第14回『「負け」を選ぶパターンのある人2』 ◆◆もしもあなたに世界が救えるなら◆◆

前回のブログで書いた、つい自分から「負け」選んでしまうことを癖のように持っていると、どうなるか?についてをまとめると…

・衝突を避けて、相手を「正しい」ことにしてしまう

・それは相手と本気で関わることを避けているから

・表面的に相手に「あなたが正しい」と言っても、結局は自分の本音の 「ホントは違うけど」という気持ちは相手に伝わってしまう

だから、何度でも勝ち負けを決める争いを仕掛けられることになる。ということでした。

実は「負け」を選ぶことは、これら以外のデメリットもあるのです。

習慣的に「負け」を選んでいると、いつの間にか自分の気持ちが見えなくなってしまうんですね。

要は、自分の気持ちを抑えて我慢をしているのと一緒なので、あまりにも長く続けていると、いつしか諦めに変わっていき、自分の要求や、好きなこと、嬉しい気持ちを感じにくくなっていくことがあるのです。

また自分の主張をしないことが習慣になると場当たり的に一貫性の無いことを言ってしまったり、

ちょっと極端な言葉を、つい口にしてしまうこともあったりします。

心が麻痺したようになって、感覚が分からなくなってしまうんですね。

自分の話にまとまりがなくて、伝わりにくいことを自覚していると、コミュニケーションすること自体を避けてしまうコトもあるでしょう。

感情を抑え過ぎて自分が何を言いたかったのかが、自分でも分からなくなってしまうんです。

すると当然、感情の表現も乏しくなり、相手への、嬉しい・楽しい・感謝する気持ち、などを伝える言葉や態度が、どこか上っ面だけの形だけのモノになりがちになるのです。

そんなやり取りの関係性が良いものになるとは、あまり想像できないですよね。

いつの間にか、形だけの感謝を義務のように表現してきたとしたら、本当に相手への感謝を感じることがあった時、いざそれを伝えようとしてもその時には既に、本当の気持ちがどこにあるのか分からなくなっていて伝えることが出来ないこともあるのです。

つまり、相手に好かれにくくなってしまうんですね。

その場を丸く収める為に「負け」を選んでも、これでは結果的に相手が気分を悪くすることになって、長い目で見た時には、相手との関係は良くなっていくとは言えないでしょう。

◇:—-:◇:—-:◇

■つい「負け」を選んでしまう人は

このパターンから抜け出るには、「勝ち負け」以外の新しい価値観を

身に付けることが必要です。

「勝ちか負けか、正しいか間違いか、OKかNGか」のように

自分と相手との関係を、2つに分割する考え方から

「どちらも勝ち、どちらも正しい、どちらもOK」というように

ただそこには、ふたりの違いがある、と新たに認めることが必要なんですね。

また、「負け」を選んでいるのは、本当はみなさんが誰よりも勝ち負けについて

こだわっているからかもしれないんです。

もし勝ってしまったら…「怒られる・嫌われる・否定される、かもしれない」

つまり拒絶されることが、一番怖いと感じているのかもしれないんですね。

本当の気持ちを出すことで、嫌われるのではないか?煙たがられるのではないか?

という「怖れ」が、隠れていることが多いと考えられます。

心の奥底に「自分には愛される価値などない」という感情があるからなのです。

だから、「相手から嫌われない為には、何かしなければいけない」という

「補償行為」をするようになるんですね。

つまり、行動の多くが「怖れ」をベースにしたものになってしまうんです。

つい自分を抑えて「負け」を選んでしまうのも、人から拒絶される「怖れ」からなのです。

逆に言えば、それくらい人と人との繋がりを大切にしたい、優しい気持ちを持っている

ということです。

相手を傷つけたくない、困らせたくない、だから自分ひとりで抱え込んで、解決しよう

心のどこかで、そう考えているのかもしれません。

それはある意味、相手を守ろうとしての行為なのですが、あくまで自分自身が犠牲に

なったうえで成り立つものなので、例え相手の主張に疑問やおかしな点を感じても、

自分のせいにして気持ちを隠し、自分から主張もせず、相手と正面から向き合うコトから

降りてしまうのです。

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それに対して相手はどう感じているのでしょう?

勝とうとしてくる相手は、本当は勝ってみなさんを負かしたい訳ではないんです。

心理的には「私これでイイんだよね?間違ってないよね?」と

聞いてきているんですね。

ただ、自分の正しさを、相手に間違いを認めさせることでしか確認できない人

かもしれないということなのです。

とすれば、まずはそういうやり方でしか、自分の正しさを感じることが出来ない

その人の苦しさを見つめたうえで、相手の言い分を聴いてあげるコトが大切に

なってくるのです。

次回は、具体的に相手を受け入れていく為に必要なコトのお話です。

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