いつもありがとうございます。
心理カウンセラーの近藤あきとしです。
私の提供しているカウンセリングの特徴の一つとして、ただ話を聞くだけではない提案型のカウンセリングをしている
ということがあげられます。
ようは、ああしたらどう?、こうしたらと良いんじゃない?と、お節介を言うことが得意だということです。
ただ私自身は、クライアントさんのお話はけっこうよく聴く方かなと思っているんですね。
特に初回のカウンセリングの時には、どんなことがあったのか、そして何を思い、どんなこと感じたのかを聴くことに時間をかけています。
それはどうしてかというと、クライアントさんの身に起きた出来事とそこでの体験、そして何を思い感じたのか?を、私も想像の中で体験できるくらいに具体的な情報を集めておきたいからです。
と同時に、とりあげた出来事の中でクライアントさんが見落としているモノや、何らかの誤解や、観念(思い込み)がないかな?という部分に注意を払っていくことも大切にしています。
あるいは、別の似たような状況で同じパターンが繰り返されていないかなど、違和感として感じるポイントを見つけていくことにも繊細になろうと心がけます。
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どうも私たち人間は出来事や体験したことの中で、見えていながら、あるいは感じていながら意識できていない部分や見落としているモノがたくさんあるようで。
その見落とした部分に誤解や思い込みなどが入り込んでしまうと、自分が本来意図することからズレた言動をしてしまうことがとても多いように思えるのです。
もしかしたら、ある出来事のほんの一部にスポットライトあてていて、そこで見えているものが全てだと思っていることで苦しくなっているのかもしれないんですね。
でも、もう一度そこで起きていたことの全体に光をあててみることに意識を向けてみようと思えたら、暗くて見落としてしまった部分に、また気づけなかったことで無意識の領域へ追いやられていたモノの中に、別の可能性を発見することができるはずです。
もし、みなさんが「ああ、ここに思い込みがあってそれで苦しんでいたんだな」ということに意識的に気づけたとして、
自分で抱えているんだということが分かると、今度は、それをどうするか選ぶことができますから、手の中にある思い込みが「今の自分にはもう必要ない」と思うのであれば、「手放していこう」という選択をすることもできるんですね。
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文字だけを読んでみると、「そんな簡単にいくのかい?」と自分でも思ってしまいますが、カウンセリングの中でこういった気づきがクライアントさんに起こることは珍しくないのです。
「彼からメールの返信がこないのと、『もう嫌われた』と感じることをくっつけていたのは私の方だったんだ」
とか、
「息子にあれこれ世話を焼いてしまうのは、私が不安を感じたくなかったから」
とか、
「父親が憎いのと、父親のした『あの行為』が許せないのは別物だった」などなど
すると気づいてみると分かるのですが、その次に「じゃあ何をするか?」に思考が自動的につながっていくので、その時点で『苦しんでいる自分』から、『これからの自分』に軸が移りだすんですね。
私は、その時クライアントさんの『人生を切り開く力』が内側から動き出すのを感じるわけです。
そこには本当に、ちょっとどころじゃない感動があります。
たぶん、それはクライアントさんが自分の中心とつながることができて、「真実だと感じる部分に従って生きてみよう」という意欲を私も一緒に感じているからかもしれません。
それがカウンセリングの全てではありませんが、こんな素晴らしい場面を間近に感じられて、自分がそこに関わっていられるって、やっぱりカウンセラーというのはなかなか魅力的な仕事だな、と最近あらためて感じたので、思うまま書いてみました。
それでは、今日があなたにとって素晴らしい日でありますように!
心理カウンセラー
近藤あきとし