心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。
11月21日に【アメブロ】恋愛テクニックに掲載した記事をご紹介いたします。
最近の恋愛のカウンセリングではこんなお話を伺う機会が多かったように感じます。
「彼と上手くいっているのに自分から関係を壊してしまうんです」
「いつもどうでも良いことでパートナーにケンカを仕掛けて仲が悪くなって別れるパターンがあります」
あるいは、
「優しくて誠実な人が良いと分かってるんですけど、ちょっと手のかかるタイプばかり好きになってしまいます」
なんて話も聞きますね。
私たちが幸せになることへの罪悪感を感じていると、そんな状況が繰り返されることがあります。
*
「でも幸せになるのは良いことなのに、なんで罪悪感を感じなきゃいけないの?」と思われた方もいるかもしれませんよね。
たとえばこんな状況を想像してみてくださいね。
友だち数人とお茶をしている時、あなた以外の友だちは全員パートナーにフラれたばかりだとしましょう。今は失恋の痛みのどん底にいるんです。
でも、あなただけは最近、ずっと好きだった男性に告白されておつき合いが始まったばかり。何をしていても幸せでいっぱいです。
できるものなら、みんなに自分の幸せを話してお祝いしてもらいたいところですが、他の友だちの会話は…
「男って最低だわ」
「恋愛なんて最悪よね」
という話題で盛り上がっているのです。
そんな時に「私、幸せでいっぱいなんだ。」と話せるかというと、まず出来ないですよね。
自分の今の状況は隠しておきながら、ついみんなの会話に乗っかって「そうよね。最悪よね。」と話を合わせてしまうかもしれません。
それは「みんながつらい時に、私一人だけこんなに幸せでいるのは、なんだか悪いな…」という罪悪感を感じるからです。
さらに友だちが話している「恋愛なんて本当に最悪!」という話題に同調するることで、仲間としての連帯感、いわゆる「つながり」も感じることが出来るからです。
*
このような、良いことではなく、問題や痛みでつながることを心理学では「癒着」と呼んでいます。
私たちが無意識的に幸せを拒んでしまう時、その心理の根っこには「罪悪感」、そして「癒着」があって、現実に強く影響している場合がとても多いのです。
ちなみに他にどんな行動パターンが出てくるかというと…
・友だちと同じ人を好きになった時には必ず身を引いてしまう。
・職場で残業している人がいると、自分一人だけ先に帰ることができない。
・お土産で貰ったケーキがあったら、みんなが食べたいモノを取った後で残ったモノを食べる。
・家族兄弟が趣味や楽しみを持っていなかったので、大人になって自由に遊んでもイイはずなのに、自分だけ良い思いをすることに抵抗感がある。
などのケースは良く聞きますね。
こういったパターンのある人には、周りに「幸せそうじゃない人」「楽しそうではない誰か」がいたり、「私が最高に幸せになったり、自分一人だけ楽しんだりしてはいけない」という感覚があるものです。
さらに言えば、「もし、ここに居る全員が幸せで笑顔でいてくれたら、私も遠慮なく幸せになれるのにな…」という気持ちもあるんですね。
「自分が幸せになるのは、みんなが幸せになった後。みんなの笑顔を見届けた後になら私も幸せになっても良い。」とどこかで決めているんです。
これはどういうことかというと、あなたの心の中にいつも『幸せでない誰か』がいて、その人に気をつかい、その人が幸せでないことに罪悪感を感じているからなんですね。
では、あなたにとって、その『幸せでない誰か』はいったい誰なのでしょうか?
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私が以前カウンセリングをしていた女性クライアントは、それは『お母さん』だと話してくれました。
お母さんは自分を横に置いて、いつも家族の為、子供たちの為に尽くして、まるで我慢と犠牲を絵に描いたような人でした。
彼女は母親のおかげで大学まで出してもらい、一流企業へ就職して今ではそれなりの収入があるのですが、
いつもパートナーシップでつまづいてしまい、特に結婚が見えてくると自分から関係を壊してしまうパターンが続いていました。
母を置いて自分一人だけ幸せな結婚をするわけにはいかない。そんな感情が彼女にはありました。
彼女の心の中のイメージはこんな感じでした。
自分は結婚して最愛のパートナーと幸せな生活をしている。でも母親は実家で一人、孤独な暮らしをしている。その姿が寂しそうで、私が幸せになったらお母さんを置いてけぼりにしてしまう…
実際にそうなるかどうかは分かりませんが、彼女の心の中ではそんな気持ちが強くあったんですね。
その為に、自分が幸せになることを想像すると同時に湧き上がってくる「私一人だけ幸せになるなんて出来ない」そんな罪悪感から、目の前にやってきた幸せを受けとらないようにしていたのです。
まさに「罪悪感」がもたらす問題を通して、母親とつながる「癒着」を作りだしていた訳です。
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ただ、彼女のお母さんにしてみれば、娘に気を使ってもらって幸せにならないことを望んでいるかと言えば、そんなことはありませんよね。
お母さんの生きてきた時代には、自分にベストな幸せを選べるだけの選択肢が今ほど多くは無かったはずですから、自分の与えたものを子供が喜んで受けとってくれて、親以上に幸せになってくれることを何よりも望んできたんですよね。
その想いを受けとるために必要なのは、決して罪悪感を抱え続けることではなく、あなたの幸せな姿を見せてあげることです。あなたの笑顔がお母さんにとっては最大の喜びになるんです。
「受けとることは、同時に与えること」だと言われます。
彼女の場合は「自分が結婚して幸せになったら、お母さんが幸せでなくなる」そんな思い込みが強くあったので、問題を持ち続けることで母親と心理的に癒着の状態になっていたんです。
彼女には、自分が幸せになったことでお母さんがこれからも幸せで笑顔で暮らしていける、そんなイメージをしてもらう心理セラピーをしました。イメージを書き換えることで、思い込みを手放し、幸せを受けとれる心の状態に整えていったのです。
あなたの場合は、誰がこうした存在として心の中にいるでしょうか?
もし、ふと思い浮かんだら「◎◎が幸せになれるように」と、あなたの想いを届けてあげるようなイメージをしてみてくださいね。
幸せを祈ってあげられた気持ちの分だけ、幸せを受けとれるあなたに変化していきますからね。
参考記事です。こちらもどうぞ↓
「頑張っているのに上手くいかない恋愛ばかり」の理由(その3)
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに。
それでは、皆さんが健康で、心穏やかに、いい時を過ごされますように。
心理カウンセラー
近藤あきとし
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