心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。
「幸せになりたい」
そう強く願ったのに、なぜか叶わない。
その理由は、行動力の問題じゃなくて「受けとる心の準備」ができていないだけかもしれません。
今日のブログは「あなたの意志で幸せを受けとれるかどうか」が決められるというお話です。
性格の正反対な二人ほど惹かれ合うのはなぜ?
「この夫婦、こんなに性格が違うのに、どうしてうまくいっているんだろう」と感じたご夫婦やカップルを見たことはありませんか。
休みのたびに山や海へ出かけたいアウトドア派の彼と、家でゆっくり本を読んでいたいインドア派の彼女。あるいは、感情表現が豊かで少し寂しがり屋な彼と、一人の時間も平気などっしり型の彼女。
心理学では、人は「自分にないもの」をパートナーを通して手に入れようとする働きを持つと言われています。これは「自分には無い」と思い込んでいる要素をパートナーに映し出しているわけです(いわゆる「投影」です)。
お互いの得意・不得意がパズルのピースのように補い合って、関係がうまくいくケースは実際にたくさんあります。
ただ、カウンセリングルームで日々お話を伺っていると、その「補い合うプロセス」の途中で、お互いの過去の痛みが刺激され合い、かえってパートナーシップの問題として表面化してしまうケースも少なくないのです。
「自分にない魅力」に惹かれたはずなのに、うまくいかなくなる理由
少し、こんな例で考えてみましょう。
幼い頃から人づき合いが苦手で、友人も多くない。自分から輪の中に入っていくのが上手くできず、ずっとそのことに悩んできた人がいたとします。
この人が心の奥で感じているのは、きっとこんな気持ちです。
・「もっとみんなと楽しそうに話せる友だちが欲しい」
・「誰とでもすぐ仲良くなれる人が、心から羨ましい」
・「でも自分は口下手だし、無理なんだろうな」
いわゆる、強いコンプレックスですね。
すると人は、「自分には絶対にない」と思い込んでいる要素を持つ相手に、強烈な魅力を感じるようになります。
「あの人と一緒にいたら、閉じていた自分の世界も変わるかもしれない」
「あの明るくてエネルギッシュな人についていけば、自分も変われる気がする」
そんな期待や願いが積み重なって、幸運にもその人と付き合えたとしましょう。
最初のうちは、天にも昇るような嬉しさです。パートナーが友人をたくさん紹介してくれたり、行ったことのない賑やかな場所へ連れ出してくれたり。
けれど、ここから「自立の罠」が静かに始まります。
もともと内向的で自己表現が得意ではないタイプなので、賑やかなペースに合わせ続けることに、だんだん疲れを感じ始めるのです。
一方のパートナーには悪気などまったくありません。人とワイワイ過ごすのが普段のペースなだけで、良かれと思って誘ってくれている。それでも外での付き合いが増えるぶん、二人きりの親密な時間は自然と減っていきます。
ここで生まれるのが、「すれ違い」という名の心の距離です。
これは、お互いが「自分のやり方」を変えるつもりがなく、どこかで頑なになって譲れなくなっているときに起こりやすいものです。
外へ外へとエネルギーが向かうパートナーを見て、置いていかれるような嫉妬や見捨てられ不安が湧き上がり、関係がぎくしゃくしてしまう。
あんなに欲しかった「幸せ」を、恋愛や結婚を通して手に入れようとしたはずなのに・・・その裏にこんな罠が隠れていることは、決して珍しくありません。
「受けとる準備」ができていないと、過去の痛みが顔を出す
自分にないものに惹かれて手に入れようとしたのに、まさにその要素が原因で関係がこじれてしまう。
この現象の奥にあるテーマを一言でいえば、「欲しかった幸せを受けとる準備が、心の中でまだできていなかった」ということです。
幸せを受けとる準備、つまり「心の器」が整っていないと、自分の中に眠っていた過去の痛み(未解決の感情)が、気づかないうちに顔を出してきます。そして、その痛みに心が振り回されてしまうのです。
結果として、一緒にいることに疲れ果ててしまったり、パートナーを監視したくなるほどの不安に襲われたりして、本当に欲しかったはずの幸せとは、だいぶ違う感情ばかりを味わうことになってしまいます。
「幸せになりたい」と思ったとき、一歩を踏み出す勇気やチャンスをつかむ行動力はもちろん大切です。
ですが、それと同じくらい。いえ、それ以上に大切なのが、「やってきた幸せをこぼさずに留めておける心の器を、あらかじめ作っておくこと」なのです。
どれだけ大きな愛情や幸せが目の前にやってきても、それを受け止めるだけの器が自分になければ、こぼれ落ちてしまうから。
その不満は、「愛され方」をバージョンアップするサインかもしれません
もし今、パートナーに不満や怒りを感じているとしても、それは決して悪いことではありません。
心理学的な視点で見れば、「かつて欲しくて仕方がなかったものを、今度こそ受けとる大チャンスが来ている」という、心からのサインだと捉えることができます。
たとえば、パートナーが外で楽しそうにしていて自分をあまり構ってくれないことに、強い不満を感じているとします。
その気持ちを深く掘り下げていくと、「子ども時代、両親が共働きでいつも忙しく、あまり遊んでもらえなかった」という寂しさの原風景につながっていることがあります。
子どもは、家庭の事情がどれほど正当なものであっても、頭では理解できても、感情のレベルではこう解釈してしまいがちです。
「お父さんもお母さんも、私よりお仕事のほうが大事なんだ」
「私が一番じゃないんだ。いつも後回しなんだ」
こうした切ない思い込みを抱えたまま大人になると、それがそのまま「親密な関係の中での心理パターン」になってしまいます。
大好きなパートナーと関係を深めようとしたその瞬間に、かつての痛みが自動的に反応し、
「この人にも、私より大事なものがあるはず。だって私はどうせ二番目だから・・・」
というフィルターを通して、相手を見てしまうのです。
このパターンが強いと、女性の場合は「夫が自分より実家を優先しているように見えてつらい」という形で、男性の場合は「妻の実家や父親に対して妙な劣等感を抱いてしまう」という形で問題化することがよくあります。
その思い込みは、子どもの頃の「切ない誤解」かもしれません
こうした心理パターンに縛られているとき、私たちには共通する行動が現れます。
それは、「本当に欲しいものを、欲しいと素直に言えなくなる」こと。パートナーに「私を一番大切にしてね」と、可愛くお願いすることができなくなってしまうのです。
「どうせ言っても無理」「また傷つくだけ」と、自分で自分の心の器を小さく閉じてしまう。
けれど、カウンセリングの中でいつもお伝えしていることですが、こうした思い込みのほとんどは、子どもの頃の小さな頭と心で一生懸命に考えた「切ない誤解」でできています。
(これは、過去のつらい恋愛で深く傷ついた経験でも同じことが言えます。)
さまざまな経験を重ねてきた今のあなたの視点で、もう一度そのころのことを見つめ直してみたらどうでしょうか。
「両親も、私を愛していなかったわけじゃない。あの人たちも、生きるのに必死だっただけなんだな」
「ただ、表現が下手な人たちだったんだな」
そんなふうに、当時とは違う、成熟した見方ができるようになっているはずです。
パートナーシップとは、まさに「過去の誤解を解き、傷ついた心を二人で癒やし、古いシナリオを書き換えていく場所」。そうやって私たちは、より大きな幸せを受けとれる大人へと育っていくのだと思います。
最後に「あなたには、その愛を受けとる価値がある」
最後にお伝えしたいのは、とてもシンプルなことです。
パートナーがあなたを選び、あなたに惹かれたのは、「あなたこそが自分にふさわしい大切な人だ」と感じたから。ただそれだけなんです。だからこそ好きになり、もっと深くつながりたいと思ったはずなのです。
心に余裕がなくて、相手の愛を信じられない夜もあるかもしれません。
けれどそれは、パートナーの愛情が足りないからではなく、過去の体験から生まれたあなたの心の痛みが、一時的にそう感じさせているだけ。そのことを、少しだけ覚えておいてください。
もし今、パートナーとの関係で同じような足踏みを感じているなら。
もう古くなってしまった「私は二番目」という誤解をそっと手放して、目の前のパートナーがあなたの中に見てくれている魅力や価値を、おそるおそるでいいので受けとってみてください。
「私には愛される価値がある」と自分の器を開き、その愛を受けとれたとき——その姿そのものが、パートナーにとって何よりの贈り物になります。
今日は、もっと大きな幸せを受けとる「心の器」を育てる為に、痛みではなく、パートナーの愛情と2人の幸せのほうを、あなた自身の意志で選んでみてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回もお楽しみに。
それでは、皆さんが健康で、心穏やかに、いい時を過ごされますように。
心理カウンセラー
近藤あきとし
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