心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。
4月23日に【アメブロ】恋愛テクニックに掲載した記事をご紹介いたします。
●選びたいのは傷つかない恋愛か?それとも未来につながるパートナーシップか?
カウンセリングの終わった後でクライアントさんと簡単な振り返りをすると、今のテーマがハッキリと見えて次に何をするかが、ポン!と見えるというようなことが良くあります。
パートナーシップなら、たとえば
・彼にまだ言ってなかった自分のコンプレックスを話す
・自立しすぎて甘えられなかったけど、はじめて彼女に悩んでいることを相談する
・結婚したい意思をパートナーに伝えて、相手の気持ちも聞く
・最近感じていたセックスのマンネリを解消したいと打ち明ける
・パートナーに嫌われるのが怖くて、言えなかった自分の気持ちを正直に伝えてみる
などなど、問題を解消するために向き合うべきテーマが見えてしまうんです。
すると「なるほど、やってみよう!」とやる気がアップする人もいれば、「え~、どうしよう・・・」と不安を感じだす人もいます。
これは誰にでもあることで、次が見えたので進みたい気持ちと同時に、未知の未来への恐れを感じるからなんです。
私たちは、今の状況を変えようと思いながらも、同時に不安と恐れを抱えてしまうからです。
誰しも、守られた安全な枠(制限)の中で生きていければ安心できると思いますが、いずれ行き詰まりや退屈さを感じるようになります。
それは多くの場合、「今の枠の中ではもう良くなり様がない。これ以上先が無い」というサインなのかもしれないんですね。
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以前、恋愛のカウンセリングに来ていた女性クライアントのお話です。
彼女は元カレから「ワガママな女は無理だ」「それにオレのやることにやたらと口を突っ込んでくるのも嫌だった」と言われてフラれてしまって以来、恋愛がまったく上手くいっていないとのことでした。
今おつき合いしている彼は、彼女の良いところを見てくれて褒めてくれるのですが、仲が良くなればなるほど彼女の中に
「でも、いつかダメ出しされてフラれる」
という不安が渦巻いて、彼の前では本当の自分を出せないと言っていました。
「私はワガママで、口うるさい女」
という自己概念(自分はこうだという思い込み)が彼女の恋愛を制限していたようでした。
だからどれだけ優しくされても、過去の恋愛の痛みという枠を越えて彼に隠している自分を見せられなかったのです。彼の信じて傷つくのが怖かったから。
私は、彼女の中の「愛されたいけど、きっと愛されない」という大きな無力感を感じました。
また対人関係での心の痛みや喪失感を抱えていると、誰かと関わるとその傷が浮上してくる感覚がする為、あまり人と関わりを持たないように距離をとろうとすることがあります。
ただ、その一方で「この傷を受け入れてほしい。癒してほしい。」というニーズも強く抱えることが少なくありません。
それが時には原因となった相手への、怒りや攻撃性を抱えることにもつながるので、彼と近づけば近づくほどそんな嫌な自分が見られるのが怖くて、自己開示が難しくなることも多いんです。
(怒りや恨みを抱えている自分が本当の自分なんだ。という誤解も大きく関係しています。)
私は彼女に聞いてみました。
「もう傷つかないことと、彼を信頼して愛することと、どちらがあなたの幸せにとって大切なことでしょうか?」
その問いかけを聞いた彼女の真剣な表情と眼差しが、どちらを選びたいかを十分物語っていました。が、ほんの少しだけ「やっぱり怖い」気持ちが残っていたようでした。
そこで、彼女の心の痛みを癒し、自己概念という思い込みを解放し、制限という枠を越えて本当の自分で彼に愛される、というセラピーをしました。
そうして彼女は自分自身への見方、そして彼とのパートナーシップへの見方が変わっていったのです。
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私たちは過去の失敗や傷つき、心の痛みによって、誰かを好きになること、愛すること、情熱的になることよりも、
失敗しないこと、傷つかないことを優先した生き方をしてしまう時があります。
誤解して欲しくないのですが、それが悪いと言いたい訳ではありません。傷つかないための防衛が必要な場合もありますし、防衛的な生き方が多くのモノを守っている場合もあります。
ただ、その防衛が幸せをもたらしていないとしたら、見つめ直してみるタイミングが来ているのかもしれません。
もし読者の皆さんの中に、「今の私もそうかもしれない」と思う人がいたら、少し考えてみてくださいね。
傷つかない生き方がもたらすのは、どんな未来だと思いますか?
その一方で、パートナーを真に愛する生き方がもたらすのは、どんな未来だと思いますか?
一切無駄なことをしない、リスクを取らない、必要なことだけをこなす生き方の未来は?
大好きなものに情熱を注ぐ、自分を何かに捧げることに喜びを感じられる生き方の未来は?
もしかしたら、私たちがどんなパートナーシップを選ぶか、どんな生き方を選ぶのかは、未来を選んでいることと同じなのかもしれません。
だとしたら、人生に大きな幸せや成功を受けとれる人は、自分の痛みも制限も枠も越えて、未来を信じて新しい選択ができる人なのでしょうね。
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とは言え、枠を越えて新しい選択するのはリスクがついて回ります。
「そんなリスクを取るくらいなら、今のままでいたほうが安全だ」と思う人もいるでしょう。
ただ、先ほどの女性のように「愛されたいけど、本当の自分は見せられない」という葛藤を心に抱えていると、モヤモヤした場所でずっと悩み続けることになりかねないのです。
・本音で話したいのに、なんだか上滑りした対話しかできてない。
・素直に謝ったらまた良い関係になれるのは分かっているのに、ごめんなさいが言えない。
・素の自分を見せて楽につきあいたいのに、本当の自分を隠してしまう。
・やりたかった仕事に転職したいけど、安定した今の仕事を手放すのが怖い。
仕事ではリスクは取れても、恋愛では自分の安全圏からまったく出られない人もいますね。これもその人の防衛的な生き方のパターンです。
私たちの人生に違いが出てくるのは、分岐点が来ている時に、どちらの未来を選んで進んでいくのか?なんですね。
思えば、私の場合でいうと17年前に参加した2日間のヒーリングワーク(セミナー)で「カウンセラーになろう」と決めた時に、今の人生が用意されていたような気がします。
あなたが選びたいパートナーシップは、どんな未来に繋がっているでしょうか?
選びたい未来は、あなたの手の中にすでに握られていますよ。
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