いつもありがとうございます。
心理カウンセラーの近藤あきとしです。
UNDERSTANDという言葉がありますよね。ふつうは「理解する」という意味にとらえることが多いと思います。
でもどうして、UNDER(下に)STAND(立つ)で理解になるのでしょう?
調べてみると色んな解釈が出てきます。
・ものごとや相手のことを本当に理解するには、上から眺めているだけではダメで、同じ場所に立ってみること、あるいはむしろ下に立ってみることをしないことには分からない。
・人の上に立つ人は、本当は人の下に立っていて下から見ることで本質を理解しているからこそ、相手の立場でものを考えられる。
などなど。
人を理解するには、その人と同じ場所で感じてみる・同じ立場で考えてみる。いや、むしろ下に立ってみることでその人の気持ちを分かろうとすることが第一歩ということなのでしょう。
英語のできる友人に聞くと、UNDERは「下に」だけでなく「近くに、間に」という意味合いもあるとのことでした。
相手に近づいてみると良く分かることがある。
誰かと誰かの間に立ってみるからそれぞれの事情が分かるし、何が起きているかも理解できる(そして、どちらの側にも立てることも大事)。
たしかにそんなこともありますよね。
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こんな見方もできそうです。
私たちの表面的な部分は、肉体、表情、声、など見たり聞いたり触ったりできますよね。
でも人はそれだけが存在のすべてかと言えば、もちろんそうではなくて、感情や心や精神はより内側・深部にあると思われています。
それらはふだんは表に出ていませんが、内側で感じたこと・思ったことを外へ出そうと意図すれば、言葉や行動や態度として表現できます。
そういう意味では、表面よりも“UNDER”な場所にあるのが、私たちの「心・核心・本当の自分」というものかもしれません。
あらゆる人間関係で、もっと相手と分かり合いたいとき、UNDER(下に)STAND(立つ)な意識で相手と同じ立場に、足元に立つことが本当の理解への第一歩。
でも私が今感じるのは、もしかしたらそれ以前に、自分自身への理解も大切かもしれないということです。
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本当の自分が求めていること、何より大切にしたいこと、本来の願い、そんな自分自身の中心・核心といえる場所が心の内側、深部にあるとすれば、そこまで下りていくことも、また“UNDERSTAND”と言えそうです。
自分の内側の深い部分に下りていって、「自分の心に歩み寄ること・同じ場所に立つこと・声になっていない心の声に耳を傾けること」ができたら。
それまで気づかずにいた自分自身に出逢うことができたり、より細やかな理解へとつながっていくんじゃないでしょうか。
そんなプロセスを深く丁寧に体験できた分だけ、
今度はパートナーシップで、親子間で、上司や部下との関係で、
相手をもっと深く理解したい時、今までよりもほんの少しでも歩み寄れたり、近くに立ってみたり、同じ足元で同じ視線で見ることが、きっとできるはず。
自分自身を大切に愛をもって寄り添うことができるのであれば、相手のことも同じように大切に愛をもって寄り添うことができるはずですからね。
私も、自分自身にも大切な人たちにも“UNDERSTAND”できる、そして傍らで「一緒に泣いて、一緒に喜べる」、共に立つ人でありたいと思うのでした。
それでは、今日があなたにとって素晴らしい日でありますように!
心理カウンセラー
近藤あきとし