心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。
何年か前に【パートナーシップの3つプロセス】について解説した記事を掲載したことがあります(全12回あるのでじっくりと読んでみてください)。
今でも月に数百~千件くらいのアクセスがあるので、皆さんの興味の度合が高い案件なんだなと感じていましたし、実際これらの記事を読んでカウンセリングを受けようと思ったと言われる方も、これまでにたくさんいました。
さらにここ最近は【デッドゾーン】、いわゆる倦怠期でお悩みの方のカウンセリングをすることが多かった気がします。
・夫から「離婚したい」と告げられた。
・妻から「あなたが今のままならやっていけない」と言われた。
・そこまで言われなくても、明らかにパートナーとの関係が行き詰っている感じがする。
そんな問題に直面していてすっかり疲れきっていたり、感じるのは徒労感や諦めばかりで、すごくしんどい状態のクライアントさんもいました。
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さてこのデッドゾーン。読者の中にも、まさに今がそうです。と感じてる方もいるかもしれませんよね。
だとしたら、まず思い出してみていただきたいのは、パートナーと出会った頃、つきあい始めた頃のことです。
その当時は、まだまだ彼のこと彼女のことをよく分からなかったはずですよね。
そしてまだ知らないことがあった分、デートを重ねる度に、あるいは新たな結婚生活を通して、お互いに相手の知らなかった一面に気づいていくことが楽しかったはずです。
ところが倦怠期になると、こんなことをパートナーに対して思うようになっていきます。
「いつも夫は自分の趣味ばかり優先して、私のことは全然かまってくれない。あなたはそんな男だよね。」
「彼女は僕がすることが気に入らないみたいで怒ってばかりだ。また怒らせないように余計なことはしないでおこう。」
こんな風に相手のことを「この人はこういう人だから」と決めつけてしまうんです。
もちろん長く関係を続けてきたからこそ分かっている部分もあるわけなので、そう感じるのは決して間違いではないのですが、人間と言うのは内面に多くの魅力や価値を持っているものです(自分で気づいているモノも気づいてないモノも含めて)。
にもかかわらず「この人はこういう男(女)だから」と決めつけてしまうと、それ以上パートナーの魅力も愛情もここまでだと、勝手に限界を決めてしまうんですね。
なぜそうしてしまうかと言うと、決めつけることでコントロールができるからです。
夫にドキドキしないように。
彼女にロマンスを感じないように。
「どうせこの人は○○だから」と決めつけることで、感情が上下動しないようにしているからなのです。
これはデッドゾーンの一つの特徴で、ドキドキするようなロマンスもなければ、大きな失望も感じなくなるというものです。
もう相手には期待をしないことでガッカリすることを避けようという思いがあるからです。
またその思いがパートナーを「所詮こいつはこういうヤツだからな」と決めつけることで、相手の言葉や態度を自分が想定している範囲内に限定しようとするんです。たとえば、
「どうせあなたは休みの日は部屋にこもって趣味ばかりで、私のことはほったらかしなんでしょ?」とか、
「どうせ何をしても君は気に入らないって怒って、不機嫌になるんだろう?」などのように、
そう思って相手を見てしまうと、パートナーはまるでそうすることを許可されているように感じてしまうんです。
そしてあなたが想定した言動をしたパートナーを見て、ホラやっぱり!と言ってしまうわけです。
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私のブログでは、度々「感情のリスクをとる」という話をしますが、これが倦怠期にこそ最も必要とされるチャレンジだということは覚えておいていただければと思います。
たとえば、
・夫に「ありがとう」を言ってなかったことってどんなことだったか?
・私の欲しいカタチではなかったけど、愛情を彼なりのやり方で与えてくれていたものは何か?
・妻に「ごめんなさい」を言ってなかったことはなかったか?
・彼女にずっと言わなきゃと思っていたけど、言えなかった言葉は何だったか?
倦怠期では、こうしたロマンス的な感情になることはリスクに感じるので、どうしても避けたくなります。
逆にだからこそ、この種のリスクをとることでもう一度ロマンスを取り戻せるわけです。
デッドゾーンを抜けるために必要なのは「絶対にやりたくないことをやる」ことだと言われるのはここに理由があるんですね。
でも不思議だとは思いませんか?始めは大好きなパートナーとただ一緒に居たかったのに、今はロマンスを取り戻すことを恐れているのですから。
どうしてそうなるかというと、ここでは「また彼(彼女)を好きになって、もうこの人なしでは生きていけない」という自分を感じるのが怖いからです。
だから私たちは倦怠期を利用して、これ以上パートナーを好きになることを避けているんです。
今この記事と同じ状況の皆さんは、パートナーにこんなことを思ったことはないでしょうか?
「あなたはあなたで自由にしていいから。その代わり私は私で好きにさせてもらうからね。」
これはパートナーがこれ以上近づいてこないように距離をとることで、親密感を遠ざけようとしてしまうからです。
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・・・でも今からじゃ無理だよ。
・・・だって私あの人ともう一度なんて思ってない
・・・どうせ何も変わらないし。無駄だよ。
倦怠期ではこんな心の声がたくさん聞こえてくるはずです。
それはもう失望したくないから、想定できる程度のガッカリに納めておきたいから、自分から変化を求めることを止めてしまいたくなるからです。でもこんな気持ちもあるのではないですか?
「本当はこんなはずじゃなかったのに」
あなたが欲しかった幸せ、思い描いていた2人の未来。表面的にはとっくに諦めたことになっているのかもしれません。
ただ先ほど言ったように、倦怠期はもう一度2人が親密になれるチャンスがある場所なのに恐くて避けている状態なのですから、どちらかがリスクをとってパートナーの心へもう一度橋をかけることが求められています。
相手が受けとめてくれるかどうかは、パートナーに委ねることになるのでまた傷つくリスクも孕んでいます。だから恐いし、やりたくないわけです。
ただ【倦怠期=デッドゾーン】は、文字通り「関係性の死」を意味していますが、そこで終わりではありません。
2人がまったく新しい関係性に生まれ変わる「再生」のために辿るプロセスのことなのです。
この危機を乗り越えた先にはより強い2人の絆が、そしてより成熟した関係性がまっているとしたら、その直前まで来ることができたとも言えるのです。
関係の終りに向かう不安よりも、「今、私たちはどう向き合ったら良いんだろう?」という意欲で関わる方を選ぶ価値は十分あるはずですよ。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに。
それでは、皆さんが健康で、心穏やかに、いい時を過ごされますように。
心理カウンセラー
近藤あきとし
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