「もうこの人とは別れるしかない」と感じたら~デッドゾーンの罠の正体(1)

心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。

5月11日に【アメブロ】恋愛テクニックに掲載した記事をご紹介いたします。
●「もうこの人とは別れるしかない」と感じたら~デッドゾーンの罠の正体(1)

ここ4回の記事はパートナシップのプロセスの一つで、ケンカの時代と言われる『パワーストラグル』というステージについてお伝えしてきました。

「誰かを責めるのを止めた時、2人の関係が前に進み始める」
(1)、 (2)、 (3)、 (4)

今回はパワーストラグルからさらに先にある、『デッドゾーン』のステージについてお話したいと思います。

デッドゾーンとは、いわゆる倦怠期のことを言います。

パートナーに飽きてしまったり、関わることに疲れてしまったりして、動きが止まったような感覚がします。文字通り「行き止まり」にいるような状態です。

希望も光も見えず、ここから先があるようには思えなくなってしまいます。

(これはパートナシップだけではなく、家族関係や仕事、趣味などのジャンルにもあるもので、続けてきたことに飽きたり疲れた状態がきた時には、やはりデッドゾーンに入ったと言えます)

例えば夫婦であれば、役割としての夫・妻はこなせても、あくまで義務として事務的に関わるのみになるので、いずれ疲労困憊になり燃え尽きてしまうのです。

「私の人生ってこれで良いのかな?」
とか、
「頑張ってきたはずなのに、私の欲しかった幸せと違うような気がする・・・」
などなど、

これまでの人生を振り返って、現在の自分の状況に疑問を感じることは誰にでもある経験だと思います。

これがデッドゾーンの状態に入ってくると、徒労感・疲労感・やる気の無さ・虚しさばかり感じるようになり、やがて無感覚になっていくのです。

すると、人はこういった状態から抜け出すために、

自己破壊的になってすべてを投げ出してしまいたい衝動に駆られたり、

または「心地よい癒し」や「ほっ、とできる安心感」が欲しくなったり、

逆に「ドキドキする刺激」や「駆り立てられるような興奮」を求めたくなることが多いんですね。

恋愛や夫婦関係に疲れきった人が、現状を打破するためにパートナーとの関係を壊してしまいたくなることもあれば、

癒しを求めて別の異性を探して浮気に走ったり、よりドキドキを感じられる世間的にはタブーな関係を求めたり、

新しい刺激が欲しくて仕事をガラッと変えたり、友人との遊びに夢中になったり、趣味に没頭したり、ギャンブルやアルコールや風俗などに依存してしまうという話は、カウンセリングをしているととても良く耳にします。

ただ、デッドゾーンにハマる前には必ずパートナーに対する「不平不満」と「期待外れ」が山積みになっているはずなんですね。

その不満の中身は大小いろいろあるでしょうが、昨日今日に始まったモノではない我慢と忍耐が目一杯つまった感情が隠れていたりします。

例えばですが、あなたがとても大好きなパートナーがいたとして、その相手がたった一回あなたの期待に応えてくれなかった、欲しいものを差し出してくれなかったとします。

そのたった一回の期待外れで、あなたはパートナーを大嫌いになるでしょうか?

おそらく、ほとんど人は「もうこの関係は終わりだ」とは思わないですよね。

こういった期待外れと不満が何十回何百回と積み重なった後に、どうしようもない落胆と失望と徒労感を味わった末に「・・・もうダメかも」と思うことが多いのではないでしょうか。

とは言え、そこから本当に別れを選択する人もいれば、世間体や経済的なこと様々な理由があって「別れられないけれど、パートナーに期待するのはもう止めよう」そう思って関係を継続する人もいます。

いわゆる「仮面夫婦」や「家庭内別居」など、同居しているだけの関係、会話は業務連絡のみというような役割で関係が続くというのは後者の典型的なケースと言えます。

デッドゾーンにハマり、離婚やお別れを考えているクライアントさんがカウンセリングに来られることも非常に多いのですが、お話を聞いていると

「私はこんなに頑張ったのに、あの人は何もしないんです」
「あれだけ私が言ってきたのに、パートナーは全く変わろうとしませんでした」

というような、不満が溢れるように出てくることは少なくないですね。

ここへ至るまでには、何度も何度もチャレンジをして、アプローチの仕方を考えて考えて、我慢も忍耐も期待も信頼もして、そういった努力と取り組みの積み重ねがあった末に、どこかで諦めたというプロセスがあるんですよね。

そこから徒労感・疲労困憊・虚しさを感じて、無感覚になっていくのです。

こうなると「もう何もしたくない」「努力しても無駄」と感じますから、「ここから変化を起こそう」とはとうてい思えなくなるのが当然です。が、

じつは、この「変化したいと思えなくなってしまう」ことがデッドゾーンの罠なんですね。

ということは、この心理の裏を返すと「まだこの先に、自分たちが変化していった先に、今のパートナーとの幸せがある」とどこかで信じているということになります。

なぜなら、もう相手とのパートナーシップを完全に断念していたり、2人で取り組める課題をやりきっていたとしたら、その先にあるのは関係性の「卒業」だけだからです。

デッドゾーンに至ったのは、あなたにはまだやり残していることがあるからとも言えます。

夢見ている未来や、2人の理想の幸せを本当はまだ諦めていないとしたら、あなたがもう一度パートナーを選ぶことが求められています。

そして、やり残していることをもう一度思い出すことが必要です。

あなたが相手との関わりの中で諦めてしまったことはどんなことでしたか?

それが2人が進むべき次のステップを作り出す源になりますからね。

次回も続きをお届けします↓

***

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに。

それでは、今日があなたにとって素晴らしい日でありますように!

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