いつもありがとうございます。
心理カウンセラーの近藤あきとしです.
●彼が引きずっている「元カノへの気持ち」に気づいたとき(1)
先日、女性向け情報サイトからの取材で「彼が元カノに未練がある場合、彼女側からできることはありますか?」という相談にお答えしました。
今日は、その内容をもう少し詳しくお話してみたいと思います。
*
もし、あなたのおつきあいしている彼の中に元カノの存在が見え隠れしたり、まだ未練があるような様子でいことに気づいたとしたらどんな気持ちになるでしょうか?
「それってひどくない?」と彼を責めたくなるか、「やっぱり私より元カノのほうが良いんだ」と落ち込んでしまうか、
人によってさまざまだと思いますが、何らかの心の反応があるでしょう。怒りや、自己嫌悪、無力感などなど・・・
その感情の出かたのパターンを記事にすることもできますが(少しだけインタビューでお話はしました)、今日はそちらではなく、どうしたら彼の中の元カノの存在をクリアにしてあげられるか?ということをテーマにしましょう。
最初はそんな彼を何とかしてあげたい、救いたい、癒してあげたいと思う女性も多いですね。
ただ、いつまでも彼が元カノへの未練に悩んでいる姿を見ると、「いつまで引きずっているのよ!」
と怒りを感じてきたり、本当に彼に感情をぶつけてしまい2人の関係が微妙になってしまうこともあります。
そして何度言っても、彼の態度がぜんぜん前と変わらない場合もよくあります。実際にそういったご相談でカウンセリングに来られるかたも少なくないですね。
*
怒りをつかったコミュニケーションというのは、本当に難しくて、特に私たち日本人は怒りを表現することがあまり上手ではないと言われています。
例えば、上にあげた例で言えば、彼女は【はっきりと直接表現する怒り】ですね。
わかりやすいのですが、ぶつけられた側のダメージはもちろん、ぶつけた側も幸せな気分でいられるはずがないですから、結局どちらも苦しむことになります。
彼の方はというと【受動的な攻撃という怒りの表現】をしています。
仮に彼女が「いつまで引きずっているのよ!」と怒ったとしましょう。彼は「ごめん・・・」と言って謝ります。でもぜんぜん態度が変わらなかったり、向き合ってくれなくなったりします
(怒りは3種類あって、最後の1つは【ひきこもる】ことで怒りを表現します。「あなたのせいで傷ついた」という被害者的な意識を態度であらわすやり方です。)
すると、彼女はますます怒りを感じます。当たり前ですね。そして彼に怒りをぶつける。彼は「ごめん」と謝る。彼は彼女に対して罪悪感を感じていますから、言い返すこともできずにいます。
とはいえ、じつは感情的な部分では彼も彼女に対する怒りは感じているわけです。
何か言い返したい気持ちはありながらも、ただ立場的には、「そこまで言わなくてもいいだろう!」という怒りを抱えることが精一杯というところだと思われますが。
ここでは何が起こっているかというと、
怒る彼女に対して、彼は謝るしかできないわけですが心の奥には怒りがありますから、それを「自分の態度を変えない」というカタチで表現するしかなくなってくるのです。
「君の言うとおりだけど、僕は態度を変えないよ」というやり方で対抗して、目に見えないケンカをしているんです。
これは実は私たちが子供の頃にはよくやっていた表現でもあります。欲しいオモチャを買ってもらえないときや、親に怒られたときなど、両親に従わざるを得ない中で、子供にできるせめてもの反発は「言うことを聞かない」ことだった、という経験に覚えはないでしょうか?
子供の頃の怒りの表現のパターンが、大人になってからも出てきているわけですね。
*
【受動的な攻撃】をする怒りを抱えている人というのは、じつは、みなさんが考えている以上に「自分の過ちを自分で責めている」ものです。
今回の例で言うと、彼は元カノを忘れきれず今の彼女に決めきれないことに大きな罪悪感と自己嫌悪を感じています。そしてそんな自分を酷く罰し続けています。
その自己攻撃の痛みが強ければ強いほど、彼は彼女の怒りを感じるとそこから逃避することしか考えられなくなるんですね。
ただ、その態度が結果的に彼女の怒りをさらに煽ることになるのですが。
さて、長くなってしまいそうなので続きは次回にお送りしたいと思います。
肝心な「どうしたらいい?」の部分までたどり着けなかったので、最後にヒントを少し。
一つには、怒りを抱えている人(この場合は彼)は、その感情の下に「分かってほしい」「助けて欲しい」「愛して欲しい」という気持ちが隠れていると言われます。
彼の態度があまりにも彼女にとって怒りを煽るものであるなら、彼の本心では怒りではなくもっと他に感じているモノがあるはずです。
二つ目は、そんな彼に怒りをぶつけるかわりに、どんなコミュニケーションができるでしょうか?
次回の記事はこちらです↓

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
次回もお楽しみに。
それでは、今日があなたにとって素晴らしい日でありますように!
心理カウンセラー
近藤あきとし

