人生が送ってくれるメッセージ~「愛されることが怖い」とき(3)

いつもありがとうございます。
心理カウンセラーの近藤あきとしです。

前回の記事の続きです。

■8/4 ネガティブな感情をコミュニケーションするには~「愛されることが怖い」とき(2)

■8/3 『もらう愛情』と『与える愛情』~「愛されることが怖い」とき(1)

昨日は「愛されることが怖い」と感じる人の、コミュニケーションについてお話しました。

カウンセリングをしていると、

・愛されることが怖い
・誰かを愛したり何かを好きになることが怖い
・なかなか人に近づけない

というパターンを持っているクライアントと出会うことは少なくありません。

そんな方のお話を伺っていくと、いくつか明らかになってくることがあります。

愛されることが怖いというパターンは、クライアントの過去の恋愛や家族関係などで親密感を感じられなかったり、ひどく傷ついた体験があったことから作られてきていること。

そして、パートナーシップに問題が生じることによって浮き彫りなった「過去の痛み」を癒す必要性を、人生が教えてくれているということです。

その人が意識の上では忘れていたとしても、潜在意識・無意識の中に残った心理パターンが、現在のパートナーシップに影響を与えてしまうというケースを、これまでに数えきれないくらい見てきました。

これはある意味、人生がしかけてくる罠のようにも読み取れます。

潜在意識の心の傷というものは、私たちがその痛みに気づいて、自ら癒そうと感じるように必要な状況を引き寄せたり、アクシデントのような出来事を起こしているように私には感じられるのです。

たとえば

「本当の僕を受けれてくれる人なんていない。もう誰も好きになるもんか」

「優しくしてくれるのは最初だけ、男なんてみんな一緒よ」

もしあなたが、異性に対してそんな思いを感じていたとしたら、きっと誰と出会っても疑い深くなってしまうでしょうし、批判的な目でみてしまうかもしれません。

自分自身ではそんな態度になっているとは自覚できないかもしれませんが、なぜか気になる人と打ち解けられなかったり、なんとなく相手が一歩引いて接している気がして男女関係が進まない。

そんな状況がその兆しになっていることも多くあります。これはよく言われる、

「良い出会いがないんだよなあ」 という罠へ誘われてしまう典型的なケースですね。

じつは、これは自立的な人には良く見られる恋愛パターンの一つだったりするのです。

親密感への痛みがあると、二度と傷つかないように

「主導権は絶対に自分が持つんだ」

という気持ちが強くなりすぎてしまいます。

そういう人がパートナーとのケンカをすると、自分の正しさを証明するために相手を批判したり、説得しようとしたり、徹底的に追い込んでしまうことがよく起こります。

酷いケンカの末に、お互いが傷ついて男女関係が終わるパターンを繰り返していたら、自立しすぎてないかチェックが必要かもしれません。

全てが終わったあとで、「どうしてあんなことをしてしまったんだ」と後悔するのだけど、気づいたらまた繰り返しているという話は珍しくないですね。

そういった人の過去を紐解いていくと、「誰かの言いなりになってきた苦しみ」や、「犠牲的に誰かにつくしてきた痛み」が癒されることなく置き去りになっていることが良くあります。

自分の本当の気持ちは無かったことにしてきた時代、数えきれないほどの我慢を重ねてきた体験の悲しみが、今もその当時のまま心の奥にしまわれているのです。

誰かに抑えつけられ、負けて続けてきたことが、心に忘れられない痛みと悲しさを残しているからなんですね。

そして、今度はそんな惨めな体験をしないために、自分を防衛する手段として、
「正しさを主張する論理性・相手を説き伏せる説得力・攻撃される前に相手を責める」
ことを覚えていきます。自分が傷つかない負けないための力を身に付けていくわけです。

しかし、それで自分の身は守れるものの、時に一番愛する人まで傷つけてしまう諸刃の剣でもあることにはなかなか気づけないかもしれません。

本当なら誰も好きな人を傷つけたくはないはずなのに、何度も繰り返してしまうのはどうしてでしょう?

さきほども言いましたが、潜在意識に抑圧された心の傷や痛みからくる心理パターンは、本当は気づいて癒してほしいから、現実の出来事を通してメッセージを送ってきます。

たとえば病気や怪我、事故なども同じで、無理な生活・習慣・仕事を続けていると、いずれ何らかのアクシデントに見舞われて身体を壊してしまいますよね。

これは身体からのメッセージとも捉えられます。
「今のままの生き方を続けると、いつか潰れてしまうよ」
と、異常事態をおこすことで気づかせようとしているわけです。

しかし、なかなか気づけずにいたり、本当は違和感を感じているのに無視していると、状況はエスカレートしていくことがあります。どうしても気づかざるを得ないような、もっと深刻な問題が起こってしまうのです。

かつての私はまさに行き止まりのどん底まで行ってようやく気づくことができました。

※私がカウンセラーになるまでのストーリー(1)~(6)まであります

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心もまた同じことが起こります。

最初はちょっとの痛み。でも気づかないと、どんどん問題が大きくなってしまいます。

パートナーとの関係の雲行きが怪しくなってきたときにすぐに対応していればトラブルを回避することができたのに。

「まだ大丈夫」と思っているうちにどしゃ降りになってしまい、気づいたときには2人の仲が手がつけられないほどの大きな被害が起きた後だった・・・というような出来事に覚えはないでしょうか?

人生の「罠」と「メッセージ」は、まさにコインの裏表のような存在と言えます。 

ちょっと想像してみてくださいね。

もし今、あなたを取り巻く状況、人間関係、パートナーシップを通して人生が送ってきているメッセージがあるとしたら、それはいったい何をあなたに気づいて欲しいと思っているのでしょう?

もしかしたら、心を癒すことであなたが「次のステップへ進むことができる」というチャンスがもう目の前まで来ているということかもしれませんよ。

まだ書ききれないので、明日も続きをお送りしますね。

※続きは↓コチラです
幸せなパートナーシップの実現は◎◎を選ぶこと~「愛されることが怖い」とき(4)

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回もお楽しみに。

それでは、今日があなたにとって素晴らしい日でありますように!

心理カウンセラー
近藤あきとし

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