優しくするほど憎まれ口をたたく彼の抱えている「本当の気持ち」を知りたい

心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。

1月14日に【アメブロ】恋愛テクニックに掲載した記事をご紹介いたします。

●優しくするほど憎まれ口をたたく彼の抱えている「本当の気持ち」を知りたい

「オレとつきあってて嫌じゃないの?」
「本当はもう別れたいんじゃない?」
「別の男が良かったら、いつでもそっちに行っていいよ」

つきあってそれなりの時間が経つのに、彼氏から頻繁にこうした言葉を言われてしまう。

彼に不満はないし、好きな気持ちを何度も伝えてきたのに毎回しっくりこない反応をされてしまう。

別れるつもりなんてないし、彼が自信がないだけなのかな?とは思うけど・・・

自分としては大切に思っている気持をお互いに表現できる関係になりたいと願っているのに、そこにケチをつけられているように感じてしまう。

どうして彼はこんな言動をするの?

恋愛のカウンセリングをしていると、こんなお悩みを伺うこともあります。

なぜこんなことをパートナーに言ってしまうのでしょう?

こうした言動の背景には、彼の自信のなさや自己評価の低さが隠れているんです。

・オレはそんなに良い人間じゃない
・愛してもらえるような男じゃない
・優しくされても、何も返せない
・自分でも嫌なところが受け入れられないのに、なんで彼女は許してくれるんだ?

などの、思いが彼の中にたくさんあって、それらが心の中でムクムクと蠢き出すたびに、つい上に書いたような言葉を言ってしまうんです。

「本当に、本当にオレのことを愛しているの?」

そんな疑いを感じると怖くなってしまい、愛されやすいとは逆の態度、ようは「いつ別れられてもいい態度」をとってしまいます。

彼女から送られる愛をまったく受けとれない、ということなんですね。

不思議なことに、私たちの心というのは自然にバランスをとる性質があります。

たとえば彼女が彼を愛そうと、必死に愛を伝えたり優しくすればするほど、彼女は「良い人」になりますよね。

するともう一方の彼はどんどん「悪い人」になろうとするんです。

彼女が愛情深い優しい人の役をとると、彼は悪い態度をとる人をとるしか無くなってしまうのです。

良い人の彼女の横にいるだけで、なんだか自分が悪い人間のような気がしてきて、惨めだったり情けなかったり、いるだけで迷惑をかけているように感じてしまいます。

そこへ彼の自信のなさや罪悪感、無価値感が加わって、「オレはこんなに悪いヤツなんだよ。それなのに許してくれるっていうの?」と彼女の愛を試してしまうんです。

彼女のことを好きであればあるほど不安が募っていくので、試すような言動がより大げさになっていくわけです。

彼女のことを本気で好きになるのが怖いけど、「もう彼女しかいない」と感じるくらい大好きになったうえで捨てられるのはもっと怖い。

だったら最初から別れられても仕方ないような態度をとる。嫌われるような自分でいようとしてしまう。

こうした感情が彼の言動になっているということなんですね。

大好きな人にこうした悪い態度をとってしまうようなタイプというのは、ほとんどの場合すごく恥ずかしがり屋さんです。

恥ずかしさの度合いだけ、憎まれ口をたたいたり、クールな表情をしたり、可愛くない態度になっていきます。

逆に「優しさ」「愛情深さ」「かわいらしさ」という面を見られるのが、死ぬほど恥ずかしいので、悪い態度で誤魔化そうとするんです。

ですが、パートナーに本当に嫌われたいのではなく、好きな気持ちを分かってほしい欲求も抱えています。「嫌いじゃない」ことは分かってほしいと思っているので、ここが面倒くさいところです。

ある意味、パートナーに甘えている態度ともいえるわけですね。

本当は優しい、愛情深い自分を知られるのが恥ずかしく感じるのですから、こういうタイプは本来とてもピュアで、感受性が豊かで、心根の優しい、情の深い人だったりします。(その分、傷つきやすさももっていますが)

ただ、人一倍の純粋さ、感性の細やかさがあるだけに、自分の中のネガティブな感情も人一倍しんどく感じる部分も持ち合わせています。

悲しみ、怒り、妬み、罪悪感などを許せず、受け止めきれないので、他の誰かに受け止めてほしいというと思ってしまうんです。

この誰かというのが、一番親密さを感じていて、一番分かってほしい人となると、必然的に家族やパートナーになってきます。

また自己評価が低い分だけ、自分の魅力や長所を認めるのも苦手だったりします。

自分の魅力を認めてくれたり、良いところを見つけてくれる人のことを「オレのことを魅力的だとか、良いところがあるとか言ってくるなんて、お前ちょっとおかしいんじゃないの?」と思ってしまうんです。

なので、大切な人からの優しさを無視してしまったり、差し出された愛情を大したことないもののように過小評価してしまうこともあります。(自己評価の低さと比例しているからです)

恥ずかしがり屋さんの素直になれない態度というのは、本来の「細やかで愛情深い、人一倍ピュアで優しい自分」とケンカしている態度ともとれます。

「オレはそんな良い人間じゃない!」とでも言いながら、自分の魅力を叩いて否定しているようなものなんですね。

こうした人たちの傷つきやすさの裏には、かつて愛されたいように愛されなかった悲しみや、素直な自分でいた時代に純粋だったがゆえに傷ついた経験がある場合が少なくないんです。

その分だけ、子供時代に子供らしくいることが辛すぎて、早く大人になろうと頑張ってきた人でもあります。

心の奥に、思い通りにならなかった悔しさと悲しさをたくさん抱えたまま、今もあの頃の気持ちをどう扱ったらいいのか分からないままでいるのです。

だからこそ、こんな悪い態度をとってしまう自分を受け止めて、許してくれる誰かを求めているとも言えます。

さて、こんな彼にどう関わってあげればいいのでしょう?

「そんなこと言わなくて大丈夫。私はあなたが大好きだよ。」

と優しい態度で接するのも悪くはありませんが、先ほども言ったようにあなたが「良い人」になるほど、かえって彼が惨めさを感じてしまう可能性が高くなりそうです。

こういったタイプの彼が本当に感じたいのは、あなたの大らかさ、慈愛、女性的な包容力なんですね。

だとすれば、ここは彼に正面からグイっと近づいて、彼をしっかり引き寄せながら、こんな言葉を伝えるのもアリかもしれません。

「あなたはバカよね。私がどれだけ愛しているか気づいてないんだから。本当にバカよね。」

と怒りながらも、彼の体だけでなく、彼が抱えてきた心の痛みも丸ごとあなたの愛で包み込んであげてようと思ってみてください。

あなたが素直に、そして本気の愛情を表現できた分だけ、彼も「傷つくことから自分を守る生き方」から、「自分の中の愛にしたがう生き方」を自分に許すきっかけを与えることができますからね。

※ただ、1回や2回で素直になってはくれないでしょうから、たとえ抵抗されて跳ね除けられても、何度も関わっていく覚悟が必要なので、一人でやろうとせず応援してくれる誰かを見つけてくださいね。

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最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに。

それでは、皆さんが健康で、心穏やかに、いい時を過ごされますように

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