罪悪感があるからコントロールしたくなる?

いつもありがとうございます。
心理カウンセラーの近藤あきとしです。

前回の記事を読んで下さったお客さまからメッセージをいただきました。


今月はそのご質問にお答えするかたちでお送りしたいと思います。

質問です!

私は「相手をコントロールすること」を手放すことが、難しいんだな。とメルマガを見て感じました。

と、同時に「欲求を満たしてー」と無言のアピールも凄かった(汗)と思います。

私の勝手なイメージで、相手をコントロールする人=強い人(立場が上の人)

というのがありますが、

私自身は何かにつけて、ごめんなさい。ごめんなさい。という気持ち(弱い人?)があります。

矛盾してるような、、、

解説と、解決法ありますか?

分かりにくい文章ですが、よろしくお願いいたします

ご質問ありがとうございます。

お名前が書いてなかったので、仮にFさんとしましょうか(2月:February なので)。

Fさん、記事を読まれて、ご自分で「相手をコントロールしようとしていたこと」

そして、「欲求を満たしてもらおうとしていたこと」に気づいたんですね。

素晴らしいことです。無意識的にやっていたことは意識上で気づくことが出来たら、半分は解決したのと同じですからね。

まずは自分を褒めてくださいね。

さて、メッセージに書かれていた「コントロールする方が強い人」というイメージはもっともですよね。

でも、Fさんは自分は弱い人という認識でありながら、コントロールをしようとしていたと感じています。

これは心理的には決しておかしなことではないんですね。

私たちは過去の人間関係で罪悪感を感じたことがあると、その罪悪感が心の中に残ってしまうことがあるのです(たくさんある心の押し入れの一つにしまわれているとイメージしてみてください)。

例えば、お父さんとお母さんの仲が悪くていつもケンカばかりしていたと思ってくださいね。

いつも機嫌の悪そうなお父さんと、いつもしんどそうな表情でいるお母さんを見ていたとしたら。

たいていの場合、子供ながらにそんな両親を見ていて『何とか仲良くなってほしい』『二人を助けてあげたい』と思うのではないでしょうか。

しかし、子供心ながら助けたいと思うものの、現実には大人同士の事情を子供が何とかしてあげることは、そうそう叶うはずもなく、結果これまでと同じく仲の悪い二人を見続けなければなりません。

すると子供心に『自分には何も出来なかった』『助けてあげれなかった』という失敗したという罪悪感を感じてしまうことがあるんです。

心の表面的には、当然もう過去のことですから、罪悪感が残ってるなんて思ってはいないのですが、たとえ子供時代の罪悪感でも自分でも気付いてない心の片隅に消えずに残っていることは少なくないのです。

すると男女関係では、親と同じような心の距離感になるパートナーに対して、罪悪感を感じやすくなってしまうのです。

私たちは心のどこかに罪悪感があるとき、ついつい無意識的にやってしまうことがあります。

それは罪悪感を使って相手をコントロールしてしまうことです。

「自分には罪があるからそれを償わなくてはならない」という感覚をもつことから、それを断罪してくれる相手を探してしまったり、相手に「そうだ!お前が悪いんだ」と言わせるようにコントロールしてしまうんですね。

(Fさんの、ごめんなさい、という気持ちはこのようなことかもしれません。)

また相手との関係を「私が●●してあげたんだから、あなたは◎◎をして当たり前でしょ」などの取引にしてしまったり、

「彼にあんな酷いことを言われたから、どうせ私はこうするしかないのよ」と犠牲的な行為を繰り返す、被害者の立場から抜け出さないことも珍しくはないんですね。

ただし、罪悪感からくるコントロールは長くは続かないんです。

なぜなら罪悪感は人とのつながりを避けようとします。自分を周りから遠ざけようとするんですね。

「私なんかいない方がいい」と、孤独になってひきこもるように仕向けてくるんです。

しかし上にも書いたようにこれは間違いなんですね。本当は感じなくていい感情なんです。

自分を罰し続けることだけが目的なのですが、そのことに気づけないといつまでも続けてしまうのです。

ここから抜け出す為に大切なことですが、

一つには、もし過去の人間関係に許していない人や状況があれば、もう一度今の大人の視点からそれらを見つめなおしてみること。そして捉われていた心を解放してあげることです。

そうすることで離れていた心が本来のつながりを取り戻すことができますからね。

一人では難しいと思ったら、専門家の力を借りながら取り組まれるといいでしょう。

もう一つには、Fさんの「心のスタンス」を決めることです。

具体的には、パートナーを信頼すると決める、と言ってもいいですね。

相手が何を言っても、どんなことをしても、Fさんが動じずに信頼して見ていられるということです。

つまり「コントロールを手放す」=「相手の好きにさせる」=「それを信頼して見ていられる」ということです。

ブレそうになったら「目の前の相手とどんな未来を生きたいのか?どんな関係なら最高に幸せな二人でいられるのか?」という問いを何度も自分に聞いてみてくださいね。

そこからFさん自身の心の奥にある本当の願いに近づけた分だけ、今できることが見えてくるはずですよ。


今日も最後までお読みくださいまして、ありがとうございました(^^)

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