こんにちは、カウンセリングサービスの近藤あきとしです。
恋愛のカウンセリングをしていると、本当に多くの方から、こんな切実なご相談を受けます。
「大好きな人の前だと、どうしても緊張してしまって、言いたいことが全然言えないんです」
「友達や、なんとも思っていない男性の前では普通に冗談も言えるのに、本命の彼の前だと別人みたいにガチガチになってしまって…」
皆さんも程度の差はあれ、似たような経験に心当たりはありませんか?
「どうして私はこんなに不器用なんだろう」と自分を責めて、落ち込んでしまったこともあるかもしれませんね。
でも、もう一歩幸せな恋愛に進むために、まずは自分を責めることを一回やめてみましょう。
実は、好きな人の前でいつも通りでいられる人の方が、世の中では圧倒的に少ないものなんです。
私たちが好きな人の前で緊張して、自分らしくいられなくなるのには、心理学的に「とても正当な理由」があります。
今日は、その心のメカニズムを一緒に紐解きながら、大好きな彼の前で「本来のあなたの魅力」を取り戻すためのヒントをお届けしたいと思います。
好きな人の前で緊張してしまう心理的な理由
私たちの心には、ある明確な性質があります。
「自分にとって価値があるもの、大事なものほど、失う恐怖を強く感じてしまう」
というものです。
ちょっと想像してみてください。
あなたが友人の家に遊びに行ったとします。ソファーの横に立派な壺が飾ってありました。そこで友人が笑顔でこう言ったんです。
「それ、実は鑑定に出したら3億円の価値があるって言われたんだよね。ちょっと邪魔だから、向こうのテーブルに運んでくれる?」
…どうでしょう。急に体に緊張が走りませんか?
「もし手が滑って落としたらどうしよう」
「私のせいで傷がついたら人生が終わる…!」
そう思うだけで、手も足もガクガクと震えて、いつも通りの平常心では運べない、という人がほとんどのはずです。
でも、もし友人が「これ?フリーマーケットで3千円だったよ。適当にそっち置いといて」と言ったとしたら?
何の緊張もなく、ヒョイと片手で掴んで持っていけますよね。
これを恋愛に当てはめてみてください。
あなたにとって、大好きな彼は「3億円の壺」なんです。それくらい、あなたにとって尊くて、価値があって、絶対に失いたくない「宝物」なんですね。
だからこそ、「大好きな彼に、絶対に嫌われたくない!」「この恋を絶対に失敗したくない!」という強い怖れが生まれます。
たいして好きでもない人や、異性として意識していない相手なら、「どう思われたっていいや」と思えるので、3千円の壺のように気楽に接することができます。だから自然体のあなたでいられるんです。
つまり、彼の前でガチガチに緊張してしまうのは、あなたがダメだからでも、魅力がないからでもありません。
それくらい、彼のことを心から大好きになったという、あなたの純粋な愛の証明なのです。
「隠そうとする」と、魅力まで隠れてしまう
さて、この「嫌われたくない、失敗したくない」という怖れが強くなると、私たちの心はある防衛策を取ろうとします。
「できるだけ自分の悪い部分を見られないように、隠しておこう」という心理です。
自分の弱点やコンプレックス、不器用なところなど、自分でバツをつけている部分を、何としてでも彼にバレないように隠そうとするわけですね。
しかし、ここに心の皮肉な罠があります。
「隠さなきゃ!」と思えば思うほど、私たちの意識はその部分に一点集中してしまいます。
「うまく隠せてるかな?」「変な奴だって思われてないかな?」と頭の中が自己監視でいっぱいになってしまうので、目の前の彼との会話を楽しむ余裕がなくなってしまいますよね。
さらに、もっと重大な心の性質があります。
実は、心は「ここだけをピンポイントで隠す」という器用なことができません。
「私のダメなところを隠さなきゃ!」と心のシャッターを下ろした瞬間、あなたの素晴らしい長所や可愛らしさ、そして何よりも「彼のことが大好き」というみずみずしい気持ちまで、丸ごとシャッターの奥に隠れてしまうのです。
そうなると、表面のあなたはどう見えるでしょうか?
どこか表情が硬くて、口数が少なくて、リアクションも薄い…そんな「何を考えているのかよく分からない人」になってしまいます。
彼からすると、「僕といても楽しくないのかな?」「何か怒らせてしまったかな?」と、かえって不安や距離感を感じさせてしまうことになりかねません。
私たちは、相手のことが「よく分からない」ときに一番不安を感じる生き物だからです。
あなたの心が混乱して、自分の気持ちすら見えなくなっているとき、彼もまた、あなたの心の迷路の中で迷子になってしまいます。
※「好きじゃない人からは熱烈に好かれるのに、本命の人からは好かれない」というよくある切ないパターンも、まったく同じ理由から起こる現象です。
緊張のループを抜け出す、小さくて勇気ある一歩
では、このガチガチの緊張のループから抜け出すにはどうすればいいのでしょうか?
カウンセリングでもよくお伝えしている、お勧めの方法があります。
それは、あなたが必死に「隠さなきゃ!」と思っている部分・・・「知られたくない、見られたくない私」を、勇気を出してあえて彼に見せてみる(伝えてみる)という方法です。
実際にこう言ってみましょう
例えば、デートの最初にこんな一言を添えてみるのはいかがでしょうか。
「私、◯◯くんの前だとすごく緊張しちゃって、うまく話せなくなっちゃうんだよね」
「本当はもっと楽しくおしゃべりしたいんだけど、空回りしちゃったらごめんね」
言うときは、バンジージャンプを飛ぶくらいの勇気がいりますよね(笑)。
でも想像してみてください。大好きな女性から、顔を赤くしながらそんな風に一生懸命に打ち明けられたら、男性はどう感じるでしょうか?
「えっ、そんなに僕のことを意識してくれてるんだ」
「嫌われてるわけじゃなかったんだ。めちゃくちゃ可愛いな」
…と、愛おしさで胸がいっぱいになると思いませんか?
あなたが真剣であればあるほど、彼もあなたの弱さを優しく受け止めようと、真剣に向き合ってくれるものです。
そして、あなたが「ダメなところ、恥ずかしいところ」だと思っている部分というのは、相手から見れば「え?そんなことが気になるの?」「むしろそこが人間らしくて可愛いじゃん」と感じるチャームポイントだったりするものです。
「隠す」から「見せる」へ、小さなルート変更を
もうひとつ大切なことがあります。それは、好意を言葉や態度で少しずつ表現していくということです。
これまで「隠す(防衛する)」という選択肢を選び続けてきたとしたら、ここで少しだけルートを変えて、「見せる(表現する)」という方向に踏み出してみませんか?
勇気を出して心の扉を開き、好意を差し出すことができたとき、あなたの中にあった「高く固い心の壁」はハラハラと崩れていきます。
それは、長年抱えてきた緊張が解けていく瞬間であり、「恋愛がうまくいかないパターン」が終わりを迎える瞬間でもあります。
壁が崩れたその向こうに現れるのは、自然体で、素直で、みずみずしい感情に溢れた、本来のとても魅力的なあなたです。
そんなあなたを見て、彼が恋に落ちないはずがありませんから。
あなたの勇気ある一歩を、いつも応援しています。
【追記】どうしても勇気が出ないというあなたへ
「頭では分かっているけれど、どうしても怖くて自分を開けない」という方もいらっしゃると思います。
その場合は、隠そうとしている自分に対して「強い自己嫌悪」や「恥の意識」、あるいは「過去の恋愛での傷つき体験」からくる痛みが、まだ心の中で消化しきれずに残っているのかもしれません。
そのときは、無理に一足飛びに頑張ろうとせず、まずはカウンセリングなどを通じて傷ついた心を優しく癒し、「自分を許し、愛する」という土台作りから始めていきましょう。
心が安全を感じられるようになれば、自然と自己表現のステップへ進んでいけるようになりますよ。
いつでもお話を聴かせてください。そのままのあなたの魅力が、大好きな彼にちゃんと届くように、心からサポートいたします。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに。
それでは、皆さんが健康で、心穏やかに、いい時を過ごされますように。
心理カウンセラー
近藤あきとし
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