■無料相談コーナー■ 『世の悪、犯罪など』~2014年8月1日受付分より~

いつもありがとうございます。
心理カウンセラーの近藤あきとしです。

毎月1日・15日に受付いたしております(※1月1日と8月15日は除く)
「無料相談コーナー」にて、8月1日にお寄せいただいたご相談に、
近藤から回答をさせていただきました。

みなさんの今の問題と向き合うためのヒントになれば幸いです。

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今回のご相談

「世の悪、犯罪など」 : ジャンル(その他)

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私たちが周りに見ている世界をどんな世界にしたいのか
それは私たちの選択次第です。

もし罪悪感や過去に出来た心の古傷で自分を責めているとしたら、
その感情は私たちの見ている世界にそのまま映し出されてしまうんですね。

悲惨で理不尽な世界が見えているなら、それはそのまま私たちが
自分をそのように扱っているからかもしれないのです。

罪悪感を感じているというコトは、過去に本当はこうしたかったけど
できなかった、ということ想いが今でもあるはずなのです…

(回答本文は以下をご覧ください。)

タイトル
世の悪、犯罪など
相談者名
藤咲
はじめまして。ずっともやもやして我慢の限界です。

私は世の中にあふれる悪というものの大きさに圧倒され、生きるのが辛いです。
神などいないと思います。毎日繰り返される悲惨な事件。表に現れない多くの被害者。女性への性暴力、子どもが虐待される事件。不注意であったとしても、何の落ち度もない人間にたいして容赦なく繰り返され、罰せられることのない加害者の存在。無秩序です。

日本はまだましでしょうか、世界を見れば正義の名の下で多くの人間の尊厳が踏みにじられ、暴力とすら認識なれていない。

加害者のなかには積極的加害者と消極的加害者がいると思います。自分の意志で強固に犯罪をやってのける者、そのようなものに反省が容易にあるとは思えない。そういう加害者にもカウンセリングはもっともらしいことを言って逃げ場を与えるのでしょうか?起きていることに意味があるとかよく聞きますが、ただの無秩序でしょう。暴力には加害者がいて、隣に被害者がいる。権力があって支配がある。

この世にある悪は善より圧倒的に大きなものであるように思えます。
本当であれば自分が闘えばよいのですが、無力です。誰かを助けようと思うと怒りが先行して交渉できません。私も被害者で加害者はのうのうと社会的に認知された立場で人に者を教えております。世の中茶番ですよね。

世の中の明るいところだけ見て、歯触りの良いことばかり聞きたいわけではありません。
でも生きるのが怒りと無力さでとても疲れます。
こういうのはよくある思考かと思いますが、何かアドバイスがあれば教えていただけますか。何か救いがあるのでしょうか。

カウンセラー
近藤あきとし
藤咲さん はじめまして。
カウンセラーの近藤あきとしと申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

世の中の秩序の無さや理不尽な出来事に大きな怒りと失望を
かかえていらっしゃるのですね。

また憎しみや自分自身への無力感も感じているみたいですね。

しかし、私が感じたのは、藤咲さんはここへいたるまでに
そうとうにがんばってこられてきたのではないか、ということです。

怒りや憎しみがあるけれど、そこには正義の無い力がまかり通る
世の中にしてはならない、という思いも消えてはいないからこそ、
藤咲さんは言いようのない葛藤の中で苦しんでいるのかもしれませんね。

それは感情では、今の世界への怒りや憎しみを抱えているけれど
感覚的な無意識のレベルでは、もしかしたら世界への強い愛や
情熱を持っているのかもしれないということです。

「怒り」というの感情はさまざまな理由から出てくるものですが
愛を感じているからこそ怒りになってしまう、ということもあるんです。

藤咲さんが、どうにかしたい、と思っている世の中や世界に対して感じている
愛情が強ければ強いほど、期待を裏切られたり、求めていたことが叶わなかったりなど、
心が深く傷ついた出来事があって、そこから愛情が怒りに変わってしまった
のではないかと私には感じられました。

しかし、藤咲さんは世の中の理不尽さがあるから自分が苦しんでいると
思っているかもしれませんが、実際にはそうではないかもしれないんですね。

例えば「昔、本当に愛したかった存在を愛せなかった自分」に対して
怒りと憎しみを持っているとしたら、どうでしょうか?

私たちは罪悪感を感じるとき、二つの理由が存在します。
一つは過去に「何かをして失敗して感じる罪悪感」、
二つ目は過去に「何か出来たはずなのにやらなかったことで感じる罪悪感」

そして圧倒的に多いのは、二つ目のほうの理由です。

どういうことかと言うと、
藤咲さんにとって「本当は出来たのにやらなかったこと」あったとしたら、
「全て自分が悪かった」と感じるくらい辛い体験をしたことが強い心の痛みとなり
「あのとき感じた辛い思いをもう二度と感じたくない」と思っている分だけ
心の中では「また辛い思いをするかもしれない」という恐れが出てくるんですね。

そして、その恐れと罪悪感を隠すために、
代わりに「怒り」を感じているかもしれないのです。

怒りは強いエネルギーを使いますから、今の藤崎さんはほとんどのエネルギーを
怒りにもっていかれているんじゃないかと思います。
それだけに他のコトに使える余力も無くなっているはずですから
怒っているだけで本当に疲れるし、無気力さを感じるのも無理はないでしょう。

怒りというのはそのまま感じれば、怒りでしかありません。
ただそのエネルギーというのは色んな形で発散が出来ますので、
まずはその発散する方法を考えてみてもいいでしょう。

例えば「のめり込める趣味を持つこと」や「運動・スポーツに打ち込む」
「大声で笑うこと」、「仕事やライフワークへのモチベーションにする」
などで行えます(あくまで一例ですので他にもたくさんあるはずです)。

藤咲さんは、本来このうえなく純粋な心を持っている方のはずです。
そして世界を覆うほど深く大きな愛にあふれた方です。

でなければ世の中の理不尽な出来事、不公正に対して
これだけの怒りと何もできない自分の無力さ、
また何もしようとしない世界に対して失望したりはしないからです。。

その藤咲さんの本来持つ優しさや愛情を発揮しない理由を作っているのが
先ほどの罪悪感なのではないかと思います。

人というのは、自分に嘘をつくとその分だけ心が辛くなってきます。
もし今、藤咲さんが辛いと感じているのであれば、
それは「自分の本心に嘘をついている」ということになるんです。

だとしたら、藤咲さんは自分の心に正直に生きることが
求められているのではないでしょうか?

藤咲さんにとって自分の中の愛からできる行動って何でしょうか?
また他人から愛されることってどういうことでしょうか?
「今できること」「今受け取れること」、そして「自分が本当になすべきこと」
それを考えること、実行することが必要なのではないかと私には思われます。

つまり全ては選択しだいということなんです。

理不尽で悲惨な世界を見たいなら今のままでも良いでしょう。
でも、すばらしい世界、自分が生きるに値する世の中を見たいなら
藤咲さんの心に溢れるほどある愛を外に流してあげることです。

選ぶところからスタートが決まってきますからね。
藤咲さんが望む世界に向けて、良いスタートを選択してほしいなと思います。

今回はご相談ありがとうございました。

近藤あきとし

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