触れてしまい、倒れて壊れでもしたら・・・そう思うだけで気が気じゃないですよね。
でも、これが「フリーマーケットで3千円だったよ」と言われたとしたら、そこまで緊張はしないはずです。
これが恋愛だとどうなるかと言うと、
「大好きな彼に、絶対に嫌われたくない!」
この心理が、自分らしくいられなくなってしまう状態をつくってしまうのです。
たいして好きでもない人や、恋愛を意識できない相手だったら、別に嫌われたところでどうってことはないはずですからね。
しかし、あなたが彼のことを好きであればあるほど、どう思われるかが気になりますし、嫌われたくない思いは強くなっていくというのはお分かりいただけるのではないでしょうか。
*
嫌われたくないと思う分だけ、思いのままに話せなくなってしまいますし、自由な振る舞いもできなくなってしまいます。
要は「絶対に失敗してはダメ!」と思ってしまうので、ガチガチに緊張してしまっている状態なわけです。
先ほどの壺の例で言うと、「ちょっとその壺を向こうのテーブルに動かしたいから、持ってきてくれる?」と頼まれたとしたら。
3千円の壺だったらヒョイと掴んで、平気で持っていけそうですよね。
でも3億円の壺だったらどうでしょう?いつも通りの平常心で運べるでしょうか?おそらく手も足もガクガクに震えてしまって、途中で腰が抜けそうになってしまうかもしれません。
「絶対に壊したらダメだ!失敗できない!」
強い恐れを感じる分だけ、いつも通りのふるまいや、リラックスした気持ちでいられなくなってしまうからです。
恋愛に話を戻しましょう。自由に自己表現をできない時、私たちは「できるだけ自分の悪い部分を見られないように隠しておきたい」という心理が働いています。
特に自分の弱点やコンプレックス、つまり自分で自分にダメ出しをしている部分を、何としてでもバレないように隠しておこうと思っているわけですね。
しかし、皮肉なことに隠しておきたい気持ちが強いほど、その部分がどうしても気になってしまうものです。
「どうしよう。うまく隠せているかな?もしかしてチラッと見えちゃってないかな?」
と言う感じに。すると余計に隠そうという意識が強くなってしまい、いつも通りの自然な自分でいるなんて到底無理なわけです。
じつは私たちの心の性質として、何かを隠そうとした時に、どこか一部だけを隠すことはできない。というものがあります。
「隠さなきゃ!」と思ったとたんに、あなたの悪いところ良いところも同時に隠してしまい、相手から見えなくなってしまうんです。
そして何か不自然な感じが表面に出てきてしまうので、相手からすれば「この娘は、いったい何を考えているの?何をして欲しいの?何が言いたいの?」というように、あなたが相手から【良く分からない人】になってしまうんです。
さらに彼のことを「好き」な気持ちも隠してしまうので、あなたの抱えている好意がほとんど相手に伝わらなくなりますし、全然違うように解釈されてしまうこともあり得るんですね。
自分の気持ち、想いすら隠してしまうということは、自分の心に嘘をついている状態ですから、だんだん自分の気持ちが自分でも分からなくなっていくことも良くあります。
その結果、自分の感情が分からなくなって心が混乱してしまうと、自分が何を感じていて何を言いたいのかもよく分からなくなってしまうのです。
自分で自分が分からないとしたら、いくら大好きな彼でもあなたのことがよく分からずに、むしろ不安を感じさせるようになってしまうかもしれません。なぜなら、私たちにとって「良く分からないモノは不安」に感じるからです。
*
こうした問題の一つの解決策として、あなたが「隠さなければ!」と思っている部分、「知られたくない、見られたくない私」を逆に、好意を持っている人やパートナーに伝えてみる。という方法がおススメです。
勇気がいるチャレンジですが、相手からしたら一生懸命に伝えようとしているあなたの姿はすごく愛らしく映りますし、あなたが真剣であればあるほど相手も真剣に聞いてくれるはずです。
それに自分で自分にダメ出ししている部分というのは、たいて相手にとっては気にもならないことだったりします。「ああ、そうなんだね」で終わり、だったりしますからね。
そして忘れてはいけないのが、「あなたのことが好きです」をちゃんと伝えることです。
おつきあいする前でも、つきあっている彼氏に対してでも、ここは最も大切なところです。
あなたが緊張して自分らしくいられないくらい大好きな彼がいるとしたら、「失敗したくない。嫌われたくない。」と感じるのは当然と言えば当然です。
ここで隠すか見せるか(伝えるか)の葛藤が緊張を生んでいるわけですから、これまでと同じく隠す方を選ぶのなら、またこれまでと同じ「毎回、好きな人に好意が伝わらない」パターンが繰り返されてしまうでしょう。
※「好きじゃない人からは好かれるのに、好きな人からは好かれないパターン」も同じ理由からです
しかし、ここで勇気を出して好意を伝えることが出来たら、あなたの中の高く固い心の壁を崩すことが出来ます。
それはいつも抱えていた緊張が崩れて消えていくことでもあり、あなたが抱えていた「恋愛がうまくいかないパターン」を崩すことでもあるんです。
そして、彼があなたの崩れた心の壁の向こうに見えるのは、自然で素直な自分のままでいる、とても魅力的なあなたのはずですからね。
追記)
頭では分かっているのに、自己開示しようとする勇気がなかなか出せないという人は、隠そうとしている自分を「強く自己嫌悪している」「恥に感じている」「過去に傷つきすぎている」などの理由から、自分では扱いきれない感情があるかもしれません。
その場合はカウンセリングなどで、「自分を許す・愛する」取り組みをながら心を癒したうえで、少しずつ自己表現に慣れていく方法をとってみてください。
※参考記事です↓こちらもどうぞ
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに。
それでは、皆さんが健康で、心穏やかに、いい時を過ごされますように。
心理カウンセラー
近藤あきとし