大阪で出会った奇跡の茶碗と「古い価値観を手放す」生き方 

こんにちは、心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。

4月に大阪へ行ってきました。あいにくの雨模様でしたが、会いたい人に会ったり、お笑いライブに行ったり、楽しい時間の方が多くて短い日数ながら充実した旅行でした。

最終日、新幹線の時間までかなり余裕があったので、ホテルから近かった藤田美術館にふらっと寄ってみました。

ここには、世界に数点しか現存しないと言われる国宝「曜変天目(ようへんてんもく)茶碗」が所蔵されています。存在は知っていたけれど、実際に見たことはなかったので、いい機会だなと思って行ってみました。

漆黒の器の中に、宇宙みたいな光彩が広がっているお茶碗をじっくり眺めていたら、ちょうどタイミングよく学芸員さんの解説が始まりました。

このお茶碗が作られた当時の中国では「白茶」という、今とは全く違うお茶が飲まれていたそうで、その白いお茶が映えるようにと、この黒い器が作られたのだそうです。

そこから、興味深い文化の違いについても教えてくださいました。中国では流行や時代の変化とともに、それまでの作品や作風を一度壊して、次の時代へ移っていく。だから実は、昔の美術品は本国にはあまり残っていなくて、「古い中国美術を見るなら日本へ行け」と言われているんですよ、と。

海を渡ってきたものが、こうして日本で大切に守られてきたんだな、と感銘を受けていたんですが、学芸員さんは最後に、少しハッとさせられる問いかけをされたんです。

*

「中国では美の基準が次々と移り変わっているけれど、日本では数百年前に『美しい』と言われたものを、今も変わらず『美しい』と言って、皆で鑑賞している。それ自体は悪いことではないけれど、そろそろ私達も、新しい次の美の価値観へ移っていっても良いのではないでしょうか」

この言葉を聞いた時、なんだか胸の奥を突かれたような気がしました。これは、もしかしたら美術品だけの話じゃないんじゃないか。私たちの生き方や心のことにも、案外そのままあてはまるんじゃないかと思って。

私たちは日頃、無自覚のうちに「昔の基準(ルール)」や「過去の価値観」だけで、自分自身や周りをジャッジしていないでしょうか。

「もっとちゃんとしなきゃいけない」
「人から評価される自分でいないと価値がない」
「一度決めた生き方を変えちゃいけない」

自分を縛っているそういう基準を、よく見つめ直してみると、自分が納得して選んだというより、親や学校、世間みたいな「周りから与えられたもの」だったりします。いつの間にか、それを「これが正しいんだ」と思い込んでしまっている。

時代も環境も、自分自身だって変わっているのに、昔だれかに与えられた古い基準のままで採点し続けていたら、そりゃ息苦しくもなるよなと思います。

学芸員さんが「新しい美の価値観へ移っても良いのでは」と問いかけたように、私達の中にも、もう手放してもいい古い基準があるのかもしれません。

*

もし今のあなたにとって、他人の基準や過去のルールに合わせて生きることが、もう必要なくなっているのだとしたら。

「あの頃の自分には、あの価値観が必要だったな」「でも、もう十分役割は果たしてくれたかな」と、感謝しながら手放してもいいのかもしれません。

これからは「自分にとって何が大切なのか」「どんな生き方が心地よいのか」、そういう人生観を、自分で選び直してもいいんじゃないかと思います。

もし今、皆さんが何かに行き詰まりや、生きづらさを感じていたら、自分の心にこんな問いかけてをしてみてください。

「今、私が信じている価値基準って、本当に自分が望んで選んだものだっただろうか」と。

もう手放してしまってもいいはずのモノを、握りしめたままにしているのは、どうしてなんだと思いますか?

私のカウンセリングセッションでは、皆さんが自分自身の本当の願いや、新しい価値観を見つけていくお手伝いが少しでもできたらと思っています。

今日もありがとうございました。次回を楽しみに待っていただけたら嬉しいです。

次回は、具体的な事例を交えたコラムにしようかなと考えています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

皆さんが毎日を健康で、心穏やかに、優しい時間を過ごせますように。心から応援しています。

心理カウンセラー
近藤あきとし

追伸)
鑑賞が終わったら美術館入口横の「あみじま茶屋」でお茶とお団子で一服するのがおススメです。
注文してから目の前でお抹茶を点ててくれて、お団子も焼き立てで提供してもらえますよ。
高い天井に、外の庭園を眺められるガラス張りの店内、都会の大阪市内とは思えないくらいゆったりした時間が過ごせました。

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【編集後記】
お茶で思い出したのですが、2カ月くらい前に、いつも担当してくれる銀行の営業さんが勉強のためにと新入社員を連れてきたんですね。
居間で二人に急須でお茶を出したところ、新入社員さんは「お茶の葉で淹れたお茶を初めて飲みました」と言ってきてちょっと驚きました。

私の実家はけっこうな田舎でしたから、食卓でも来客時でも急須に茶葉で淹れるのが当たり前だっただけに衝撃でした。
ただ最近は、お茶はペットボトルで飲むことがほとんどですし、ひょっとしたら急須を持っていないお家もあっても不思議じゃないですもんね。

結局、新入社員さんはお茶を3杯お代わりしていったので、私の中ではけっこう満たされた気持ちでお見送りしました。

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