心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。
12月17日に【アメブロ】恋愛テクニックに掲載した記事をご紹介いたします。
●あの時の自分が許せない~過去の恋愛の後悔を癒すために~
過去の恋愛や、かつてのパートナーに対する後悔から、なかなか次の新しい恋に踏み出せない。そんなご相談を伺うことがあります。
たとえば、
・優しくされることが恥ずかしくて、嬉しいのに逆の態度をとったりしてパートナーの愛情を素直に受け取ることができなかった
・パートナーが愛情深い人だったので、そこにあぐらをかいてしまい感謝を伝えてこなかった
・お互いの過去の恋愛話をした際に、彼の元カノに嫉妬をしてしまったため彼を疑ってしまい、可愛くない態度をとったりケンカの火種を自分でつくってしまった
などなど、過去のパートナーへの後悔の念が残っているため、次の出会いを躊躇してしまうケースは少なくありません。
「なんであんなことを彼に言ってしまったんだろう?」
「自分が満たされることばかりに気をとられて、ぜんぜん彼の気持ちを考えていなかった」
「あの時は子供すぎて上手に愛することも、愛されることもできなかった・・・」
恋愛のことを考えると、過去のパートナーとのやりとりを思い出してしまい、いつの間にか自分を責めるモードになってしまう。当然そんな感情は感じたくないですから、なんとなく恋愛から遠ざかってしまう。なんてこともあるかもしれません。
あるいは、過去の自分の未熟さを痛感して、
「あ~!私は何もわかってなかった!!なんであんなバカなことをしていたんだろう? あの時に戻れるならもう一度やり直せるのに・・・」
自分の至らなさばかりを見つけては後悔を積み重ねてしまい、心がいつまでも過去を見ているとしたら、ある意味、今も過去を生きているような感覚でいるのかもしれません。
心が過去の失敗ばかり見続けているとしたら、今の幸せを感じようとしても感じられなくなるのも当然です。
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もし皆さんの中で、同じようなお悩みを抱えている人がいるとしたら、ひとつ覚えておいていただきたい言葉があります。それは、
あなたが自分を責めている間は、誰かを愛することはできない。
ということです。
もちろん過去の失敗に気づき、自分の至らなさ、未熟さを受け入れることは大事です。私たちが成長するためには、自分を顧みることは欠かせない学びなのは間違いないでしょう。
ただ、それだけでは学びのプロセスとしてはまだ半分なんです。
過去の恋愛の失敗ばかりを見つめて、後悔して、自分を責めている間はまだ半分。いや半分にも満たないかもしれません。
自分を責めている間は、「こんなダメな自分には幸せを受け取るだけの価値なんてない」という【無価値感】で心がいっぱいになってしまいます。
「私には愛される価値なんてない」と感じている分だけ、誰かの優しさや愛情を受けとってもいい、という許可を自分自身に下ろせなくなるのです。
また、過去のパートナーを上手に愛せなかった、傷つけてしまったと感じて後悔している場合、「自分はなんて罪深いことをしてしまったんだ」という【罪悪感】で苛まれていきます。
「こんな未熟な自分が誰かを愛する資格なんてない」と感じている分だけ、好きな人に近づくのを無意識的に避けてしまうのです。
人によっては、絶対に好きならない人とばかりつきあったり、問題のある人や傷ついている人を助けるような恋愛ばかり続いてしまうこともあります。
ちょっと変な言い方ですが、自分を責めることの最大のメリットは、「誰も愛さなくていいし、愛を受けとらなくていいこと」だと言えます。
頭では恋愛をしたいし、愛し愛される関係が欲しいと思います。でも無意識的には、自己攻撃にも目的があるということです。
それだけに、後悔の念に駆られてしまうときほど、
「あんなに未熟だった私なのに、あんなに愛してくれる人と出会うことができた」
その幸運と、あなたの価値を見てくれた人がいたことにフォーカスできると、同じ苦しみのパターンから抜け出しやすくなります。
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クライアントさんの中には、自分からパートナーをフッてしまい、お別れや離婚を切り出したことの罪悪感から、次の恋愛に踏み出せない方もいます。
この手の罪悪感を抱えやすいタイプの人は、パートナーシップが終結した責任を「自分一人で背負い過ぎてしまう」きらいがあるようです(おそらく恋愛以外のジャンルでも背負い過ぎの癖はあるはず)。
そして自分が間違った、傷つけた、その罪を償うために自分を罰するような生き方をしてしまうのです。心理学ではこうした埋め合わせのための振る舞いを【補償行為】と呼んでいます。
今回のブログのテーマで心の声を表現するなら、
「あの時パートナーがあんなに愛してくれたのに、私は何も気づいてなかった」
「そんな私が誰かに無条件に愛されるんなんて、そんな都合の良い話が許されていいはずがない」
「だったら、せめてみんなから「そこまで頑張ってきたなら、もういいよ」と言ってもらえるくらい、一人で頑張って認められるようになるまで、誰にも頼らずに生きなければ!」
「それくらいになって、ようやく私は彼を傷つけてしまった罪から許されるんだ」
「それが私の償いだから・・・」
こんな感じになるかと思います。
過去のパートナーはもちろん、家族も友達も同僚も、誰も彼も、あなたが傷つくことを望んでいなかったとしても、罪悪感という感情は、私たち自身が苦しむように罠を仕掛けてくるのです。
補償行為をしていると、表面的には良い人、つまり誰にも頼らず自力で頑張ってどうにかする、なかなか優秀な人に見られることが多いです。
が、どこか苦行、修行のような雰囲気いが漂って、周りで見ている人がつらくなってくるなんてことがよくあります。こういった苦行・修行的な生き方も、過去の後悔がもたらしているのです。
過去から学ぶことは大切ですが、「それが終わるまでは新しい恋愛に進んではいけません」なんていうルールはありませんからね。
ただ過去のパートナーシップへの後悔を持ったまま、新しいパートナーを得て幸せになるというのはある意味、心苦しいことではあるかもしれません。
おそらく心苦しさの根っこには、あなたが自分を許していない理由、
「過去のパートナーは、きっと私の幸せを許さないだろう」
と思い込んでいる部分があるはずです。
その思い込みを抱えたままでは、あなたが過去の恋愛を後悔している間、過去のパートナーをあなたの「痛みのシンボル、問題のシンボル」にしてしまうのです。
もう過去のパートナーを痛みのシンボルするのではなく、
「あの人が幸せになりますように」
と幸せを祈ってあげるように心がけてみてください。あなたが想いを送った分だけ、あの人も私の幸せを祈ってくれている、そんな風にあなたの感じ方が変わっていきますからね。
あの人を、あなたの幸せを応援してくれる愛を送ってくれるシンボルにしてあげてください。
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さて、最後に今日のテーマを癒すために、私がクライアントさんに提案して最も効果が高かったエクササイズをご紹介します。
1.過去のパートナーが送ってくれた愛をもう一度受けとり直す
後悔が大きい分だけ、あなたが過去のパートナーから受けってきたもの、感謝していることが一杯あるはずです。
分かりやすい優しさもあれば、分かりにくい優しさもあったでしょうし。
あなたが欲しいカタチでもらえた愛情もあれば、そうでなかったカタチでの愛情もあったでしょう。
あの人がどんな愛を送ってくれていたか?時間がかかってもいいので、思い出せるだけ具体的に書き出してみてください。
もしできるなら、あの人のどんな愛に、どんな「ありがとう」を言いたいか?手紙を書いてみるといいでしょう。
2.あの人の幸せを祈る
「あの人が幸せでありますように」と幸せを祈ってあげてください。
あなたが幸せを祈ることができたとき、あの人に罪悪感ではなく、あなたの愛が届きます。
私たちは誰かへを愛を送っているときだけ、自分を責めるのを止めることができます。
3.あの人との出会いから学べたものは?という視点を持つ
罪悪感を感じていると気づいたら、「私があの人と出会ったこと成長できたことはどこだろう?」「あの恋愛が気づかせてくれたことは何だっただろう?」という眼差しで、自分自身を振り返ってみてください。
少なくとも「私を責め続けること」ではないはずです。
同じようなテーマが自分にもあるなと感じた方は、少し時間をかけてじっくり取り組んでみてください。
過去と向き合うのは心の力が必要ですが、痛みの奥にある宝物に気づけた分だけ、自分を責める時間が減っていくでしょう。
自己攻撃は自分の魅力を隠す壁のようなものですから、それが減った分だけ本来のあなたの魅力を自然と外へ表現しやすくしてくれます。
つまり、よりあなたらしい幸せを受けとる準備が整っていくということです。
「私」が幸せになるのは、あの人でもよかったし、あの人ではなくてもよかったんです。
なにしろ、幸せを感じるのは「私」ですから。
少し先の未来で「あの人との出会いが、一番私らしい幸せが何か気づかせてくれた」「あの過去が幸せへの通過点だった」と、あなたが思う日がくることを願っています。
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最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに。
それでは、皆さんが健康で、心穏やかに、いい時を過ごされますように。
心理カウンセラー
近藤あきとし