いつもありがとうございます。
心理カウンセラーの近藤あきとしです。
4日連続で投稿してきたこのシリーズも今日で最後です。
昨日は、人生がメッセージを送ってくれているのは、心の痛みに気づいて癒して欲しいから、ということをお話しました↓
8/5 人生が送ってくれるメッセージ~「愛されることが怖い」とき(3)

カウンセリングをしているとこんなお悩みを聞くことがあります。
「彼女の欲しいと言ったものは、なんでもあげたのに!」
「彼の負担にならないように、いつも気をつかってきたのに!」
みなさんの中に、この種の悩みをもっている人がいるとしたら、それはもしかしたら、相手に譲りすぎていたり、世話を焼きすぎているかもしれません。
そして潜在意識や無意識の中では「◎◎をしてあげるから、代わりに▲▲をくれるよね」というコミュニケーションになっている可能性があります。
いつの間にか、恋愛が交換条件になってしまっているんですね。
パートナーがあなたの欲しいモノを、あなたの欲しいやり方でくれなかった時、とても傷ついたり、腹が立ったり、愛されてないと感じるんですね。
こういった恋愛は続けていくほど疲れてきます。求めても求めても、満たしてくれる相手には出会えずに、燃え尽きてしまいます。
もし今、一生懸命にやっているはずなのに、嫌な疲れや徒労感を感じているとしたら、あなたの今の幸せにはあっていないやり方をしているからかもしれません。
「あなたには、もう別のやり方が必要ですよ」
という、幸せになるために必要なことに気づいて欲しいと思う、人生からのメッセージだと思ってみてたとしたら、どんなことに気づけそうでしょうか?
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たとえば、過去の恋愛でパートナーから手ひどくフラれて、深く傷ついた人が
「わたしはもう誰も愛したりしない」
と決めたと思ってください。
すると、その人は何となく人と距離をとったり、表面的には良い顔をしていても深入りさせなかったり、人のことはよく助けていても自分のことは助けさせなかったり、誰にも頼らない生き方や自分を数に入れない考え方になっていきます。
心の底では愛されたいと思っていても、傷つくのが怖くて人と深く関われないんですね。
その人の周りにいる人たちからすると、
「あの人はいつも一人でいるよね」
「なんだか隙がなくて、近づきがたいのよね」
「仕事はできるし優秀なんだけど、ちょっと付き合いづらいかなあ」
という印象を持ってしまうんです。
もしパートナーがいたとしても、おそらく
「彼(彼女)って、本当にわたしを必要としているの?」
と、不安や疑いを感じさせてしまうでしょう。
この感覚とは、そう、まさにフラれて失恋をしたときに体験した感情なんですね。
「わたしは、もう彼(彼女)には必要とされていない・・・」
意識的には自覚していなくても、失恋の痛みが残っている分だけ、自分のしんどさを分かってほしくて、相手に同じ感情を感じさせようとしてしまうのです。
(恋愛だけでなく親子関係で十分受け入れてもらっていなかった、と感じている人もほぼ同じです。)
すると、誰だって自分が必要とされていない、なんて感情は感じたくないですから、そう感じてしまう状況、人からは逃げ出したくなるものです。
結果、こんな思い込みを持つこともあり得ます。
「わたしの周りからは、いつも誰もいなくなってしまう」
このように潜在意識や無意識に抑圧された痛みは、様々なかたちの人生の罠をわたしたちに仕掛けてきます。
ただ、それは私たちを苦しめる為ではなく、無意識に抱えている
「今も癒えていない心の痛み」
「そこから生じる、上手くいかないという観念(思い込み)」
の存在に気づかせ、自らを癒し、いま必要ないものを手放すチャンスを教えてくれているんですね。
そして痛みを癒した後には、次のもっと幸せな男女関係が待っています。
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今回のシリーズをまとめていて感じたことは
幸せなパートナーシップを実現するプロセスとは、「わたしはどんな人間になりたいか」を選ぶことなのかもしれない、というものでした。
男女関係を通してパートナーや周りの人と関わることで、抱えている思い込みに気づける。
そのルーツになった痛みを癒すことで、本当に大切にしたい想いを心の中心に発見する。
それらが「これが本当の私らしさなんだ!」という、人としての在り方に一貫性をもたすきっかけになるのです。
今あなたが手にしている観念は、あなたを幸せにするものでしょうか?
それとも痛みを防衛するためのものでしょうか?
最後にひとつの問いかけとしてまとめるなら、こうなるのかもしれません。
「パートナーシップを通して、あなたはどんな人になりたいですか?」
それでは、今日がみなさんにとって素晴らしい日でありますように。
心理カウンセラー
近藤あきとし
※「愛されることが怖い」ときシリーズを最初から読む↓
