心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。
4月13日に【アメブロ】恋愛テクニックに掲載した記事をご紹介いたします。
●誰かを責めるのを止めた時、2人の関係が前に進み始める(3)
ここ2回に渡ってパートナシップのプロセスの一つ「パワーストラグル」という「ケンカの時代」についてお伝えしてきました。
2019/3/16「誰かを責めるのを止めた時、2人の関係が前に進み始める(1)」
2019/3/30「誰かを責めるのを止めた時、2人の関係が前に進み始める(2)」
前回のブログでは、「私たちがパートナーと争いをしていて相手を責めている時は、じつは自分自身を責めている時」だということ、
そして、「本当は自分が悪いんだ」という気持ちに気づきたくないので相手を責める手を緩められない、という心理を解説しました。
今の状況を変えられない自分、パートナーを幸せにできていない自分をダメだと思っている分だけ、心の底には「こんな自分が嫌だ」という気持ちが横たわっているんです。
その気持ちを認めて「こんな私でごめんなさい」と相手に伝えるのは本当に勇気がいります。
でも、もしケンカをしているパートナーが「こんな私でごめんなさい」と言ってきたら、あなたはどんな気持ちになるでしょうか?というところまでお話しましたね。
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さて、もしあなたの大切なパートナーが上のようなことを言ってきたら、おそらく「そんなことないよ」と思うのではないでしょうか。
でも実際に言葉にして伝えられるかどうかは、ちょっと迷うところかもしれませんよね。
つい「私も完璧じゃないしダメなところもあるけど、あなたも同じだよね。そこの所ちゃんと分かってるの?」と、さらに相手を追い込んでしまうかもしれません。
自分を守らないと・・・という気持ちがあると、人は愛よりも自分自身の防衛のために相手を攻撃してしまうことがよくあります。
私たちは自立をしていくと、間違いを認めたり、謝るということが苦手になっていくんです。
なぜかというと、自立するというのは「誰かの役に立つこと、何かが出来ることで自分の価値を作っていく」ことであり、「そうすれば、誰からも文句を言われなくて済むだろう」という動機が始まりにあるからなんですね。
ですので、男女問わず自立した人はたいてい謝ることが苦手です(もちろん、間違いを受け入れて誠実に謝ることができる成熟さを持っている人もいます)。
仕事の場面を想像すると分かりやすいかもしれないですね。
成功するためにはミスしてはいけない。間違いは許されない。この感覚はパートナシップの場面でも良く出てくるんです。
だとすると、【間違いを認めること・謝ること=周りから非難される・一斉に攻撃される・袋叩きにあう・人生の終り】のように思ってしまっていると、相手に謝れなくなってしまうんです。
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だからこそ、こちらが先に相手に謝ることが大切なんですね。
「え?何を言っているか分からないんだけど」と思った方もいるかもしれませんが、その理由は「謝っても非難されないし、袋叩きになんかあわないし、人生が終わるわけじゃないよ」ということを伝えるためなんです。
例えば、あなたがパートナーとケンカをしているとしましょう。
表面的には相手を悪者だと思い責める気持ちがたくさんある一方で、じつは本心の部分ではこう思っていたりします。
「彼(彼女)が怒ったり、話を聞いてくれなかったりするのは、本当は私の方に問題があるのかもしれない」
「私じゃなくて、もっと優しい人だったら、パートナーの気持ちを分かってあげられるのかもしれないな」
「こんな状況にしかできない私が悔しいし、情けないし、ホントに悲しい・・・」
そんなこと思ったことないけど、と思われた人もいるかもしれませんね。
でも、私たちは心の奥ではこれくらい自分にダメ出しをして責めているものなんです。
ただ、こういう感情をまともに感じるのはつらいので、「私はこんなにしてきたのに!」と自分の主張ばかり押し付けてしまったり、相手のせいにして攻撃をしてしまって終わらないケンカを繰り返してしまうんです。
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もし、先程の本心の部分を受け入れたうえでパートナーに前向きなコミュニケーションをするのならば
「イライラしたり、怒鳴ったりするあなたを見ていると、それをどうにかしてあげられない自分が本当に力不足だと感じるの。」
「あなたを理解したいのに、理解できない、優しくなれない私ってパートナー失格なんじゃないかって思ってしまって、それが本当に悲しい・・・」
「今はどうしたら良いのか分からないけど、2人で幸せになれる方法を一緒に見つけられたら良いなって思っています。」
こんな言葉を大切なパートナーから言われたら、あなたはどんな気持ちになるでしょうか?
「私の方こそごめんね。言い過ぎてしまったね。」
そう思って謝りやすくなるのではないでしょうか。
もちろん、それまでの色々な出来事、やり取り、多くの感情が積み重なってケンカになっているわけですから、これで直ぐに仲直りできることは少ないかもしれません。
ただ、ケンカが起こっている裏にある心の真実、私たちの怒りの矛先は、変わらないパートナーに向けられているのではなく、パートナーが良い方向へ進むための力になれていない自分、状況を変えられない自分に対して向けられている、ということなんですね。
このことを頭に置いたうえでパートナーと関わってみると、今までとは違った視点から相手を見つめ直せるでしょう。そして今までとは違う感情を感じることができるはずです。
大切なのは「間違っても、謝っても責められない」「間違ったら、それはただ修正したらいい」という信頼を二人の間に育てていくことですからね。
みなさんが今パートナーとの関係性を通して向き合っている課題の解決へのヒントになったら嬉しいです。
次回も続きをお届けします↓
コチラの記事もあわせて読んでいただくと参考になりますよ↓
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最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに。
それでは、今日があなたにとって素晴らしい日でありますように!