心理カウンセラーの近藤あきとしです。
いつもありがとうございます。
「人生の意味と本当の幸せを見つける考え方」についてのお話です。よかったらご視聴くださいね。
では、9月10日に【アメブロ】恋愛テクニックに掲載した記事をご紹介いたします。
「一生懸命に好きな彼を追いかけているのに、ぜんぜん振り向いてくれないんです」
というご相談を伺うことって、カウンセリングではとても多いんですね。
ある女性クライアントが話してくれたのは、こんなお話でした。
彼女はヨーロッパ旅行へ行った際に知り合ったある日本人の男性を好きになりました。彼は日本の会社員でしたが海外支社の責任者として働いていたのです。
連絡先を交換して、日本へ帰国した後も週に1度はメールをして、たまに電話で話すというやりとりを2年ほど続けていました。
しかし、彼が仕事で日本へ来た時に1度だけ再会できたものの親密な関係に発展することもなく、その後も以前のままのやりとりが続くだけ。
このまま片思いの時間が過ぎていくのに耐えられなくなった彼女は、1ヶ月前に思い切って彼に告白をしました。しかし彼の返事は、
「ごめんなさい。今は恋愛をする気持ちがないです。」
「海外で働き続けることになるかもしれないし・・・」
残念ながらお断りされてしまったので、もう連絡をしないように決めたのですが、心のどこかで彼からまたメールが来るのではと期待してしまうことが、つらくて苦しくて仕方なくなり、カウンセリングへ来たのです。
もしメールが来たら返信してしまいそうな自分がいる。でも彼とは未来がないことも分かっている。
そんな胸がつぶれそうな苦しみで仕事も手につかない状態だったのです。
*
先ほど言ったように、この彼女と似たようなご相談はカウンセリングでは少なくありません。
事例の彼のようにキチンとNOを言ってくれるのはまだ良い方で、既読スルー、音信不通になるなど、
返事をしないことでNOという返事をする男性になぜかいつも出会ってしまう、という人からのご相談もたくさんいただいています。
じつはこういった恋愛がパターンになっている方には、みんな同じような思い込みがあるようなのです。それは・・・
「どうせ男なんて、私の方を振り向いたりしてくれないんでしょ!」
これは意識的に感じられるものではなくて、自分では意識できない深層心理の中にあることがほとんどです。また、
「私のことを愛してくれる男なんて、どこにもいないじゃない!」
という思いの証明として、振り向いてくれない彼を使ってしまっているという言い方もできます。
なので「私は愛されない」という深層心理が根強いほど、頭では「彼氏が欲しいな。パートナーが欲しいな。」と考えていても、無意識的に振り向いてくれそうにない彼を好きになって、そして上手くいかなくて・・・
という現実から、相手が男性であれ女性であれ、「やっぱり私を好きだと言ってくれる人なんていない!」という思いを強化してしまうのです。
ひょっとすると、読者の皆さんの中にもこうした恋愛パターンを持っている人がいるかもしれませんね。
じつはそんな皆さんには、ある共通の心理パターンがとても多いのですが、何だと思いますか???
それは、こんな質問から分かるかもしれません。
あなたは好きな彼を追いかけても振り向かれないんですよね。
では、あなたのことを愛してくれているにも関わらず、振り向いてあげていない相手があなたには居ないでしょうか?
たとえば、あなたのお父さんお母さん、お祖父ちゃんお祖母ちゃん、兄弟や親戚や友だちや先生などなど・・・
誰かの思いや愛に背中を向けてはいないでしょうか?
どれだけ追いかけても追いかけても、振り向いてもらえない。
そんな恋愛で悩んでいる時に、あなたの深層心理に隠れているのが、
「あなたのことを本当に大切に思い、愛を送ってくれている(いた)人に対して、そっけない態度ばかりとっていて、あなたが全然振り向いていない」
まるで、あの彼のような振舞いを、あなたがしてしまってはいないでしょうか?
愛してくれている誰かに背を向けている。ふだんはあまり意識できないかもしれませんが、無意識的には「ああ~、距離をとっちゃってるな。顔を見せることすらしてないな。」そんな感覚は感じているんです。
その分だけ、恋愛では自分が振り向いてもらえない立場になることで、どこか心のバランスをとっている。感情の世界ではそんなことが起きていたりします。
ようは、今の振り向いてもらえず距離を取られていることへ気持ちは、あなたが愛してもらっているにも関わらず背を向けている誰かの気持ちと同じかもしれない訳です。
私たちが直面する悩みや問題というは、今の人間関係以外の誰かとの関係をもう一度見直すためのきっかけなのかもしれませんね。
*
さて、冒頭の彼女ですが、こうした話もしながらカウンセリングを進めていくと、
実家は兼業農家で両親とも忙しく、祖父母がお世話をしてくれることが多かったとのことでした。
彼女は小さい頃から新しいことが好きでチャレンジしたい性格だったのですが、周りは昔ながらの生活が続く地域で、両親も保守的な考えだったため折り合いが良くありませんでした。
やりたいことを応援してもらえることは少なく、「お前にできるはずがない」「苦労することになるからやめなさい」そんな言葉を言われたことを今でも覚えていました。
早く実家から離れたかったので、都心の大学へ進学して一人暮らしを始めました。何年も実家には帰らず、両親からの連絡に応えないこともよくあったそうです。
詳しく聞くと、どうやらお父さんは苦労してきた人で、娘には自分のような苦労はさせたくない思いがあったようでした。
子供時代はどんなお父さんだったか尋ねると、すごく小さかった頃は一緒に公園へ行ったり、背中におんぶしてもらって散歩したりしたことはあったそう。
そこで「実家にアルバムがあれば、その当時やもっと小さい頃にお父さんと写っている写真を探してみてください」と宿題を出しました。
実家はそれほど遠くなかったので、久しぶりに帰ってすぐに当時のアルバムを見たところ、そこには小さな彼女を笑顔で抱っこしているお父さんの写真があったそうです。
彼女はその写真を見たとたんに涙がこぼれてしまったと話してくれました。「私のことは全然分かってもらえない、ってずっと思っていたのに、こんなに幸せそうに笑っているお父さんを見たのは初めてでした。」
「じゃあ、カメラ越しに見ているお母さんはどんな顔で2人を見てると思いますか?」と私が聞くと、「きっと笑顔だと思います」と答えながら彼女はまた涙を流していました。
「お母さんが優しさを表現する時は、どんなやり方でしたか?」と質問すると、「私が一人暮らしで家を出ていくとき、母には見られたくなくて何も言わずに出ていこうとしたんです。そしたら母が玄関に来て『家でとれたお米だよ』って言って、おにぎりをくれました。」
最後に私から「今度帰ったら、『あの時は嬉しかった。ありがとう。』って言ってあげてください」と彼女に伝えました。
そうして彼女は実家との関わりを取り戻していくうちに、初めて誠実に向き合ってくれる男性と出会うことができて、やがておつき合いが始まりました。
*
私たちは誰かの愛に背を向けている時、「ああ、私はすごく悪い人間だ」と思って罪悪感を抱えてしまうんです。
そして、心の奥で自分を責めてしまい「こんな私にはきっとろくでもない未来が待っているんだ」という思いに捉われてしまうことがあります。
「悪い私には悪い未来しかやってこない」そう思っていると、いつも『怖れ』の感情が心に居座ってしまいます。
悪いことばかり起こる未来が待っていたら、心はすぐに絶望ばかり見てしまいます。そして諦めてしまうことで、傷つかないように準備します。
最初から最悪を想定することで、どんなろくでもない未来がやって来ても、これ以上は傷つかないように防衛するのです。
すると親密な関係になれる恋愛よりも、傷つかない安全圏からの恋愛を求めてしまうんですね。
彼女にとっては海外の彼との週に1回のやりとりが、まさに安全圏の恋愛になっていて、なおかつフラれても「ああ、やっぱりね」と思えるわけです。
恋愛のパターンの裏には、こうした長年の心理パターンが隠れていることが少なくありません。
無意識のパターンに気づくのは難しいですが、本当の幸せのための意欲を持てれば変えることができます。そして恋愛も人生も大きく変わり始めます。
馴染んだものを手放すには勇気もいりますが、一人でやる必要はありませんので、どうぞ遠慮なく私たちに助けを求めてくださいね。
皆さんが傷つかないための防衛の恋愛から、本当を親密になれる恋愛を選ぶためのヒントになったら嬉しいです。
※参考記事です↓こちらもどうぞ
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに。
それでは、皆さんが健康で、心穏やかに、いい時を過ごされますように。
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